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任意形格子桁の計算のなぜ? 解決フォーラム
死荷重の合計値、活荷重の合計値が合わない

本プログラムは主に道路橋を対象として、格子桁構造の面外方向への鉛直荷重に対する影響線解析を基に死荷重および活荷重を載荷することで、格子桁構造のたわみ・支点反力・桁断面力を求めるソフトウェアです。お客様より、「死荷重の合計値、あるいは、活荷重の合計値が手計算と合わないが、何が原因でしょうか」といった内容のお問合せをいただくことがしばしばあります。以下では、このようなケースでのデータチェック箇所の留意点をご案内いたします。

 死荷重の合計値が手計算値と合わない

多くの場合、次の2つの原因が考えられます。

1.桁掛かり部がある場合
桁掛かり部(または桁端張り出し部)を考慮した解析を行うには、張り出し区間につきましても格点を設けて部材・主桁の設定を行い、橋長全体をモデル化して頂くことになります。本プログラムでの集計対象区間は、始端横断線〜終端横断線の区間となります。製品ヘルプの「入力データ|支承線」にも記載しておりますが、桁掛かり部等を考慮する際、構造モデルの端部が支承でない場合でも、始端または終端の横断線は必ず支承線データとして入力定義していただく必要があります。

補足としまして、「支承線」データは、載荷対象区間を確定するためだけに使用され、「集計区間定義用横断線」といった意味合いとなりますが、支点自体が存在しない横断線位置を指定されても、内部計算上は特に問題ありません。ただし、橋軸方向における始端横断線〜終端横断線の間のみの集計となりますので、集計区間として考慮すべき始端横断線、終端横断線は支承線の一つとして考慮し入力する必要があります。(支承線の直下に支点がある/なしとは無関係となります。)

2.橋軸直角方向に分布する線荷重がある場合
直橋の場合で、例えば桁掛かり部を骨組としてモデル化せずに、荷重分だけを考慮して橋軸直角方向への線荷重扱いで入力している場合、これが原因で、死荷重合計と反力合計のチェックで差が生じてきます。線荷重は、分布方向の座標成分として橋軸方向にわずかでも分布成分がないと正しく処理できません。(=線荷重の線分データの始端・終端のX座標が同一では正しい処理ができません。)対策としましては、線荷重の線分の一端側のX座標を1mmスパン中央側に移動して下さい。

画像をクリックすると大きな画像が表示されます。
■図1 桁掛かり部がある場合

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■図2 橋軸直角方向に分布する線荷重がある場合
 活荷重の合計値が手計算値と合わない

一般に、橋面上の活荷重載荷位置については、最大(最小)応答時の載荷位置をプログラム内部検索しているため、具体的な載荷位置と対象面積は出力されません。しかしながら、主載荷幅(5.5m)より幅員が狭い場合は、主載荷荷重が幅員全幅に載荷されるのでは?と考えられるお問合せケースが該当します。
例えば、下図で101支点反力影響線についてみると、幅員方向の反対側の主桁より外側部分では、影響線は延長されて+値から−値に変わってしまうので、この−値部分については本プログラムでは活荷重は載荷されません。活荷重は、車道部の全幅員4m区間に全載されるわけではなく、主桁より外側の−影響値部分(影響値が跳ね上がっている部分)には載荷されないので、手計算値(幅員4m区間に全載の活荷重)より小さい活荷重反力合計となります。

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■図3 主載荷幅より幅員が狭い場合


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