土木学会・鉄道標準の自立時の根入れ長の計算は、収束計算により算出しておりますが、水平力のつり合いとモーメントのつり合い(安全率土木:1.00、鉄道:1.20)を同時に満足しなければならない計算処理としています。
根入れ長を少しずつ増加させながら繰り返す収束計算におきまして、主働側圧と受働側圧の水平力比、もしくは、モーメント比のどちらか一方もしくは両方が、瞬時に安全率を超過する現象が発生し、安全率とほぼ同値となる根入れ深さを特定できない場合があります。
安全率を超過しているために、安全率になる深さの検索に失敗しているという状態となります。結果的に入力されている地層下端まで検索し、ほぼ一致する安全率となる位置が検索できなかったために、収束計算のエラーという形をとっております。
上記収束計算で水平力とモーメントがそれぞれ完全につり合う事(両者がそれぞれぴったり一致するという意味)は殆ど不可能なため、本プログラムは、収束精度(判定用収束値)を考慮できるように配慮し、ある程度、幅を持たせて、一致したか否かを判断するようにしています。
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