今回は、RC構造設計計算統合ソフトウェア「UC-win/RC」を教育現場でご活用いただいている高知工科大学をご紹介します。
高知工科大学は、1997年4月“公設民営大学”として高知県土佐山田町に開学した新しい大学です。理事長は橋本大二郎高知県知事で県が全額出資していますが、私立大学として運営されている全く新しい形の工学系大学です。
今回、「橋梁デザイン」の講義での「UC-win/RC」の活用をご決定いただいた社会システム工学科教授の島弘先生にお話をお聞きしました。
本年2月に島先生の研究室にお伺いし、1月にリリースした「UC-win/
RC」をご紹介させていただきました。3Dを駆使した優れたインターフェースに加え、震度法から保有耐力法による一連の設計スピードにも感心していただけました。橋梁デザインに求められてきたソフトウェアであるとの高い評価をいただき、まずは研究室で購入し、評価していただくことになりました。
建設系の工学分野を融合させた社会システム工学科は、1年次から専門分野を設けています。島先生の「橋梁デザイン」の講義では学生に橋の歴史や形式、特徴などを学習させ、コンピュータのデザインソフトを用いて橋の形式・形状・寸法などを演習させるとのことです。これらを通して、与えられた設計条件を満たす構造物をデザインできるセンスを磨かせることが重要と考えられています。
土木設計の教育現場では、構造力学の講義は必須のものと考えられてきましたが、島先生は「新しい社会基盤の創造を担える人材を育てる」ことを考えると、必ずしも必要ないとのお考えです。これは、「性能照査型」の設計、あるいは「設計と照査の分離」につながる方向性であるように感じました。
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▲フジテレビ系列「めざましテレビ」での紹介風景。
環境融合資材の開発研究も手がけられています。左から消却灰(宇治電化学工業)→スラグ(島弘教授)→骨材(橋本大二郎高知県知事) |
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▲「UC-win/RC」での授業風景 |
高知工科大学は、「大学を超えた大学」にふさわしく、すばらしいキャンパスをベースに充実した設備、斬新な教育システムを持つ新しい発想の大学です。特に「コンピュータと生きた英語」を使いこなせ、国際的な貢献のできる技術者を育てることを目標としています。このコンピュータリテラシーの向上のためには、「UC-win/RC」のようなソフトウェアを使いこなせる設計者を育てたいとお考えになり、今回ワークステーション室の100台のPCで動作する「UC-win/Net PRO100」をご採用いただきました。講義の中で、学科生全員に「UC-win/RC」を同時にご使用いただいています。
島先生は、東京大学工学部大学院時代に当社製品「RC構造の2次元動的非線形解析WCOMD」の開発にも参画されています。徳島大学助教授を経て、昨年より同大学教授として教鞭をとられています。また、土木学会コンクリート委員会耐震研究小委員会の幹事長などを歴任されており、高知県の産学官連携事業「環境融合資材」の研究・開発など多方面で活躍されています。
「UC-win/RC」は、今後、WCOMDとの連動や「UC-win/T&Wu(震度)」の開発などシリーズの拡張を予定しています。このUC-winで学んだ学生のみなさんが設計技術者として社会でご活躍されることをお祈りいたします。
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←ワークステーション室(100台のPCで
「UC-win/RC」を使用しています。 |
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←社会システム工学科
島 弘 教授 |
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