●日時:2011年7月11日 |
(Up&Coming 2011年9月号) |
2011年7月、EXODUS/SMARTFIREの開発元である英国グリニッジ大学および同大学FSEG(Fire
Safty Engineering Group)の設立者であり、避難解析研究の世界的権威であるエド・ガレア教授が来日。約1週間の滞在期間中に、フォーラムエイト本社でのEXODUS/SMARTFIREユーザセミナーおよび懇親会を開催したほか、フォーラムエイトスタッフとの開発ミーティング、日本IAI山下代表理事らをお迎えしたテクニカルミーティングなどを行いました。
●EXODUS/SMARTFIREユーザセミナー
7月11日、フォーラムエイト東京本社にて「EXODUS/SMARTFIREユーザセミナー」を開催し、建設会社、建設コンサルタント、防災設備システム、造船会社などの防災・安全技術に携わる技術者の方を中心に15社19名のご参加をいただきました。セミナーでは、FSEGでの最新の研究事例やEXODUS/SMARTFIREの最新バージョン、開発予定などが発表されました。
1時間半という限られた時間ではありましたが、火災避難分野の世界的権威であるガレア教授の講演ということで、ご参加いただいた皆様にも関心の深い講演内容となったようです。アメリカ国防総省と共同で進めているEXODUSを用いた避難システムについてや、高層ビル(50階建て)などにおける大規模なモデルでのCPU並列処理による避難解析、またイギリスでの広域避難(46,000m2、120,000人)などの事例も発表されました。 |
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■英国グリニッジ大学 FSEGエド・ガレア教授 |
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EXODUS/SMARTFIRE最新バージョンの開発予定としては、エスカレーターのモデルを含む建物の各階接続機能や、空間概念の部屋単位での単純化(CourseMode)と連続のノードモデル(ContinueMode)を扱いこれらを混合してモデル化する(Hybrid
Mode)方法を追加するなど、さらなる機能アップと新しいモデリング手法の追加について紹介されました。
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■セミナー資料:
エスカレーターのモデルを含む建物の各界接続機能 |
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■セミナー資料:
空間概念の拡張に関する説明 |
また、フォーラムエイト最新情報としては、「東京消防庁認定避難算定方法」として、EXODUSによる算定方法が認定されたことについても紹介しています。EXODUSによる避難算定方法は、東京消防庁火災予防規程第76条に規定する予防技術検討委員会の検討結果を踏まえ、予測される避難に必要な時間の算定に関する要綱第3、1、(3)に基づく「火災避難シミュレーションと同等と認められる算定方法」として東京消防庁より認定されています。本認定は、EXODUSのプログラムに対して行われるものではなく、認定に携わった当社スタッフがEXODUSを使用して解析を実施することに対して行われることになります。当社のEXODUS解析支援サービスにて、認定を受けた成果品を納品することが可能です。また、本セミナーおよびその後に行われた懇親会には、長年避難誘導サインシステムに携わってきた太田幸夫氏(NPO法人サインセンター理事長)も参加。ガレア教授もセミナーの中で触れていたように、非常出口の案内板などのピクトグラムは人間の避難行動において重要な情報であり、双方にとっても参加者にとっても有益な情報交換の場となっていたようでした。
●開発・技術関連のミーティングも開催
7月13日には、日本IAIより山下純一氏(代表理事)らをお招きし、フォーラムエイトのスタッフも同席する中、ガレア教授を囲んで解析モデルのデータ等に関する技術的な情報交換が行われました。EXODUS/SMARTFIREにおけるIFCフォーマットのジオメトリデータとの連携などについての質問が日本IAI様より行われ、ガレア教授も今後の調査研究にフィードバックしていくとのことでした。なお、滞在中に建設ITジャーナリスト家入龍太氏によって行われたガレア教授へのインタビューは、ユーザー紹介ページにてヨーロッパ特集の巻頭インタビューとして掲載しています。
>> 【巻頭インタビュー】 避難解析の世界的権威 ガレア教授に聞く!
津波解析シミュレーションなど、UC-win/Roadとの連携による避難解析モデル可視化のさらなる展望についても触れられていますので、ぜひご覧ください。
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■避難解析の事例紹介の様子 |
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■セミナー開催後に行われた懇親会の様子 |
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