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Q&A調節池・調整池の計算 Q&A ('24.11.12)

NEW! 更新内容


Q4−55.貯留施設の計算結果、および計算書に「必要洪水調節容量(厳密解法)」と「洪水調節容量」の2種類の値が表示・出力されていますが、どちらも同じ値となりました。
この両者の違いについて教えて下さい。
('24.11.12)


目  次
 1.システム編

Q1−1.「システムリソースが不足しているため、このまま継続すると動作が不安定になる可能性があります。」と表示された際の使用可能リソースの拡張方法は

Q1−2.「Internet利用による問い合わせ」を選択すると「問い合わせ支援ツールがインストールされていません。」とメッセージが表示されるが、回避方法は?
 2.流域データ(降雨強度式)編

Q2−1.降雨強度式を2式併用した降雨強度曲線にて計算結果を確認したい

Q2−2.降雨強度を直接入力する方法は?

Q2−3.「土地改良事業設計指針「ため池整備」平成18年2月」のP-136に記載している内容「ため池への流入量は、各時間の流量を20%割増した値とする」についてモデル化することができますか?

Q2−4.長時間降雨強度式について対応しているのでしょうか?

Q2−5.土地利用状況定数Cは計算にどのように影響するのか?

Q2−6.洪水到達時間の指定方法について?

Q2−7.計算書の結果を打ち出すと開発前、開発後の流出係数が同じ値となっています。
開発後の流出係数を変更したいのですが、どこか入力する箇所があるのでしょうか?


Q2−8.基本データ入力画面と流域入力画面で2回流域データの入力がありますが、どのような違いがあるのでしょうか?

Q2−9.滋賀県の降雨強度式は対応可能でしょうか?

Q2−10.流出係数は、開発前、開発後の何れかの値を入力するのか?

Q2−11.降雨強度の計算において直接入力とした場合、直接入力のタブが表示されますが、消防庁から公開されている実際の降雨量の数値を基に計算が出来ると考えて宜しいでしょうか

Q2−12.自治体で定められている降雨強度式を利用することができるようですが、どのような手順で利用するのでしょうか?

Q2−13.広島県の降雨強度式で計算を行うことができますか?

Q2−14.降雨強度式の入力にて、前のバージョンで選択できていた山梨県2型が選択できなくなっています。選択する方法を教えて下さい。

Q2−15.流域計算結果の計画降雨波形及び流量計算表に表示・出力されている「回数n」と「n・r」の意味を教えてください

Q2−16.流域入力時に降雨強度を直接入力する場合、入力する降雨強度は、降雨強度式から算出されるrと単位時間の降雨に対する降雨強度Iのどちらでしょうか

Q2−17.「流域」入力画面の「流出係数、面積」タブにて、1つの流域に複数の地形の流出係数と面積を入力しています。
この時、流域計算時の流出係数には計算値を用いているようですが、この値の算出根拠をお教えください。


Q2−18.「流域」入力画面の「流出係数、面積」タブにて、複数の地形の流出係数と面積を入力しています。
この時、直接最終貯留施設へ放流する地形と、最終貯留施設の上流にある調節池に放流する地形を区別することはできますか。


Q2−19.計算書の流域のハイドログラフの項目に、時間降雨分布曲線図が出力されていますが、この図に出力されている雨量の算出根拠を教えて下さい。

Q2−20.入力したい降雨強度式が君島式(クリーブランド型)で、パラメータのbが0.0です。この式を入力することはできますか。

Q2−21.入力画面「流域」のタブ「流出係数、面積」の土地利用状況定数Cには、どのような値を入力すればよいのでしょうか。

Q2−22.流域を複数設置する場合に、入力画面「流域」のタブ「降雨強度直接入力」のデータを他の流域にも反映させる方法はありますか。

Q2−23.入力画面「流域」のタブ「降雨波形」にて、中央集中型の降雨波形を選択した場合に「中央降雨波形タイプ」として「左右同値」を選択することができますが、この出典を教えてください。

Q2−24.降雨強度式や流出係数、流域面積等の流域の条件を変更しましたが、計算結果に反映されません。
この原因を教えて下さい。


Q2−25.ハイドログラフの「合理式」と「合成合理式」の計算方法の違いについて、教えて下さい。

Q2−26.入力画面「流域」のタブ「流出係数、面積」に、複数の地形を1行にまとめて入力できますか。
 3.浸透施設編

Q3−1.「雨水浸透施設の設備促進に関する手引き(案) 平成22年4月」についてモデルを検討したいが何か参考になるデータ等を準備しているのか?

Q3−2.浸透施設の入力で大型浸透槽の場合、L/Wが1〜5の範囲でも「範囲外」の表示がでて、変更か参考値の取り扱うか聞いてくるのはなぜか?

Q3−3.貯留施設を設けない計算は可能か(もしくは設置してもその機能を無視出来るか)?

Q3−4.貯留浸透モデルの浸透施設を設置した場合に貯留施設の計算でエラーが発生する理由は?

Q3−5.空隙貯留浸透施設の計算を行うことができるか?

Q3−6.計算書の浸透施設の有効雨量とハイドログラフの表出力に、流入量と浸透量の値が出力されていないようです。この理由を教えて下さい。

Q3−7.浸透施設計算書で出力される降雨強度Iと、流域計算書で出力される降雨強度rの違いを教えて下さい。

Q3−8.浸透施設にて「貯留浸透モデル」を計算していますが、浸透量が0.0(m3/s)となってしまいます。
原因を教えていただけないでしょうか。
 4.貯留施設編

Q4−1.「防災調節池等技術基準(案)解説と設計実例P-156、図33水位容量曲線図」に示しているH−F(水位−面積)図に対応しているか?

