第3回
バーチャルリアリティ空間でテキストデータを表示するマイクロシミュレーション機能
Wael A. Abdelhameed(バーレーン大学 助教授) |
(出典:Up&Coming 2014年4月号) |
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この論文では、VR環境でのXMLファイルでのマイクロシミュレーション編集ツールを用いたVR機能について報告しています。VR空間におけるバーチャルデータとテキストデータの連携を目的とした機能がUCwin/Road
のマイクロシミュレーションプラグインに実装されていますが、ここでは、コンピュータシミュレーションの方法についての考察と、VR空間内でそれを活用する方法について解説し、加えてVR環境における建設プロセス可視化事例も取り上げています。
UC-win/Roadのカスタマイズにより、建設プロセスの段階を可視化すると同時に、建設プロセスのレポートをはじめとしたテキスト情報の表示が可能となります。これらのレポートはUC-win/Roadの別画面で表示され、各レポートは関連構造グループ・単位の可視化段階で表示されます。
今後は、バーレーン大学における新しい建物の建設において、建設プロセスの可視化に活用できるVR機能のメリットを証明する予定です。建設プロセスにおいて変更が生じた場合、新しいレポートの更新済み画像がVRソフトにアップグレードされ、レポート画像の属性が提案された建設変更内容に応じて、XMLファイルの中で編集されます。
この機能は、交通・運送シミュレーション等を含む他のさまざまな分野で可能性を発揮するものです。車両、信号、交差点、および交通密度の可視化データはVR空間上で重要な役割を果たします。これらの可視化データは、VRデータに情報としての付加価値を与え、VRモデルは様々な用途においてより効果的に活用できるようになります。
XML経由でマイクロシミュレーションをテキストデータと同時に活用できるその他の例としては、都市設計・都市計画の一環である田舎道路の運用、および建物の高さ設定スキーム等が挙げられ、このようなシミュレーションを通して正確に評価・表示を行うことが可能となります。エンジニアリング、建築、および都市分野におけるシミュレーションでテキストデータを使用することで、可視化機能に加えて関連情報により強化されたシミュレーション結果が得られます。マイクロシミュレーション経由で可視化されたデータにおけるリアルタイム・インタラクションを実現することで、建築・建設業以外の関係者および意思決定者などの間での、コミュニケーションの円滑化が期待できます。
論文ダウンロード>>「バーチャルリアリティ空間でテキストデータを表示するマイクロシミュレーション機能」 (PDF、2439KB)
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