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港湾 |
矢板式係船岸の設計計算 Ver.4 |
「港湾の施設の技術上の基準・同解説」、
「漁港・漁場の施設の設計の手引」に準拠した設計計算プログラム |
UC-1 港湾シリーズ体験セミナー |
日時:2018年11月1日(木) 13:30〜16:30 |
会場 : 東京本社 品川インターシティA棟セミナールーム
※TV会議システムにて 大阪・名古屋・福岡・仙台・札幌・金沢・
宮崎・岩手・沖縄 同時開催 |
参加費 : 無償 |
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●新規価格
●リリース |
336,000円
2018年12月3日 |
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「港湾の施設の技術上の基準・同解説」(以下「港湾基準」と略す)が、本年5月に約11年ぶりに大幅に改訂されました。今回は、当社の港湾シリーズ製品の1つである「矢板式係船岸の設計計算」の港湾基準対応内容について説明致します。
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図1 矢板式係船岸メイン画面 |
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平成19年の港湾基準で、信頼性設計法に全面的に移行し部分係数法を用いた手法に改訂されました。この時は「材料係数アプローチによる部分係数法」を採用していました。照査式は下式の通りです。
ここに、
γri:抵抗側の基本変数である特性値xrkiに乗じる部分係数
γsi:荷重側の基本変数である特性値xskiに乗じる部分係数
R:抵抗値 S:荷重値
材料係数アプローチによる部分係数法とは、各土質物性値(単位重量、粘着力等)に対する部分係数、構造解析係数などを考慮する方法です。図2に現行製品の部分係数画面を示します。
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図2 材料係数アプローチによる部分係数 |
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しかしながら、材料係数部分係数法では、設計における不確実性を、多くの構造物の設計で個々の不確実性要因の積み上げとして説明することが殆ど不可能であるとして、改訂された平成30年の港湾基準では、「荷重抵抗係数アプローチによる部分係数法」を採用することになりました。照査式は下式の通りです。
ここに、
Sd:応答値の設計用値 Rd:限界値の設計用値
γi:構造物係数
m:調整係数(従来の安全率法や許容応力度における許容安全率に対応する数値。
平成19年版では構造解析係数で処理されていたものに相当する)
γsj:作用効果jの特性値Sjkに乗じる部分係数
γRj:抵抗(耐力)jの特性値Rjkに乗じる部分係数
上記の通り、荷重抵抗係数アプローチは材料係数アプローチに比較して、従来から実務者が慣れ親しんできた安全率法、または許容応力度法の照査形式に近く、導入に際して違和感を与えにくいと判断し、荷重抵抗係数アプローチによる部分係数法を取り入れることになったようです。1例として、矢板壁の応力度を照査する際には表-1に示す部分係数を使用します。
照査対象 |
抵抗項に乗じる部分係数γR |
荷重項に乗じる部分係数γS |
調整係数m |
永続状態 |
0.84 |
1.18 |
1.00 |
レベル1変動状態 |
1.00 |
1.00 |
1.20 |
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表1 荷重抵抗係数アプローチによる矢板壁の応力度照査用部分係数 |
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以上のように、照査方法を荷重抵抗係数による部分係数法に改訂します。改訂対象となる照査項目は以下の通りです。
・矢板の根入れ長をフリーアースサポート法で求める場合
・矢板壁、タイ材、腹起し、控え工の応力に関する性能照査
控え組杭、控え版(控え矢板の場合)の安定性に関する性能照査
各照査毎に、荷重抵抗係数アプローチによる部分係数が異なりますので、図2と同様に基準値としてテーブルを用意して入力変更が可能な扱いにする予定です。 |
港湾基準H30年で改訂された荷重抵抗係数アプローチによる部分係数法の扱いを、港湾シリーズ、並びに、斜面の安定計算などにも取り入れてゆきたいと考えています。どうぞご期待ください。 |
(Up&Coming '18 秋の号掲載) |
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