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 海外土木ITニュース
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米国運輸統計局(BTS) 米国運輸統計局(BTS)
サイト名 : Bureau of Transportation Statistics(BTS) -
Research and Innovative Technology Administration
URL    : http://www.bts.gov/

 今回ご紹介する海外の土木IT関連Webサイトは、米国運輸省(DOT : the U.S. Department of Transportation)調査・革新技術庁(RITA : Research and Innovative Technology Administration)の下部機関の一つ、「Bureau of Transportation Statistics(BTS:米国運輸統計局)」
です。


高品質な運輸統計データ・情報を開発、公共および民間における意思決定シーンでの効果的利用目指す
 上記WebサイトによるとBTSが米国運輸省の統計機関としてスタートしたのは92年。これはその前年(91年)に成立した総合陸上輸送効率化法(ISTEA)を受けたもので、データの収集・分析・公表を管理し、運輸モニタリング資源の最も費用対効果の高い利用を確保していこうというのが創設の狙いです。

 BTSはその後、05年に冒頭で触れたRITAの一機関に組み込まれる形で再編。ボルプ全米運輸システムセンターや運輸安全研究所など関係機関とともに運輸省の重要なデータや研究・技術移転資産などをまとめる作業を担っています。

 BTSのよりどころとなる制定法が「SAFETEA-LU(安全で責任ある柔軟かつ効率的な交通平準化法)」(05年成立)で、同法は05年から09年の5ヵ年にわたり毎年2700万ドルにのぼる予算を計上。その財源には道路信託基金が当てられ、米国連邦道路庁(FHWA)の研究開発費内で運用されています。また、BTSの航空関連データ収集プログラムは民間航空委員会(CAB)が廃止されたのを受けて委託されたもの。これに伴い、まだ実施には至っていないながら、21世紀に向けた航空投資・改革法(AIR-21)により空港・航空路信託基金(AATF)からの航空情報プログラムへの資金供給も認められています。

 統計機関としてのBTSは、政治的な中立性と事実に対する客観性を標榜。全運輸分野をカバーするとともに、独立したデータの収集・分析はもちろん、より効果的かつ効率的となるよう他の交通モードへのサービスも提供します。また、運輸データの標準化を進める一方、収集したデータの機密性ゆえに特別な法的保護を保有。統計・経済・情報技術(IT)・地理情報システム(GIS)・運輸の多様な領域においてそのユニークな能力を発揮しています。
 BTSが行う仕事の主目的は運輸省戦略計画(DOT Strategic Plan)(2003-2008)および運輸統計局戦略計画(A Strategic Plan for Transportation Statistics)(2003-2008)の進行を支援することと位置付けられます。併せて、将来ニーズや政策上の論点を先取りすることにも照準を置いています。
 そこで、とくにこうした運輸統計上の目標に沿う形で、データおよび分析手法の開発に力を入れてきました。その実情については、前期・運輸統計局戦略計画(2000-2005)とそれに対するBTS業績報告(BTS Performance Report)(2001-2005)に示されており、同Webサイト上からも閲覧可能です。

 これまでの取り組みを通じBTSは、@包括的な運輸統計の編集・分析・出版A統計情報へのアクセス容易化B長期間にわたるデータ収集プログラムの実施 ― という、いずれも制定法によって求められる3つを自らの活動の柱として確立してきました。

 高品質のデータや情報はあらゆる重要な運輸政策の決定をサポートし、アメリカ国民の生活の質や経済の向上にも繋がる ― BTSは、こうした観点に立脚。そのような運輸に関わるデータや情報の開発をリードし、公共および民間いずれの意思決定においても効果的な利用を促すとのミッションを掲げます。

▲トップページ:米国運輸統計局(BTS) 調査・革新技術庁:(BTSの許諾により転載)



▲「Data and Statistics(データと統計)」に掲載されている多様な調査・分析資料 (BTSの許諾により転載)
多様な交通モードや主題に対応した運輸関連情報の閲覧・検索が可能

 トップページは、利用者の目的に応じたメニューへのアクセスを容易にするため、大まかなメニュー項目をシンプルに配置。併せて、とくに閲覧ニーズの高い「Recent Releases(最新ニュースリリース)」、「Airline Industry(航空産業)」、「Featured Publication(テーマ別小冊子)」、「Popular Links(人気のリンク先)」、「Freight Data and Statistics(貨物輸送のデータと統計)」、「Transportation Economics(運輸経済)」 ― といったテーマについては、その一部を表示し、直接アクセスできるように工夫されています。

 メニューの冒頭には「Data and Statistics(データと統計)」が置かれています。ここでは、航空・海運・道路・鉄道などさまざまな交通モードと、安全・貨物輸送・旅行・インフラ・経済・社会・エネルギー・環境・国家安全といった広範な主題とをクロス、時系列的な推移をはじめダイナミックな運輸の実態をそれぞれの観点から容易に把握することが可能です。

 続く「National Transportation Library(全米運輸ライブラリ)」は、運輸分野向けのバーチャル図書館。全米各州およびコロンビア特別区の50に及ぶDOT(運輸局)Webサイトを繋ぎ、また検索ツールを駆使して運輸の技術あるいは施策に関する文書、リポート、書籍、記事など豊富な資料を調べることも出来ます。


 米国道路網の構築へ課された役割と取り組み

 同庁のWebサイトによると、FHWAはまず「米国民にとって世界で最も優れた交通システムを創造する」とのビジョンを描きます。またそこでの自らの使命として、進取のリーダーシップ、革新性、優れたサービスを通じて移動性の改善に資するとの考え方を提示。さらにこれらを追求するに当たり、「安全性」「移動性と生産性」「国際的な連携」「環境」「国土安全保障」「組織の卓越性」 ― という6つの戦略目標にフォーカスします。

 FHWAは、米国の道路網が最も安全かつ最新技術を反映したものであり続けるための広範な責任を負っています。一方、米国では幹線道路のほとんどが州政府や郡などの地方政府、先住民部族政府の管轄下にあります。そこで、FHWAはこれらの整備主体による米国幹線道路網の建設や改良、維持に対して財政および技術的なサポートを行っています。

 その活動を支える年間予算は燃料税および自動車税により供給。具体的な用途は主として、連邦補助道路プログラム(The Federal-aid Highway Program)と連邦公有地道路プログラム(The Federal Lands Highway Program)とに分けられます。

(BTSの許諾により転載)
この記事は、BTSの許諾により上記サイトの内容に基づいて書かれています。

  
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(Up&Coming '07 盛夏の号掲載)


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