PREVIEW |
●設計成果チェック支援システム |
新製品プレビュー |
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●設計成果チェック支援システムとは
- 構造物の設計において性能照査の方法が高度化し、構造物(構造寸法や使用材料)の適正を設計の最終段階で判断することが困難になってきています。発注者側は、納品された設計成果物に潜む瑕疵を短期間に見つけ出す必要があり、設計者側は、設計中の構造物について設計ミスがないことを比較的簡単な手続きで検証しておく必要があると考えられます。本システムは、設計において重大な瑕疵が無いことを正確かつ短時間でチェックすることを目的として開発を行っております。
●NEDO事業に採択
- 本システムは、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)より公募された、平成21年度 第2回「イノベーション推進事業(産業技術実用化開発助成事業)」に採択されました(2009年8月)。 >>詳しくはこちら
本事業は、優れた先端技術シーズや大学等の技術シーズを実用化に効率的に結実させることを通じて、我が国技術水準の向上、イノベーションの促進を図るため、優れた技術の実用化開発に対し助成を行っています。
●システム概要
- 本設計成果チェック支援システムは、表1に示す4つのシステムで構成されています。
システム名 |
対象構造物 |
A : 設計成果照合システム |
上部工/橋台/橋脚/擁壁/BOXカルバート |
B : 概算値チェックシステム |
上部工反力/擁壁/BOXカルバート |
C : 耐震性能静的照査システム |
上部工/下部工/基礎工 |
D : 耐震性能動的照査システム |
上部工/下部工/基礎工 |
▲表1 成果チェック支援システム
●システムA (設計成果照合システム)
- システムAは、サーバで管理されたインターネット上で利用するWebシステムになります。橋梁(上部構造、橋台、橋脚)、BOXカルバート、擁壁を対象(図1)に、各種指標(例えば、上部構造では、支間長、桁高、車道幅員、etc)のデータベースを構築し、検索項目に該当する過去の構造物事例をリストアップした上で、必要に応じて、チェック対象である成果物の形状(寸法、鋼材量など)が平均的であるか特異なものであるかを図2((図中の■が成果物形状))のように照合し、適正をチェックすることができます。
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▲図1 システムAメイン画面 |
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▲図2 照合結果図 |
●システムB (概算値チェックシステム)
- システムBは、橋梁上部工(コンクリート橋、鋼橋)、BOXカルバート、擁壁を対象に、成果物の形状、鉄筋量などの適正について、成果物と同じ条件を与え、自動計算から得られた形状と成果物の形状とを比較チェックします。図3はシステムBの起動メニュー、図4は擁壁のメイン画面です。
橋梁上部工(コンクリート橋、鋼橋)プログラムは、上部構造のスパン、総幅員および形式などの情報から大まかな全体重量と死荷重反力の算定を行い、耐震照査に用いられている上部構造死荷重反力の適正をチェックします。BOXカルバート、擁壁プログラムは、適用基準や基礎形式、基本寸法などの条件を設定し、形状並びに鉄筋量を自動決定します。成果物の躯体幅が自動計算で得られた幅よりも厚ければ安全性はOK、成果物の使用鉄筋量が、自動計算で算出された鉄筋量より多ければ断面照査はOKであると判断します。
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▲図3 システムB起動画面 |
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▲図4 擁壁メイン画面 |
●システムC (耐震性能静的照査システム)
- システムCは「道路橋示方書IV下部構造編」および「道路橋示方書V耐震設計編」に基づいて、静的解析により下部構造の耐震性能照査を行います(図5)。当社の「震度算出」のイメージで、橋梁区間毎に、上部構造データ、下部構造(橋台、橋脚、杭基礎)データを設計図書に従って入力した上で、計算を実行することで、下部構造毎に当該下部構造が分担する上部構造重量と固有周期の算定はもちろんのこと、下部構造についてはレベル1、レベル2の耐震性能照査チェックを行います。
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▲図5 システムCイメージ画面 |
●システムD (耐震性能動的照査システム)
- システムDは、システムCから得られる構造骨組み解析モデル(図6)を用いて、当社の非線形動的解析プログラム(Engineer's Studio(R))を利用し、「道路橋示方書IV下部構造編」および「道路橋示方書V耐震設計編」に基づいて、動的解析により下部構造の耐震性能照査チェックを行います。
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▲図6 解析モデルのイメージ図 |
●おわりに
- 本製品は、チェックする側の立場で開発した全く新しいシステムです。
既往の設計用プログラムと本チェック支援システムを上手く活用することで、設計ミスが少なくなるように貢献して参りたいと思います。
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■設計成果チェック支援システム リリース予定日:2011年4月 |
(Up&Coming '10 秋の号掲載) |
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