Q4−2.ポンプ方式による計算が可能か?

Q4−3.貯留施設→入力の画面で、オリフィス詳細表入力の「下段計算」のON/OFFによる相違点は?

Q4−4.オリフィスの位置が池の底より低いケース(例:防災調整池等技術基準P44の図参照)の入力方法は?

Q4−5.放流施設が複数あるモデル化は可能か?

Q4−6.上流側に設置した貯留施設からの放流量がモデルに反映していない理由は?

Q4−7.最終貯留施設の洪水到達時間が指定した値と異なる理由は?

Q4−8.製品添付のサンプルデータ「Sample林地開発基準」で洪水調節容量は、厳密解法<簡便法となるのが一般的だと考えていたが、異なる理由は?

Q4−9.下水道雨水調整池技術指針(案) 解説と計算例 昭和59年 社団法人 日本下水道協会を適用基準で作成することができないでしょうか?

Q4−10.調節池が地山の斜面等がそのまま残っておりいびつな形状になる場合でも対応しておりますでしょうか。自分で面積の計算をすることが必要でしょうか。

Q4−11.降雨終了後の水位低下の算出は可能か?

Q4−12.親子調整池(調整池を二つ設定し、親からの流入を考慮)のモデル化は可能か?

Q4−13.調節池の入力箇所のC1、C2の違いは何ですか

Q4−14.本製品はオンサイト方式に対応していますか?

Q4−15.下流へ放流するケースの番号を指定できない理由はなんですか?

Q4−16.上流側に複数の施設を設置した貯留施設の場合に、この貯留施設への流入量が正しく計算されていないのはなぜ?

Q4−17.林地開発基準にて貯留施設が設置されない理由は?

Q4−18.ポンプのみで排水するモデル化の作成方法は?

Q4−19.洪水調節計算結果の容量Vの算出方法を教えて下さい

Q4−20.流出量が0.000の場合など計算上の桁数はどのようになっているのでしょうか(小数点以下の4桁目は計算しているのでしょうか)?

Q4−21.洪水吐きの減勢工の計算について、全水頭、接近水路水深及び接近流量に用いられる「越流幅L」の算出根拠を教えて下さい。

Q4−22.計算結果についてピークのときの数値を知りたいのですが、1分でのピーク値を表示する方法はありますでしょうか?

Q4−23.オリフィス形状の放流管(矩形)と小型矩形の使い分けは何でしょうか?

Q4−24.湛水(水位)を考慮した貯留計算には対応しているか?

Q4−25.洪水調節方式をピークカット方式にして計算すると放流量が非常に小さな値となりました。オリフィスを設けているのになぜでしょうか?

Q4−26.許容放流量の指定方法をManningの平均流速公式で算出するに指定した場合はどの値が設定されるのか?

Q4−27.池底の入力する際に、堆積土砂を考慮して入力する必要があるのか?

Q4−28.水位容量曲線の入力を「水位とその時の湛水面積を与え容量を算出する」を指定していますが、洪水調節計算計算結果の水位が算定式から手計算した水位と若干の差異が生じています。
なぜこのような結果となるのでしょうか。


Q4−29.オリフィス計算について、貯留施設入力画面で入力する計画水位と計算書−総括表の計画水位(HWL)で明示される計画水位の違いはどこにありますか?

Q4−30.ポンプのみの放流を計画していますが、オリフィスのないモデルを作成することはできますでしょうか

Q4−31.貯留施設の許容放流量にはどのような値を入力すればよいか

Q4−32.ポンプで放流するモデルを作成しましたが、ポンプにて排水されないようです。原因を教えて下さい。

Q4−33.貯留施設の結果確認画面の最大放流量や流入量、放流量が3桁で表示されていますが、この桁数を変更することはできますか

Q4−34.貯留施設のハイドログラフが水位がある状態から開始していますが何が原因でしょうか

Q4−35.2種類のモデルを作成しましたが、貯留施設の計算結果でハイドログラフを確認すると計算時間が異なっています。
1つ目のモデルは降雨継続時間を超えて計算を行っていますが、2つ目のモデルでは降雨継続時間前に計算が終了しています。
これはどのような理由からでしょうか?


Q4−36.貯留施設の結果確認画面のハイドログラフにて表示されている黒、青、赤の線は何を表しているのでしょうか

Q4−37.「防災調節池等技術基準」で計算を行う場合、「貯留施設」入力画面の簡便法の設定時に「貯留施設の貯留可能容量の総和」を指定できますが、これは計算にどのように影響するのでしょうか

Q4−38.貯留施設入力画面にて結果確認を表示しようとすると、「調節池容量にデータが入力されていません」のエラーが表示されるのはなぜでしょうか。

Q4−39.調節池に複数のオリフィスを設置していますが、オリフィス毎の流量を確認する方法はありますか?

