この度、10年ぶりの改定となった道示コンクリート橋編(成24年3月)に対応した「UC-BRIDGE(分割施工対応)
Ver.9」をリリースしました。
コンクリート橋編の改定点は以下の通りと考えられます。
・鉄筋において、SR235、SD295A,Bが控除され、降伏点強度の高い鉄筋(SD390、SD490)が追加された。
・合成桁橋における桁と床版の接合の照査方法が見直された。
・外ケーブル構造に関する規定を充実した。
・複合構造における接合部に関する規定が記載された。
・耐久性向上のために施工に関する規定を充実した。
表1に、橋梁上部工の対応状況を合わせて整理しました。
製品名 |
UC-BRIDGE |
PC単純桁 |
ポータルラーメン橋 |
道示V・W:鉄筋にSD390及びSD490を追加 |
○ |
○ |
○ |
道示V:斜引張鉄筋応力度 |
○ |
○ |
○ |
道示V:部材の斜引張破壊に対する耐力 |
○ |
○ |
○ |
道示V:せん断必要鉄筋量 |
○ |
○ |
○ |
道示V:鉄筋のフック及び鉄筋の曲げ形状 |
× |
○ |
× |
道示W:下部工せん断照査 |
○ |
×:下部工なし |
× |
道示X:下部工M−φ照査 |
○ |
×:下部工なし |
×:Level1まで |
道示X:下部工のせん断耐力 |
○ |
×:下部工なし |
×:Level1まで |
道示X:固有周期と水平震度 |
○ |
×:下部工なし |
×:Level1まで |
道示X:桁断面の道示XによるM-φ照査 |
○ |
× |
× |
「RC断面Ver.5」へのエクスポート |
○ |
× |
× |
「UC-win/Frame(3D)」へのエクスポート |
○ |
× |
× |
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SD390、SD490の対応
鉄筋の許容応力度が、表2に示すように改定となりました。
応力度、部材の種類等 |
鉄筋種類 |
SD345 |
SD390 |
SD490 |
引張応力度 |
1)活荷重及び衝撃以外の主荷重 |
100 |
100 |
100 |
2)荷重の組合せに衝突荷重又は地震の影響を
考慮しない場合の許容応力度の基本値 |
一般の部材 |
180 |
180 |
180 |
床版及び支間長10m以下の床版橋 |
140 |
140 |
140 |
3)荷重の組合せに衝突荷重又は地震の影響を
考慮する場合の許容応力度の基本値 |
桁の軸方向への配置 |
200 |
230 |
290 |
その他 |
200 |
200 |
200 |
4)鉄筋の重ね継手長又は定着長を算出する場合の許容応力度の基本値 |
200 |
230 |
290 |
5)圧縮応力度 |
200 |
230 |
290 |
コンクリート橋編では、終局荷重時の照査において斜引張破壊に対する耐力を算出する場合の鉄筋の降伏点強度や、ねじりモーメントに対する鉄筋の降伏点強度の上限値を345N/mm2としています。本製品では、図2に示すとおり、鉄筋材質テーブルに、斜引張鉄筋用の降伏点強度、並びに、衝突時・地震時の許容引張応力度の基本値を別途設定することで対応しています。
これより、「斜引張鉄筋応力度(設計荷重作用時)」、「せん断必要鉄筋量」、「斜引張破壊に対する耐力」、「下部工のせん断耐力」、「斜引張破壊に対する耐力・ねじり」などの照査について改訂を行いました。
下部工のM-φ計算
下部工についてはM-φを計算する機能を有しいるため、横拘束筋に対して、コンクリートのσ-ε曲線用に加え、鉄筋のσ-ε曲線用の条件設定が必要になりました。
結果として、図3に示すように、耐震性能2、並びに、耐震性能3の限界状態における曲げ耐力の計算に変更となりました。
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■図1 メイン画面 |
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■図2 照査結果(使用限界状態) |
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■図3 下部工のM-φ曲線 |
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初期断面力を登録する機能を追加しました。こちらは有償オプション機能となっています。 |
荷重の組合せと割増係数にて、抽出荷重を「M着目、X軸変位着目、X軸反力着目」「S着目、Y軸変位着目、Y軸反力着目」「N着目、Z軸変位着目、Z軸反力着目」という分類で強制的に指定していました。本バージョンにて個別に指定できるよう改善しました。 |
組合せ荷重ケースにおける断面力、変位、反力図の描画機能を追加しました。 |
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