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Vol.13
フォーラムエイトでは、2015年12月よりMIT ILP(MIT Industrial Liaison Program:マサチューセッツ工科大産業学際会)に参画し、既存のVR関連事業拡大やロボット・医療等の新事業展開につながる調査研究・開発、ソフトウェア・エンジニアリング事業全般におけるコラボレーション、欧米を中心としたマーケティング等の強化を図っています。本プログラムでは、各種MITコンファランスや、MITキャンパスで開催される同大学の専門家とのミーティング参加などの活動を行っており、今回は2019年10月16日に開催された2019 MIT Startup Showcase in Tokyoの模様を報告します。

2019 MIT Startup Showcase in Tokyo
日時:2019年10月16日(水) ホテルメトロポリタンエドモント東京

本プログラムは、ファイナンシャル・テクノロジー、デジタル・トランスフォーメーション、AIを中心としたテーマで開催されました。
最初に、MIT ILPのアソシエイトディレクターである矢野敬二氏より開会挨拶、同ディレクターのジョン・ロバーツ氏よりMITのイノベーション・エコシステムの紹介があり、スピーカーセッションへと移りました。

参画企業フォーラムエイトも登壇

また、各セッションに続き、参画企業としてフォーラムエイトから代表取締役 伊藤裕二が登壇し、弊社の最新の3DVRシミュレーション技術と産業応用事例について紹介。併せて、懇親会会場ではブースを設け、ステアトルク自動運転シミュレータを展示し、国内外の来場者の皆様に体験いただきました。


「真の機械:ブロックチェーンとその未来」
マイケル・ケイシー氏
MIT メディアラボ シニアアドバイザー

デジタル通貨・ビットコインの分野を専門とする同氏は、信用に基づく価値交換の歴史を紐解き、5000年前のledger(台帳)がルネサンス期の銀行の登場によって大きな飛躍を遂げたことから始まって、本来であれば対面だった価値交換が、場所の制約を超えて信用の肩代わりを媒介する形として進化したことを解説。2008年のリーマンショックを例として、現代では信用のコストが天文学的となっていることを述べました。このような課題への取り組みとして、ブロックチェーン技術の事例を示し、データ、資産、個人のIDを制御可能なものとする可能性を挙げています。


「産業トーク:JR東日本のオープン・イノベーションとMaaS技術」
小縣方樹氏
JR 東日本取締役副会長

現在日本国内で最も普及している交通系電子マネー「Suica」の、MITとのコラボレーションからスタートした開発の歴史から始まって、現況、展望までを解説。あらゆる交通インフラシステムやユーザの生活シーンをカバーし、24時間対応可能なマイクロペイメントとしての、マルチプルなビジネスモデルであることを紹介しました。


「AI主導のクリックによる意思決定」
デヴァラット・シャー氏
MIT電気工学・コンピュータサイエンス学部教授

同氏はデータサイエンス分野を専門としており、コンプライアンスのための金融取引データ、サービス向上のための顧客データ、効率化のための人事・組織データ、品質向上のための製品データなど、ありとあらゆる種類のデータを活用する方法について解説。誰でも扱えるExcelを使用して、クリックだけでデータエンジニアリングと予測、データクリーニングを実施し、より適切な意思決定が素早く行える新たなアプローチを紹介しました。


「AIの運用」
ニック・マイヤー氏
MIT起業プログラム講師・チーフオフィサー

AI技術による企業の成功のためには、顧客行動を予測し、これを組織全体にスケールアップする必要があることを強調。AIそのものがが成長しても、組織の最前線にいる人間がこれをうまく予測に生かせない限り変革は生まれないとし、人間とAIが連携して収益と運用の可能性を大幅に向上させるために、機械学習プラットフォームであるRelativity6をうまく活用する方法について説明しました。

※出典(講演者写真):MIT ILP HP http://ilp.mit.edu/


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