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Vol. 29 国際道路連盟(IRF)
道路の発展に尽力する公共団体や民間企業を結び付けるユニークな世界的プラットフォーム、「国際道路連盟(International Road Federation:IRF)」。
ここではそのうち、IRFジュネーブ・プログラムセンターに焦点を当てます。
■ International Road Federation (http://www.irfnet.ch/
トップページ 「Institute of Transportation Engineers (ITE) Geneva Programme Centre」


 ■ 道路専門家ネットワークの組織と取り組み

 IRFは、非政府・非営利目的の世界的な会員組織。より優れ、安全かつ持続可能な道路および道路ネットワークの開発やメンテナンスを奨励・推進することをその使命に掲げます。

 そのため、IRFの会員や準会員らとともに、入念に計画され、環境面で問題のない道路交通ネットワークを通じてもたらされる社会的・経済的な利益向上を促進。併せて、各国の道路投資を最大限社会的・経済的な収益に繋げるべく、技術的ソリューションや管理業務の導入を支援するとしています。

 またIRFは、道路政策および道路の世界的な発展に関わるあらゆる面で重要な役割を担っています。例えば、政府や金融機関に対しては、道路開発の戦略および政策の立案に向け、広範な専門知識の基盤を提供。会員に対しては、新たなビジネスネットワークの構築に加え、国連や欧州連合(EU)、世界銀行、アジア開発銀行をはじめ外部の団体・機関との連携を実現。各国の道路協会や道路インフラの発展を支える企業・団体など道路専門家のコミュニティにとっては、サポートおよび情報の供給源になるものと自らを位置づけます。

 そのほか、教育基金を通じ、エンジニアや交通専門家など道路ネットワークの建設に将来携わることになる世代に対する学校教育の支援にも力を入れています。

 IRFは6大陸80ヵ国以上に及ぶ道路分野の広範なネットワークを形成。さらに、今日の道路インフラおよび交通が直面する多様な世界に関わる成功事例や専門家の助言を提供することで、独自の機能を果たしています。


 ■ 第二次大戦後の世界的な道路インフラ開発をリード

 IRFが創設されたのは、1948年。第二次世界大戦が終わり、良質な幹線道路への増大する経済的・社会的重要性に注目を集めるため、国際的組織に対するニーズが高まっていたことが背景にありました。

 戦後数多くの国際団体が創設された中で、IRFは同年5月、米国ワシントンD.C.で認可を取得。国内および国際的な道路ネットワークを建設するための計画や資金調達を促進し、世界の道路投資で最大限収益を確保すべく助言する任務を負う形で始動しました。

 ただ、世界をベースとした活動に対し、単一のオフィスでは不効率であったことから、ワシントンD.C.に加えて英国ロンドンにそれぞれ独立した組織としてIRFオフィスを設置。さらにその後、フランス・パリにもオフィスが開設されています。

 欧州において更なる道路開発への対応が迫られる中で、それまでのロンドンおよびパリのオフィスを統合し、IRFジュネーブ・プログラムセンターが1964年、スイス・ジュネーブに設立されました。

 創設以来60年以上にわたる取り組みを通じ、IRFは世界の道路インフラ開発でリーダーシップを発揮するとともに、共通のミッションの下、世界中の道路専門家らを結合。10年ごとに新しい挑戦と向き合いながら、世界経済の発展とも密接に連携してきました。


 ■ 道路インフラが対峙する多様な課題に対応

 IRFジュネーブ・プログラムセンターのWebサイト・トップページでは、前述したIRFの組織および会員に関する情報のほか、Road Safety(道路の安全)、Environment(環境)、PPP(官民連携)、ITS(高度道路交通システム)といった特定のテーマごとの取り組み、世界の道路統計をはじめIRFの各種出版物を集約したStatistics(統計情報)、持続可能な交通に資する情報や専門技術、技術的助言を提供するKnowledge(知識)、IRFが提供・運営する各種活動やプログラムなどを集約するActivities(活動)、IRFが開催するイベント情報を案内するEvents(イベント)、IRFが発信する各種情報をまとめたCommunication(コミュニケーション)の各コーナーから多様な情報にアクセスできます。 たとえば、道路安全研究に基づき、交通事故の原因や防止に関する情報を提供する道路安全ツールキット(Road SafetyToolkit)、IRFが道路インフラプロジェクト用に、温室効果ガス排出量を計算するために設計し、それによって環境意識の高まりに対応する「CHANGER」(Calculator for HarmonisedAssessment and Normalisation of Greenhouse-gasEmissions for Roadsの略)、持続可能で効率的な交通の支援を目的にカテゴリ別・地域別・種類別に利用可能な最良の情報および専門知識を含んでいる知識ライブラリへのアクセスを提供する「gTKP」(global Transport KnowledgePartnershipの略)などの利用が可能です。

▲IFCの会報ページ ▲CHANGER のページ ▲gTKPのページ

※(画像はIRF Geneva Programme Centre により提供/images provided by IRF Geneva Programme Centre)
※この記事は、IRF Geneva Programme Centre の許諾により上記サイトの内容に基づいて書かれています。


     
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