Q4−40. 概算として簡便法での洪水調節容量の結果を確認後、厳密解法による計算を行いたいのですが、簡便法だけの計算を行う事はできますか

Q4−41.貯留施設の水位容量曲線にて、同じ水深で水面積が異なるモデルを入力したいのですが、可能でしょうか。

Q4−42.「貯留施設」入力画面でせき放流を設けるように設定しましたが、「入力|せき放流」タブで入力する「せきの底面までの高さD」の寸法はどのように計算に影響するのでしょうか。

Q4−43.「貯留施設」の結果画面や計算書の「水位〜容量曲線図」に表示・出力される「池底の標高」が、「貯留施設」の入力画面で入力した値と一致しません。この理由を教えて下さい。

Q4−44.林地開発基準の計算時に、入力画面「排水施設」の直接放流域の流域面積と流出係数を入力しましたが、これは貯留施設への流入量に影響するのでしょうか。

Q4−45.2段調整池の場合、下流の貯留施設の流入ハイドログラフはどのように計算されるのでしょうか。

Q4−46.貯留施設のオリフィス寸法を自動計算する際に入力する「オリフィス敷高を基準とする設計水頭Ho」ですが、オリフィス敷高(池底の標高+断面下端高Hl)+HoがH.W.Lになると思います。しかし、この値と結果確認画面の「計画高水位H.W.L」が一致しません。この理由を教えて下さい。

Q4−47.貯留施設の計算において設計堆積土砂量を計算する場合、算出した設計堆積土砂量は洪水調節計算に影響するのでしょうか。

Q4−48.貯留施設の計算結果や、計算書の総括表で出力される洪水到達時間が、等流流速法、土研式、Kinematic Wave理論の計算結果の何れの値とも一致しません。この理由を教えてください。

Q4−49.上流の貯留施設の放流のうち、越流(せき放流)のみを下流の貯留施設に流入させることはできますか。

Q4−50.入力画面「貯留施設」|タブ「入力|調節池」の「洪水調節容量計算」の「最大収束計算回数」には、どのような値を指定すればよいのでしょうか。

Q4−51.H-V曲線を確認することはできますか。

Q4−52.複数の貯留施設を設けたモデルにて、入力画面「貯留施設」で1つの貯留施設の入力を完了してタブ「結果確認」で計算結果を確認しようとしたところ、別の貯留施設の入力を確認する旨のエラーが発生しました。
この理由を教えて下さい。


Q4−53.「貯留施設」でオリフィス断面の自動計算をしているが、この時の流量係数Cの値を変更したい。

Q4−54.貯留施設の計算で簡便法の計算を行った際、「簡便法の計算に失敗しました。」というエラーが出ます。このエラーの解消方法を教えて下さい。

Q4−55.貯留施設の計算結果、および計算書に「必要洪水調節容量(厳密解法)」と「洪水調節容量」の2種類の値が表示・出力されていますが、どちらも同じ値となりました。
この両者の違いについて教えて下さい。

 5.洪水吐き編

Q5−1.計算書の総括表の「非越流部標高」はどのように算出しているか?

Q5−2.洪水吐きの計算で用いる洪水到達時間の根拠は?

Q5−3.横越流の公式はどの公式に対応しているか?

Q5−4.洪水吐きの比流量は計算する必要があるのか?

Q5−5.入力画面「洪水吐き」の「設計洪水流量」と「降雨強度」の1.2倍する、しないの使い分けを教えて下さい。

Q5−6.洪水吐の流量(越流量)計算に通常式があるがどのような形状をしているのか?

Q5−7.「洪水吐きおよび非越流部天端高」の「造成高」にはどのような値を入力すればよいか?

Q5−8. 計算書の「洪水吐き」で出力される年超過確率が、流域での入力と異なります。この理由を教えて下さい。

Q5−9.洪水吐きの上流施設からの連動を行う場合、余裕高の低水部水位に値がセットされるがこの値はどこの値をセットしているのでしょうか?

Q5−10.「洪水吐きおよび非越流部天端高」の「越流高」にはどのような値を入力すればよいか?

Q5−11.洪水吐きの入力にて、降雨強度を直接入力することができますが、直接入力する場合、どの時間の降雨強度を入力すればよいのでしょうか

Q5−12.洪水吐きの「洪水吐きおよび非越流部天端高」の計算にて、越流幅・越流水深曲線を作成するのではなく、入力した越流幅から直接越流水深を計算することはできますか。

Q5−13.側水路型の断面をモデル化することができますか。

Q5−14.「洪水吐き」の越流巾の計算は「降雨強度式(年確率)の選択」で「1/200年降雨強度」を選択すると計算できないようです。
1/200年降雨強度で計算する方法はありますか。


Q5−15.入力画面「洪水吐き」のタブ「入力|設計洪水流量」の「比流量」で「比流量を計算する」とした場合、地域係数を入力する必要がありますが、ここにはどのような値を入力するのでしょう。
 6.出力編

Q6−1.カラープリンタへの出力は?



 1.システム編

Q1−1.

「システムリソースが不足しているため、このまま継続すると動作が不安定になる可能性があります。」と表示された際の使用可能リソースの拡張方法は?
A1−1. 本メッセージは、現在ご使用の環境において、製品を実行するために必要なシステムリソースが不足している場合に表示されます。

製品が正常に動作するためにはある程度のシステムリソースが必要ですが、そのシステムリソースが不足した場合、
  • 「Win32エラー」が発生する
  • 「モジュールエラー」が発生する
  • ダイアログが開けない
  • 計算実行できない
  • 印刷実行できない
  • フリーズする
など、製品の使用に支障をきたす現象が発生する可能性が非常に高くなります。
システムリソースは、本製品だけでなく常駐プログラムや他のアプリケーションなど動作している全てのプログラムで使用されるため、その数が多くなれば消費される量も多くなります。

使用可能なシステムリソースの拡張は、以下の方法にて行ってください。
  • 他のアプリケーションを終了する
  • 常駐プログラムを終了する。(可能であれば、以後、使用しない)
  • 壁紙を使用しない。
  • デスクトップ上のアイコンの数を減らす
  • システム起動時に自動起動されるメニューを停止する
また、常駐プログラムや他のアプリケーションが終了しても使用されていたシステムリソースが全て解放されるわけではございませんので、その場合はマシンを再起動させたうえで、他のプログラムを起動せずに、製品のみを実行してください。なお、OS付属のリソースモニターでリソースの状態を確認できますので、こちらを参考に使用可能リソース容量を確保してください。
 

Q1−2.

