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ちょっと教えたいお

 住宅エコポイント

 住宅エコポイント制度(http://jutaku.eco-points.jp/)が2010年3月から開始されています。断熱性能や仕様によってポイントが付与される制度です。
 DesignBuilderでは断熱材内部の熱流のような計算はできませんが、断熱材の性能(熱貫流率など数値)を任意に設定でき、建物全体をシミュレーションすることで消費エネルギー・CO2排出量の削減を把握することができます。
 この建物全体のシミュレーション結果があれば、住宅エコポイントの利用を行うにあたっての窓・断熱材といった建材や、建物の実質的性能を明確にアピールできます。
 壁については、図1のように、断熱材や空気層など、材料種類と厚さを任意に定義することができます。材料毎に熱抵抗(Rvalue、m2-K/W)を入力でき、壁の熱貫流率が自動で計算され、部屋の熱損失の計算が行われます。
 また、窓についても、材質、厚み、断熱性能、反射性能、複層ガラスについては封入ガスの種類まで定義することができ、こちらについても熱貫流率が自動で計算されます。
 
▲図1 壁のプロパティ   ▲図2 窓のプロパティ


 DesignBuilderではこれ以外にも、部屋の在室人数や、空調設備などの設定を行い、建物や部屋の単位で熱負荷やエネルギー消費量を計算でき、断熱効果を定量的に把握することができます。


I .住宅エコポイント対象
 所定の省エネ基準をクリアした新築住宅、リフォーム工事に対してポイントを発行する制度です。2010年3月8日から申請受付開始しています。住宅に該当する建築(戸建、共同住宅共)いずれも対象となります。新築が一律30万ポイント、リフォームが上限30万ポイント発行されます。1ポイント1円相当で、施工費用に即時交換することも可能です。大まかにいうと断熱性能を挙げる工事+それに伴うバリアフリー工事に対してポイントがつきます。

▲図3 エコポイント対象のイメージ


II .基準について
 エコポイントの対象となる工事は下図のように分類されます。以下、バリアフリー改築以外についてまとめています。

新築 1 トップランナー基準相当の住宅
2 省エネ判断基準(次世代省エネ基準)を満たす木造住宅
改善 A 窓の断熱改修
B 外壁、屋根天井、床の断熱改修
C バリアフリー改修(上記A、Bと一体的に行う場合)
▲表1 基準


■新築 1 : トップランナー基準
 外壁、窓等の断熱性能に加えて、給湯設備や暖冷房設備等の建築設備の効率性について総合的に評価して得られる一次エネルギー消費量が、省エネ法(エネルギーの使用の合理化に関する法律(昭和54年法律第49号))に基づく住宅事業建築主の判断の基準(「トップランナー基準」という。)に適合する新築住宅が対象です。登録住宅性能評価機関などの第三者機関による証明を受ける必要があります。
DesignBuilderも消費される一次エネルギーを計算できるので、省エネの検討や、トップランナー基準の報告に使用できる可能性があります。

■新築 2 : 省エネ判断基準を満たす木造住宅  4)
 省エネ判断基準とは平成11年省エネ基準を指します。年間暖冷房負荷、夏季日射取得等基準などや、浴室の断熱構造、結露防止措置など部位による施工基準も含まれます。断熱性能を満たす仕様が求められます。
DesignBuilderでは断熱材の仕様を設定してその効果をシミュレーションできます。

■改築 A : 窓の断熱改修
 リフォームの対象となる、窓の断熱改修については登録された製品を使用することで、大きさ(m2)に応じてポイントが発行されます。
→ 住宅の窓の改修を考えている建物所有者の方が断熱検討をすることはないと思いますが、建材・ガラスメーカー様はDesignBuilderのエネルギーシミュレーションによって断熱効果を比較することができます。

■改築 B : 外壁、屋根、天井、床の断熱改修
 外壁、屋根、天井、床の断熱改修については、施工部位によってポイントが発行されます(例:外壁100,000ポイント)。
断熱材についても登録された製品の使用が条件となります。
→ 窓同様、建材メーカー様の断熱効果の検討への利用が期待できます。
 以上のように、住宅エコポイント制度に関して、DesignBuilderの活用が期待されます。


DesignBuilder体験セミナー

 ●日時 : 2010年 10月 7日(木)   ●参加費 : 無料
 ●本会場 : フォーラムエイト東京本社 GTタワーセミナールーム
 TV会議システムにて 東京・大阪・名古屋・福岡にて同時開催



■参考文献
 1) はじめよう南雄三がやさしく解説する次世代省エネルギー基準=性能表示省エネルギー対策等級4(第2版)、 南雄三、(株)建築技術、2010年4月
 2) 日経アーキテクチュア2010-3-22、2010年3月


  
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