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建設CALS/ECの大きな節目となる電子納品は、国土交通省直轄の土木設計業務については、平成13年4月から実施されています。この電子納品の規定などに関する要領や基準は、示方書などと違い、各機関のホームページで意見募集が行われたり、基準類のダウンロードも可能で、情報が電子化された形で広く公開されることから、情報の入手は比較的容易に行えます。しかしながら、この電子納品の規定については、未定項目も多く、また、要領案の改訂が引き続き行われていることから、これらへの対応を速やかに行っていく必要があります。 |
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「土木設計業務等の電子納品要領(案)」は、平成12年3月に発表されましたが、DTDなどの修正が平成12年8月、平成13年2月の2度にわたって行われています。さらに今後の改訂スケジュールが示されており、大幅な改訂となったCAD製図基準(案)と合わせて5基準・要領が平成13年7月に発表される見通しです。これらへの対応を迅速に行なうには、ツールの利用が欠かせません。フォーラムエイトでは、平成12年5月に電子納品要領案に対応した「電子納品支援ツール」を他の支援ツールと同様ライセンスユーザへ無償で利用できるようにしています。今後も要領・基準の改訂に対応した改訂を行っていく予定で、電子納品のための基本的な支援ツールとして、ご利用いただけます。
電子納品の実施に伴い、発注者側の運用ガイドラインとして、国土交通省から下記のようなガイドラインが作成され公表されています。これには、納品を行う場合の指示が記されており、受注者側で予め留意する事項の記述があります。
■ 「電子納品運用ガイドライン(案)」(H13.3)の概要
電子納品対策としての業務・工事における特記仕様書作成や受注者・請負者との事前協議の内容、書類検査方法など必要な措置を記載。国土交通省の職員向けに作成。
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対象事業:河川事業、道路事業、公園事業。
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今後の改訂スケジュール
@2001年7月、5基準/要領が改訂される。
A工種の追加:山岳トンネル
B測量基準-2002年4月策定 |
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納品媒体:非改ざん性のためにCD−Rでの納品(ディスクアットワンス書き込み) |
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特記仕様書の記述例 |
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原本性確保のための媒体への直接署名
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工事/業務電子媒体納品書の例 |
さて、CADデータの電子納品ですが、最も問題となるデータ交換フォーマットが平成13年5月の「CAD製図基準(案)」でも依然、「JACICの策定するSTEP仕様」に準拠させる予定となっており、現状CADデータフォーマットは、受発注者間協議事項となっています。「JACICの策定するSTEP仕様」である『CADデータ交換標準SXF仕様Ver1.0
』は、平成12年12月に成果が公表されました。平成13年4月20日に『CADデータ交換標準SXF仕様Ver2.0
』の開発者向け説明会が開催されており、sfc仕様でのCADデータ交換に向け、ライブライリなどが公開されています。
また、本仕様は、要望の多いラスタ、等高線データの特定フィーチャの運用規則が追加されています。平成13年10月には、これらに対応したブラウザもリリースされる予定です。
なお、このSXFファイルでのデータ交換を推進するために、CADソフトの検定制度がスタートされようとしています。これは、オープンCADフォーマット評議会(OCF)が推進団体として平成13年6月1日にSXFキックオフセミナーが開催されています。 フォーラムエイトでは、UC-Draw及び計算−CAD統合ソフトについて、CAD製図基準案をはじめ、SXFVer.2.0への対応を可能な限り早い時期に行い、また、OCFの検定制度へも対応を行っていく予定です。今後も電子納品など建設CALSにおける製品対応を迅速に進めてまいります。 |
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▼非改ざん性からCD-Rでの納品が一般的 |
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▼媒体納品書例も規定されており電子納品支援ツールで出力が可能 |
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本稿は、フォーラムエイトで入手している平成13年7月5日現在の情報に基づいてご説明しています。
ソフトウェア名などの商品名や社名は、一般に各社の登録商標または、商標です。 |
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