「Internet利用による問い合わせ」を選択すると「問い合わせ支援ツールがインストールされていません。」とメッセージが表示されるが、回避方法は?
A1−2. 本メッセージは、現在ご使用の環境において、弊社提供「問い合わせ支援ツール」がインストールされていない場合に表示されます。

この「問い合わせ支援ツール」は、弊社FORUM8の製品開発部署宛てに直接お問い合わせのメールを送信します。

製品をインストールする際に「問い合わせ支援ツール」をインストールすることが可能です。
製品をインストール時に「問い合わせ支援ツール」をインストールしていない場合には、別途、製品CD-ROMから製品のインストールと同様に「問い合わせ支援ツール」をインストールする必要があります。
また、インターネットから簡単にダウンロードも行えます。

 2.流域データ(降雨強度式)編

Q2−1.

降雨強度式を2式併用した降雨強度曲線にて計算結果を確認したい
A2−1. 流域−降雨強度式タブ内の降雨強度式数を2(式)に指定し、右側の「複数式の算定方法」スイッチが選択可能な状態となりますので「合計」を選択した後に、それぞれの降雨強度式の入力を行って下さい。
2式併用とは、異なる降雨強度式を1つの降雨強度曲線として取り扱うことを意味しており、以下のような考えで降強度曲線を構成します。
入力した1式の降雨継続時間をT1,2式をT2とすると、降雨強度式の使い分けは、
・0〜T1:1式
・T1〜T1+T2:2式
となります。
 

Q2−2.

降雨強度を直接入力する方法は?
A2−2. 以下に手順を記述いたします。
1.「基本条件」タブの「降雨強度の計算」を「降雨強度直接入力」に指定する。
2.「降雨強度直接入力」タブを開く
3.入力項目の選択(降雨強度/降雨量/流量)を指定する。
 ※「流量」が選択できるのは、「ハイドログラフタブ」で「合理式」を選択している場合のみです。「修正RRL法」選択時には、流量の直接入力は行えないためお気を付けください。
4.「計算時間単位Δt」、「降雨継続時間t」の入力を行う。
 ※お考えの値を適宜入力してください。
5.降雨強度直接入力表にて、流量を入力する。
6.同画面内の計算ボタンを押下する。
 ※メッセージが表示されるので、「はい」を選択していただくと「降雨強度」、「降雨量」を自動計算し、表にセットします。

「降雨強度」、「降雨量」、「流量」のうち、「降雨強度」の入力は必ず必要となります。
しかし、上記6.でもご説明しましたが、「計算」ボタンを押下していただくことで、入力項目から非入力項目への自動計算を行いますので、実際に入力していただく項目は「降雨強度」、「降雨量」、「流量」のうち1つで結構です。
※入力後、計算ボタンを必ず押下してください。

入力完了後、同画面内の「ファイルへ書き込み」ボタンより、現在入力している降雨強度直接入力データを(*.rdi)形式で保存することが可能です。
また、降雨強度直接入力データ(*.rdi)は「ファイルから読み込み」ボタンより読み込むことが可能です。
新規入力を行う場合や、データの大幅な修正を行う場合などは、流域画面から入力された方が効率的です。
 

Q2−3.

「土地改良事業設計指針「ため池整備」平成18年2月」のP-136に記載している内容「ため池への流入量は、各時間の流量を20%割増した値とする」についてモデル化することができますか?
A2−3. 可能です。
本製品の基本データ及び流域入力画面のハイドログラフタブ内の「各時間の流量割増値(%)」にて指定して下さい。
 

Q2−4.

長時間降雨強度式について対応しているのでしょうか?
A2−4. 本製品の降雨強度式は、短時間降雨強度式(分単位)または、長時間降雨強度式(時間単位)を選択することができます。

ただし、以下の降雨強度式につきましては、取り扱いを固定としており、選択することができません。
 ・近畿地方整備局型 … 短時間降雨強度式として取り扱います。
 ・山梨県型 … 長時間降雨強度式として取り扱います。

本製品で選択可能な降雨強度式以外の長期降雨強度式を用いる場合には、入力データ−流域−降雨強度式タブ内の降雨強度式の表入力内の降雨継続時間t(時)にて直接入力して頂きたいと存じます。

また、降雨強度式の名称は、適用基準入力画面の降雨強度式の名称指定で任意の名称を指定することができます。
 

Q2−5.

土地利用状況定数Cは計算にどのように影響するのか?
A2−5. 土地利用状況定数CはKinematic Wave理論にて洪水到達時間を計算する場合に用いられます。
 

Q2−6.

