Engineer's Studio®Plugin SDK(以下、Plugin SDK)は、Engineer's Studio®の入力データを直接作成するプログラミング開発キットです(図1)。APIは、COM(Component
Object Model)を採用していますので、COM に対応している開発環境(C、C+、,VBA、Delphi等)があれば、自由にモデルを作成することができます。開発環境で作成するのはDLLです。そのDLLをOS(WindowsXP/Vista/7)に登録し、Engineer's
Studio®を起動すると、メイン画面「プラグインタブ」にボタンが追加されます(図2)。このボタンを押すと開発環境で自由に作成した入力画面が呼び出されます。作成された入力データは、Engineer'sStudio®の入力画面にも表示されます。
計算や結果画面はEngineer's Studio®本体を使いますので、Engineer's Studio®が別途必要です。リファレンスはWindowsヘルプ形式でPlugin
SDK製品に同梱されています。日本語だけでなく、英語も用意しています(図3)。
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■図1 Engineer's Studio®Plugin SDKの概念図 |
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■図2 メイン画面「プラグインタブ」から呼び出す |
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■図3 日本語ヘルプ(左)と英語ヘルプ(右) |
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Plugin SDKを用いて開発したサンプルソースコードを同梱しています。デフォルトのインストール状態では、「C:¥ProgramFiles¥FORUM
8¥ES Plugin SDK 10602¥SampleSource¥SDK sample¥」フォルダにあります。6個のサンプルがあります。
Parabola
放物線形状の骨組み構造をフレーム要素で作成した例です。Plugin SDKを用いて、節点とフレーム要素のデータまでを作成しています。断面や支点などは入力画面で行います(図4)。
Parabola |
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■図4 Parabolaの入力画面(左)と作成されたモデル(右) |
Box
ボックスカルバート構造をフレーム要素で作成した例です。Plugin SDKを用いて、節点とフレーム要素のデータまでを作成しています。断面や支点などは入力画面で行います(図5)。
Box |
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■図5 Boxの入力画面(左)と作成されたモデル(右) |
Line
直線構造をフレーム要素で作成した例です。Plugin SDKを用いて、節点とフレーム要素のデータまでを作成しています。断面や支点などは入力画面で行います(図6)。
Line |
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■図6 Lineの入力画面(左)と作成されたモデル(右) |
Bridge
5径間連続道路橋をフレーム要素で作成した例です。非線形動的解析の設定をしています。すぐに計算が可能です。Plugin
SDKを用いて、節点、RC断面、弾性梁要素、M−φ要素、ばね要素、剛体要素、支点、減衰定数、地震波形、シーケンス荷重、ランを作成しています(図7)。
Bridge |
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■図7 Bridgeの入力画面(左)と作成されたモデル(右) |
Shapai
斜π橋をフレーム要素で作成した例です。すぐに計算が可能です。Plugin SDKを用いて、節点、RC断面、PC断面、弾性梁要素、剛体要素、支点、水平震度荷重を作成しています(図8)。
Shapai |
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■図8 Shapaiの入力画面(左)と作成されたモデル(右) |
Plate
4辺固定版の面外集中荷重静的載荷モデルです。非線形平板要素の設定をしています。すぐに計算が可能です。Plugin
SDKを用いて、節点、平板要素(弾性および非線形)、剛体要素、支点、強制変位載荷をしています(図9)。
Plate |
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■図9 Plateの入力画面(左)と作成されたモデル(右) |
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Engineer's Studio®の入力画面は汎用性がある一方で、入力が煩雑であったり使用しない入力項目があったりするなど、常に便利とはいえません。Plugin
SDKを使って独自のプログラム開発を行うことにより、特定の構造物に特化した入力画面を用意することができます。
ただし、Plugin SDKで作成できない入力データがあります。それは、地層特性、フレーム要素の材端オフセット、フレーム要素の材端条件、初期断面力、Rayleigh減衰、減衰定数、断面計算の入力、活荷重の定義、鋼製部材のひずみ照査の定義、計算結果へのアクセスです。これらは、Engineer's
Studio®製品の中で入力、結果確認を行うことになります。今後の改訂において、順次拡充していく予定です。 |
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