UC-win/Road Ver.13では新機能として土量計算機能を追加しました。この土量計算機能では、プログラムで作成した道路や地形の3次元形状を用いて、道路の概算土量を計算することができます(図1)。
昨今、土木分野における3次元データの利活用について注目されており、数量算出でも3次元形状を使用した計算の検討が進められています。本機能の計算方法としても、従来の土量計算で用いられる方法である平均断面法ではなく、3次元の形状を使用して土量を計算する方法を採用しています。
道路面と地形面の交差を計算し、地形面より道路面が上の領域(=盛土領域)と、道路面より地形面が上の領域(=切土領域)に分割を行います。分割した後の3次元の面形状データを使用して上の面と下の面の間の体積を計算します。
計算時に生成する道路面については、従来の道路断面の設定ではなく土工用の断面を定義できるようにしました。従来の道路断面の定義と同様に、施工基面部分の定義と盛土・切土の法面定義によって定義します。また、既存の道路断面を用いて、自動的にデフォルトの土工断面を生成するようにもなっているため、従来通りにデータを作成するだけで、他の入力を行わなくても土量の計算を行えるようになっています(図2)。
土量の計算においては、対象の道路、土工断面、区間(開始距離、終了距離)、道路面の生成ピッチを入力して定義します。これは、一つずつ定義することも可能ですが、一定区間ごとの土量計算を行う場合や断面の開始から終了までの区間ごとに土量計算する場合には、一括でこれらの定義を作成することが可能になっています。区間ごとに計算を行うことによって、どこの区間で土量が大きいのかといったコストの検討を行うことができます。また複数の土工断面を用いて、異なる断面での比較検討にも使用することが可能です。
|