洪水到達時間の指定方法について?
A2−6. 本製品の洪水到達時間の入力は、流域−降雨波形タブ内の計算時間単位 Δtにて(分)単位で指定して下さい。
入力する値は同画面の洪水到達時間(参照値)を参考にして頂き適値を指定して下さい。通常のモデルでは5分、10分、15分、20分ときりのよい値を指定することをお勧め致します。
また、現在では各都道府県にて定められた洪水到達時間がございますのでこちらに付きましてもご確認頂きたいと存じます。
 

Q2−7.

計算書の結果を打ち出すと開発前、開発後の流出係数が同じ値となっています。
開発後の流出係数を変更したいのですが、どこか入力する箇所があるのでしょうか?
A2−7. 本製品の流出係数の入力は土地利用状況により、開発前、開発後共通としております。
林地開発基準では、開発前と開発後別々に流域面積を指定することで開発前、開発後の流出係数を内部で計算しています。

従いまして、開発後の流出係数を変更してモデル化する場合には、開発前と開発後別々に流出係数、流域面積を指定することでご希望のモデルを入力することができます。
 

Q2−8.

基本データ入力画面と流域入力画面で2回流域データの入力がありますが、どのような違いがあるのでしょうか?
A2−8. 基本データは、流域の初期値データとして用いられます。
流域データを作成後に基本データを修正しても流域データには影響はありません。
基本データを修正後に新たに流域データを追加で作成すると基本データが設定されます。
 

Q2−9.

滋賀県の降雨強度式は対応可能でしょうか?
A2−9. 滋賀県の降雨強度式は本製品にてモデル化することができます。
モデル化の際には基本データ入力画面、流域入力画面-降雨強度式タブ内の降雨強度式選択にてクリーブランド型を指定していただきたいと存じます。
 

Q2−10.

流出係数は、開発前、開発後の何れかの値を入力するのか?
A2−10. 本製品は、開発前か開発後の何れかを計算する仕様となっており、開発前、開発後両方のモデルを計算する場合には、2つのモデル(ファイル)を作成して頂きたいと存じます。
 

Q2−11.

降雨強度の計算において直接入力とした場合、直接入力のタブが表示されますが、消防庁から公開されている実際の降雨量の数値を基に計算が出来ると考えて宜しいでしょうか
A2−11. 実降雨量を使用する場合には、各都道府県より示されている降雨量を採用した方がよいと判断しています。

消防庁から公開されている降雨量は、1時間毎の情報がほとんどであり、リアルタイム観測の雨量であると考えており、ここから得られる降雨量は恐らく0.0の場合がある為に、本製品の降雨直接入力データとしては、適していないと判断しています。
 

Q2−12.

自治体で定められている降雨強度式を利用することができるようですが、どのような手順で利用するのでしょうか?
A2−12. 本製品の都道府県ごとの降雨強度式データファイルにつきましては、本製品インストール時に同時にインストールしており、本製品をインストールしたフォルダにある「Sample」フォルダ内の都道府県名称のフォルダに保存されております。

本製品のメインメニュー|基準値|降雨強度式の登録から開く基準値(降雨強度式)入力画面の「読込」ボタンで上記フォルダに保存されている降雨強度式ファイル(拡張子.rit)を読み込むことにより降雨強度式を登録することができます。
登録された降雨強度式は、基本データ入力画面、および流域入力画面|降雨強度式タブの「基準値から選択する」ボタンで選択可能になります。

なお、都道府県ごとの降雨強度式データファイルは製品バージョンアップ時に順次追加を行っております。
 

Q2−13.

広島県の降雨強度式で計算を行うことができますか?
A2−13. 本製品は広島県の降雨強度式で計算を行うことができます。
入力データ|基本データ、または流域入力画面の降雨強度式タブにて降雨強度式を2式、複数式の算定方法を合計と指定します。
1式目にt=10min〜180minの式を入力し、2式目にt=3hr〜24hrの式を入力します。

広島県の降雨強度式につきましては、地域ごとの基準値データファイル(*.rit)をご用意しています。
基準値データファイルは、メインメニュー|基準値|降雨強度式の登録より開く基準値入力画面より登録することができます。
広島県の基準値データファイルは、本製品をインストールしたフォルダ|Sampleフォルダ|hiroshimaフォルダに保存していますので、こちらをご利用いただきたいと存じます。
 

Q2−14.

降雨強度式の入力にて、前のバージョンで選択できていた山梨県2型が選択できなくなっています。選択する方法を教えて下さい。
A2−14. 本製品のVer.8.0.0より、タルボット型、シャーマン型、久野・石黒型、クリーブランド型の降雨強度式について、長時間降雨強度式(時間単位)に対応いたしました。
これにより、山梨県2型の降雨強度式はクリーブランド型の長時間降雨強度式(時間単位)と同一の式のため、クリーブランド型に統合しております。
山梨県2型の降雨強度式を入力する場合につきましては、降雨強度式をクリーブランド型、式中tの単位を時間単位と選択していただきますようお願いいたします。

なお、Ver.8.0.0以降では、旧バージョンにて山梨県2型が選択されていたデータを読み込んだ場合、定数b、nの値により以下のように降雨強度式を再設定します。
 ・b=0.0000 … シャーマン型の時間単位
 ・b≠0.0000、かつ n=1.0000 … タルボット型の時間単位
 ・b≠0.0000、かつ n=0.5000 … 久野・石黒型の時間単位
 ・上記以外 … クリーブランド型の時間単位
 

Q2−15.

