UC-win/FRAME(3D)は汎用3次元骨組解析プログラムです。最上位であるAdvanced版では材料非線形性と幾何学的非線形性を考慮した静的および動的解析が可能です。許容応力度照査、曲げ耐力照査、せん断耐力照査、非線形部材の各種照査機能があります。
今回の改訂では、主に下記3つの機能追加を行いました。
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「道路橋示方書・同解説X耐震設計編 平成14年3月 社団法人 日本道路協会」(以下、“道示”と記す)では、「6.2.3固有周期の算定方法」の解説文に以下の記載があります。
橋脚の剛性は、レベル1・・・(中略)・・・剛性を、レベル2地震動に対する耐震性能の照査では橋脚の降伏剛性を用いる。 |
レベル2地震時のような強地震時には、部材が塑性化することでエネルギー吸収を図り、橋梁全体の耐震性能を満足するよう設計されます。部材が塑性
化すると剛性が低下し、固有周期が長くなります。厳密な解析を行うには、道示の解説文にあるように繰返し計算を行う必要がありますが、便宜上降伏剛性に基
づく固有周期が用いられています。
従来のUC-win/FRAME(3D)では、M-φ特性のカテゴリーを「バイリニア」もしくは「線形」とすることで、断面形状と作用軸力から自動で降伏
剛性を算出し、固有周期を算出していました。カテゴリーで「トリリニア」または「テトラリニア」を選択し、そのまま固有値解析を行うと、得られた固有周期
はひび割れ剛性で算出されたものになります。このため、時刻歴応答解析を「トリリニア」または「テトラリニア」で行う場合、固有周期算出用モデルを別途用
意する必要がありました。
今回の改訂ではこれらの場合でも、固有値解析は降伏剛性を用いるスイッチが追加されます。ユーザは別途降伏剛性を算出する必要はありません。
- モデルメニューの「固有値解析時の剛性低減値編集」を選択します(図1)。
- 低減したい要素を選び、低減方法を選択します。
M-φ特性からひび割れ剛性と降伏剛性の比を自動算出し、それを低減率にする方法と、ユーザー任意定義から選ぶことができます(図2)。
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■図1 モデルメニューの選択 |
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■図2 低減したい要素と方法の選択 |
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UC-win/FRAME(3D)には影響線解析機能がありますが、その荷重の種類は主に道路橋示方書に準拠したものでした。
今回、「鉄道構造物等設計標準・同解説 コンクリート構造物 平成16年4月」にあるEA荷重の入力ができるよう改善を行います。
EA荷重は牽引電車の軸重群(複数の集中荷重)と、その後ろの牽引される貨物列車の荷重(分布荷重で表現)の組合せです。
プログラム側では、現在の連行荷重に分布荷重を追加できるよう改善を図ります。
■図3 EA荷重入力イメージ
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モデルと計算後の断面力図について、DWG/DXF形式での出力に対応します。これにより、CADソフト上での編集が可能になります(図4)。
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■図4 モーメント(左:UC-win/FRAME(3D)、右:DWGファイル) |
解析モデルでは節点、要素の他に支点条件も表示されます(図5)。
■図5 モデル図(上:UC-win/FRAME(3D)、下:DWGファイル)
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