「UC-1 Engineer's Suite 積算 Ver.5」では、次の項目に対応しました。
- 国土交通省土木工事積算基準改訂(平成30年度版)対応
- 新土木積算体系改訂(平成30年度版)対応
- 建設物価調査会および経済調査会の基礎単価18年10月号対応
- 概算工費の比較検討プレビュー及び数量算出過程連動の拡張
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平成30年度版土木工事積算基準の主な改訂内容のポイントとして7つ程ありますが、その中の3つに絞って説明いたします。まず一般管理費率の改訂がありました(図1)。例えば約2億円工事は1%増加し200万増加する計算になります。
工事原価 |
500万円以下 |
500万円を超え30億円以下 |
30億円を超える場合 |
一般管理費率 |
20.29% |
-4.63586 × LOG(Cp) + 51.34242 (%)
Cp:工事原価(円) |
7.41% |
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工事原価 |
500万円以下 |
500万円を超え30億円以下 |
30億円を超える場合 |
一般管理費率 |
22.72% |
-5.48972 × LOG(Cp) + 59.4977 (%)
Cp:工事原価(円) |
7.47% |
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図1 一般管理費率の改訂 |
施工土量の区分により、施工の効率性が異なることから、より実態に即した積算を可能にするため、土工(掘削)について、小規模施工の区分が追加されました。
また、i-Construction対応の積算単価表が追加されています。新土木積算体系ツリー改訂では、H30年度も河川改修/河川維持・修繕/海岸整備/砂防地すべり対策/道路新設・改築/共同溝・電線共同溝/道路維持・修繕ごとに改訂されています。単価データベースと同様に掘削(ICT)を初めとし、様々な工種名のツリーが追加されました。
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図2 施工土量の小規模施工の区分追加、ICT積算単価の追加、新土木積算体系ツリー |
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Ver.4は橋台や橋脚の比較検討プレビューまででしたが、Ver.5は「BOXカルバートの設計・3D配筋 Ver.17.1.0(Suite 6.1.0)」や「擁壁の設計・3D配筋 Ver.18.3.0(Suite 6.3.0)」も、同様に概算工費を使用できるようにUC-1製品と積算の連携を強化しました。
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図3 設計→図面→積算の流れ |
「BOXカルバートの設計・3D配筋」で設計し、データをそのままの流れで3D配筋CADで表示し配筋干渉チェックなどを行い、積算側でその直接経費を算出することができるようになりました。
設計→図面→積算の一連の流れで、データを何度も作り直す事なく、同じ操作でスムーズに概算工費を算出し、どの程度の経費がかかるのか一目で確認できます(図3)。
また、概算工費を算出する構造物(例えば、ボックス厚み0.5m、1.0m)ごとにDLKファイルを作成して頂くと、ボックスカルバートごとの直接経費を、コンクリート量/鉄筋量/直接経費を表形式で比較表示し、実際に採用した形状に対しての判定やコメント欄を追記できるように拡張しています。(図4)。
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図4 比較検討プレビュー(ボックスカルバート) |
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Ver.5では設計(図面)側で求めた数量算出過程(根拠)を積算側で確認できるようになりました。
数量算出過程の内容は、コンクリート体積/型枠面積/鉄筋の分類ごとに集計されて、どの部位が集計対象かを図付きで表現し、数量算出過程は記号などを用いて解り易く出力されています 。その為、概算工費の比較検討段階で、概算工費の根拠を設計ソフトで再度確認する事なく、積算側で確認できるため、利便性が向上しました。
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図5 数量過程連動(ボックスカルバート) |
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今後は、黄本(国土交通省土木工事積算基準)だけではなく、赤本への対応も検討を予定しています。ご期待下さい。 |
(Up&Coming '19 新年号掲載) |
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