流域計算結果の計画降雨波形及び流量計算表に表示・出力されている「回数n」と「n・r」の意味を教えてください
A2−15. 「回数n」、「n・r」列は、「In(mm/hr)」列の算出で使用するパラメータとして表示しています。
回数nにおける降雨強度Inは、下式で計算しています。
In=n・r_(n)−(n−1)・r_(n-1)
※「_(*)」は、下付きの添え字「*」を意味しています。
「防災調節池等技術基準(案)」の計算例-4の表16(P144)が、ご参考になるかと存じます。
 

Q2−16.

流域入力時に降雨強度を直接入力する場合、入力する降雨強度は、降雨強度式から算出されるrと単位時間の降雨に対する降雨強度Iのどちらでしょうか
A2−16. 本製品の降雨強度直接入力につきましては、入力された各時間の降雨強度を直接用いて計算を行います。
従いまして、単位時間の降雨に対する降雨強度I(mm/hr)を入力していただきますようお願いいたします。
降雨強度Iにつきましては、「防災調節池等技術基準(案)」の計算例-4の表16(P144)が、ご参考になるかと存じます。
 

Q2−17.

「流域」入力画面の「流出係数、面積」タブにて、1つの流域に複数の地形の流出係数と面積を入力しています。
この時、流域計算時の流出係数には計算値を用いているようですが、この値の算出根拠をお教えください。
A2−17. 本製品の流域の計算に用いる流出係数につきましては、流域の各地形の流出係数と面積より、加重平均にて計算しております。
流域計算時の流出係数と面積につきましては、本製品ヘルプの、「計算理論及び照査方法|流域|流出係数、面積の計算」をご参照ください。
 

Q2−18.

「流域」入力画面の「流出係数、面積」タブにて、複数の地形の流出係数と面積を入力しています。
この時、直接最終貯留施設へ放流する地形と、最終貯留施設の上流にある調節池に放流する地形を区別することはできますか。
A2−18. お客様のお考えのモデルを作成される場合、入力画面「施設配置」にて、流域を2つ設けていただきますようお願いいたします。
この時、一方は下流施設番号は0(最終貯留施設)とし、もう一方については最終貯留施設の上流に設けた調節池の番号に設定します。
その後、「流域」入力画面にて、流域ごとに、「流出係数、面積」タブにて流出係数と面積を指定します。
この時、入力する流域の切り替えは、画面上部の「流域切替」にて変更することができます。

なお、複数の流域を設けるモデルにつきましては、本製品のサンプルデータ「sample合理式.f7a」が参考になるかと存じます。
 

Q2−19.

計算書の流域のハイドログラフの項目に、時間降雨分布曲線図が出力されていますが、この図に出力されている雨量の算出根拠を教えて下さい。
A2−19. 「時間降雨分布曲線図」に出力している雨量は、「計画降雨波形及び流量計算表」に出力しております、回数n=1時の降雨強度より、以下の式にて算出しております。
雨量 = 降雨強度In × 計算時間単位Δt / 60

なお、「時間降雨分布曲線図」につきましては、本製品が参考としております「防災調節池等技術基準(案)」のP.12の図2.3、およびP.68の図2.1の方法にてグラフを作成しております。
 

Q2−20.

入力したい降雨強度式が君島式(クリーブランド型)で、パラメータのbが0.0です。この式を入力することはできますか。
A2−20. 本製品のクリーブランド型の降雨強度式(r = a/(t^n+b))は、b=0.0を指定可能です。
もしくは、シャーマン型の降雨強度式(r = a/t^n)を選択することでも対応可能です。
 

Q2−21.

入力画面「流域」のタブ「流出係数、面積」の土地利用状況定数Cには、どのような値を入力すればよいのでしょうか。
A2−21. 本土地利用状況定数Cは、「防災調節池等技術基準(案)」P.9〜10のKinematic Wave理論による洪水到達時間の計算式(2.4)の「C:流域の土地利用状態等で決まる定数」として使用します。
「防災調節池等技術基準(案)」P10では、開発前はC=180、開発後はC=60とすることが記載されています。
 

Q2−22.

流域を複数設置する場合に、入力画面「流域」のタブ「降雨強度直接入力」のデータを他の流域にも反映させる方法はありますか。
A2−22. 初期入力の場合は、入力画面「基本データ」の入力は、入力画面「施設配置」で設置した各流域の初期値となります。
このため、入力画面「基本データ」のタブ「降雨強度直接入力」の入力データは、各流域の初期値として設定されます。

既に入力が完了しているデータの場合は、タブ「降雨強度直接入力」の入力を「降雨強度直接入力データ(*.rdi)」に保存後、流域切替にて反映させたい流域に入力を切り替えていただき、保存した「降雨強度直接入力データ(*.rdi)」を読み込むことでデータを反映させることができます。
降雨強度直接入力データの保存、読み込みにつきましては、A2−2.をご参照下さい。
 

Q2−23.

入力画面「流域」のタブ「降雨波形」にて、中央集中型の降雨波形を選択した場合に「中央降雨波形タイプ」として「左右同値」を選択することができますが、この出典を教えてください。
A2−23. ご質問の左右同値の中央集中型の降雨波形は、「増補改訂 流域貯留施設等 技術指針(案)」P.41の図4-2 (2) 中央集中ハイドログラフの作り方(その2)を参考としています。
 

Q2−24.

降雨強度式や流出係数、流域面積等の流域の条件を変更しましたが、計算結果に反映されません。
この原因を教えて下さい。
A2−24. 入力画面「基本データ」の入力を修正したと考えられます。
入力画面「流域」にて入力していただき、計算に反映されるかをお確かめください。

なお、入力画面「基本データ」は、入力画面「流域」の入力の初期値を設定する画面であり、この画面で入力したデータは計算に反映されません。
入力画面「基本データ」の詳細は、Q2−8をご確認ください。
 

Q2−25.

