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モジュラーデータセンター
- モジュラーデータセンターは、クラウドコンピューティングにおける新しい形のデータセンターとして注目を集めています。データセンターというインフラ設備一式をパッケージ化することで、事業の規模にあわせた最適な設備投資を図ることを目指したものです。
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ニーズの高まるデータセンター
コンピューターの利用が一般化して以来、基本的にコンピューティングは分散化という方向性が長らく続いていました。しかし近年発展しつつあるクラウドコンピューティングは、端的に言えば、仮想化したサーバへの処理の集中化です。このことから、その中心となるサーバの運用はより重要度を増しており、そのインフラ基盤となるデータセンターのニーズは高まっています。
そこで、ここでは新しい形のデータセンターとして注目を集める、モジュラー型データセンターをご紹介いたします。
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▲クラウドコンピューティングEXPO2011春で展示されたデータセンターの模型
[写真提供:NECフィールディング株式会社] |
データセンターの標準化とコンテナ型データセンター
データセンターの開設、運用の際に最も大きな問題となるのが、設備の対利用過剰投資(オーバーサイジング)ですが、このデータセンターというインフラ設備一式をパッケージ化することで、最適な設備投資を図ることを目指したものが、モジュラー型データセンターと呼ばれるものです。
その中でも注目を集めているものがコンテナ型データセンターで、通常の貨物輸送などで利用されるISO標準のコンテナを用いて必要な設備一式がパッケージされています。頑丈な輸送用コンテナを用いることで野外や屋内を問わず設置でき、また設置場所以外で一式を製造し、そのまま輸送して納品できます。
1次側設備(電源、インターネット回線)の費用や用地取得費などで、全体的な設置費用は大きく変動しますが、コンテナ一式本体の相場は概ね3000〜5000万円、納期は約3ヶ月〜5ヶ月前後が平均です。
日本では2008年にサン・マイクロシステムズ社が初めて販売を開始しています。日本では設置場所の問題や法的整備が若干遅れていることもあり、まだまだ発展途上ですが、徐々に普及を見せています。代表的なベンダーには、上述のサンマイクロシステムズやIBM、NTTファシリティーズ、日立情報システムズ、NECフィールディング、インターネットイニシアティブ(IIJ)などがあります。
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▲一般的なコンテナ型モジュラーデータセンター(屋外設置タイプ)の設置イメージ |
高い弾力性と税制面での優遇措置
このモジュラー型データセンターの最も大きな利点は、リスクの高い設備投資であるデータセンターというインフラを、弾力的に活用できる点です。事業の状況に合わせて最適な時期に、最適な規模で拡大・縮小することで、よりリスクの少ない設備投資を図ることができます。
また税制面でも優遇措置がとられつつあり、コンテナ型データセンターは建築物として扱わないという判断も今年の3月に出ています(国住指第4933号)。これはコンテナ型データセンターは会計上、倉庫として扱うことを認める判断で、償却年数が飛躍的に短くなり、税制面で有利です。
クラウドコンピューティングはPoint of SaleからPoint of Useへの移行、つまり「買った時点が最高の価値」から「使っている間が最高の価値」への移行、と表現されますが、このモジュラー型データセンターは、インターネットというインフラへその概念を応用したものとも言えます。
なお、フォーラムエイトでは、スパコンを活用したクラウドコンピューティングのソリューションとして「3DVRクラウド“VR-Cloud(TM)サービス”」の提供を予定しています。
◆スパコンクラウド(TM)体験セミナーのお知らせ |
●日時:2011年 8月 9日(火) ●参加費:無料
●本会場:フォーラムエイト 東京本社 GTタワーセミナールーム ※TV会議 (東京・大阪・名古屋・福岡・仙台 同時開催) |
※社名、製品名は一般に各社の登録商標または商標です。 |
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