ハイドログラフの「合理式」と「合成合理式」の計算方法の違いについて、教えて下さい。
A2−25. 入力画面「基本データ」の「ハイドログラフ」タブの「合理式」と「合成合理式」を選択時の違いは、以下の通りです。
以下はそれぞれの計算式です。

「合成合理式」を選択した場合、「土地改良事業設計指針 ため池整備」(平成27年5月)p.168〜170の「時間遅れを考慮した合成合理式」の方法です。
Qn = 1/360・f・In・A+Qb
ここに、
Qn:流量(m3/s)
f:流出係数
In:降雨強度(mm/hr)
A:流域面積(ha)
Qb:基底流量(m3/s)

「合理式」を選択した場合、「防災調節池等技術基準(案)」p.13及びp.68の方法です。
Qn = 1/360・f・In・A

また、一般的には「合理式」の計算方法が「合成合理式」と呼ばれていますが、本製品では「防災調節池等技術基準(案)」に従い、「合理式」と表記しています。
 

Q2−26.

入力画面「流域」のタブ「流出係数、面積」に、複数の地形を1行にまとめて入力できますか。
A2−26. 可能です。
面積に複数地形の面積の合計値を入力し、流出係数に面積加重平均値を入力してください。
入力画面「流域」のタブ「流出係数、面積」にて複数の地形を入力した場合、計算時の面積は各地形の面積の合計を使用します。
流出係数はA2−17の通り、各地形の流出係数と面積より、加重平均にて計算します。
土地利用状況定数C(Kinemtic Wave理論の洪水到達時間の計算で使用する定数)についても、各地形の定数と面積より加重平均にて計算します。
このため、地形を1つにまとめる場合は、上記の値を直接入力することで地形別に入力した場合と同じ計算結果が得られます。

 3.浸透施設編

Q3−1.

「雨水浸透施設の設備促進に関する手引き(案) 平成22年4月」についてモデルを検討したいが何か参考になるデータ等を準備しているのか?
A3−1. 本製品に付随しているサンプルデータ「Sample雨水浸透施設の整備促進に関する手引き例.f7a」をご確認頂きたいと存じます。
 

Q3−2.

浸透施設の入力で大型浸透槽の場合、L/Wが1〜5の範囲でも「範囲外」の表示がでて、変更か参考値の取り扱うか聞いてくるのはなぜか?
A3−2. 本製品の大型貯留槽における単位設計浸透量の計算は、W=5,10,20,30,40,50の計算式を用い、入力値Wについて比例配分する際に小数点を含めた数値を用いております。
従いまして、入力値によってはL/Wが1〜5(m)の範囲外となり、変更か参考値の取り扱うかのメッセージが表示される場合がございます。
 

Q3−3.

貯留施設を設けない計算は可能か(もしくは設置してもその機能を無視出来るか)?
A3−3. 本製品は、調節池・調整池の容量計算を行なっている為に、貯留施設を設けない計算には対応しておりません。また、その機能を無視(貯留施設の計算を無視)することもできません。
 

Q3−4.

貯留浸透モデルの浸透施設を設置した場合に貯留施設の計算でエラーが発生する理由は?
A3−4. 上記の現象が発生する原因として、入力した浸透施設の浸透量が非常に大きいことが考えられます。
現在指定している浸透施設の入力が全て正しいとお考えの場合には、「貯留浸透モデル」では正しく計算できないモデルとなります。
この場合、浸透量算定方法の計算スイッチを「有効雨量モデル」or「一定量差し引きモデル」に変更することをご検討いただきたいと存じます。
 

Q3−5.

空隙貯留浸透施設の計算を行うことができるか?
A3−5. 「増補改訂 雨水浸透施設技術指針[案]調査・計画編」P-66に記載の貯留浸透モデルであれば本製品で計算することができます。

貯留浸透モデルにてモデル化する場合には、浸透施設入力画面−スイッチ制御タブ−浸透量算出方法にて貯留浸透モデルを選択していただき、浸透量入力タブより、設置する各浸透施設について単位施設の空隙貯留量の値を入力していただきたいと存じます。
 

Q3−6.

計算書の浸透施設の有効雨量とハイドログラフの表出力に、流入量と浸透量の値が出力されていないようです。この理由を教えて下さい。
A3−6. 浸透施設の浸透量算出方法を「有効降雨モデル」に指定しているためと考えられます。

浸透量算出方法を「一定量差し引きモデル」または「貯留浸透モデル」で計算を行う場合は、流入量と浸透量を計算に使用しますので、計算書に出力します。

一方、「有効降雨モデル」では計算に浸透施設への流入ハイドログラフと各時刻の浸透量を使用していないため、出力は行いません。

「有効降雨モデル」、「一定量差し引きモデル」、「貯留浸透モデル」につきましては、「増補改訂 浸透施設技術指針[案]調査・計画編」p.65〜66、およびp.91〜92をご参照下さい。
 

Q3−7.

浸透施設計算書で出力される降雨強度Iと、流域計算書で出力される降雨強度rの違いを教えて下さい。
A3−7. 流域計算書のハイドログラフに出力する降雨強度rは、降雨強度式から算出した降雨強度になります。
一方、浸透施設の浸透施設計算書の有効雨量とハイドログラフに出力する降雨強度Iは、流域の計算書で出力している単位時間の降雨強度Inとなります。
降雨強度Inの算出方法につきましては、Q2−15.をご参照ください。
 

Q3−8.

浸透施設にて「貯留浸透モデル」を計算していますが、浸透量が0.0(m3/s)となってしまいます。
原因を教えていただけないでしょうか。
A3−8. 浸透施設の「設計水頭」が0.0(m)、または「空隙貯留量」が0.0(m3)のため、ご質問の結果となっていると考えられます。

タブ「スイッチ制御」の「設計浸透量の編集|設計浸透量の修正」にチェックを入れている場合、「浸透施設」入力画面|「浸透量入力」タブより、各浸透施設の「単位施設の空隙貯留量」と「設計水頭」の入力をご確認下さい。

タブ「スイッチ制御」の「設計浸透量の編集|設計浸透量の修正」にチェックを入れていない場合、「浸透施設」入力画面|「スイッチ制御」タブの「貯留浸透モデル」の「平均設計水頭」と「空隙貯留施設」の入力をご確認下さい。

 4.貯留施設編

Q4−1.

「防災調節池等技術基準(案)解説と設計実例P-156、図33水位容量曲線図」に示しているH−F(水位−面積)図に対応しているか?
A4−1. 「貯留施設」入力画面−「入力」−「調節池」にて、調節池容量の水深と面積を直接入力いただけます。
 

Q4−2.

ポンプ方式による計算が可能か?
A4−2. ポンプ方式は、排水量固定として計算することが可能です。
 

Q4−3.

貯留施設→入力の画面で、オリフィス詳細表入力の「下段計算」のON/OFFによる相違点は?
A4−3. 「下段計算」は、オリフィスが上下2段のモデル時に、下部オリフィスのみを用い排水することを意味しております(上部オリフィスは排水されません)。
 

Q4−4.

オリフィスの位置が池の底より低いケース(例:防災調整池等技術基準P44の図参照)の入力方法は?
A4−4. 本製品では、オリフィス寸法Hlは池底からの入力になっており、寸法Hlは最小値を0.0としているため、オリフィス寸法入力表で池底の下側にオリフィス寸法Hl入力することはできません。
但し、防災調整池等技術基準P44の図でいいますと、池底を放流施設の底面として考え、「調節池容量」の表に、放流施設底面から池底(計画堆砂面)までを考慮する入力を行うことで、池底より下側のオリフィスの入力に対応することができると考えております。
 

Q4−5.

放流施設が複数あるモデル化は可能か?
A4−5. 本製品の放流施設は以下のようになっていますのでご確認頂きたいと存じます。
(1)オリフィス
放流管(矩形)と放流管(円形)は、それぞれ上下に2段まで設置可能です。
また、オリフィス形状は最大10個配置することができ、最大20個のオリフィスをモデル化することができます。

(2)ポンプ放流
ポンプの設置段数は、無制限に設置可能です。

(3)せきによる放流
四角せき、三角せき、台形せき、矩形2段せきを1種類のみ配置可能です。

■最後に
オリフィス、ポンプ放流、せきによる放流の併用は可能です。
 

Q4−6.

上流側に設置した貯留施設からの放流量がモデルに反映していない理由は?
A4−6. 上流側に設置している貯留施設のスイッチ制御タブ内の「貯留施設の流出量あり」−「下流に放流する」計算スイッチがチェック(ON)されているかを確認して下さい。
この計算スイッチをチェック(ON)した場合には下流側に設定した貯留施設に放流することができます。
 

Q4−7.

最終貯留施設の洪水到達時間が指定した値と異なる理由は?
A4−7. 本製品の貯留施設の流入ハイドログラフは、上流施設(流域、浸透施設、貯留施設)で入力指定及び計算された洪水到達時間(計算時間Δt)が個別に指定できますので、ここではそれらの計算時間Δtの最大公約数を求め、流入ハイドログラフを計算します。

上記については、本製品オンラインヘルプ「計算理論及び照査方法→貯留施設→ハイドログラフ」に図解入りで説明していますのでこちらもご確認頂きたいと存じます。

例えば、最終貯留施設の流域の洪水到達時間(計算時間Δt)を18分と上流側の貯留施設の洪水到達時間(計算時間Δt)を11分と指定していますので最終貯留施設での洪水到達時間はその最大公約数1分として計算しています。
洪水到達時間をお考えの時間に変更する際には、上記にご説明しました各流域の洪水到達時間(計算時間Δt)の入力を再度ご検討頂きたいと存じます。
 

Q4−8.

製品添付のサンプルデータ「Sample林地開発基準」で洪水調節容量は、厳密解法<簡便法となるのが一般的だと考えていたが、異なる理由は?
A4−8. 簡便法と厳密解法の計算結果が異なる簡便法<厳密解法と算出される理由は、両者の計算方法が異なっていることが考えられます。

簡便法の計算は、流域面積、流出係数、許容放流量、降雨強度式を用い計算を行っていますが、厳密解法の計算は、降雨強度式から算出した流量、池の容量寸法(H-V,H-A-V)、オリフィス等放流施設の寸法により流入量と流出量の差が調節池に水平に貯留されるものとして計算していますので、両者の計算結果についての大小関係は必ずしも簡便法>厳密解法とならないと考えています。

また、ご指摘されたSample林地開発基準.f7aが簡便法<厳密解法と算出される理由は、林地開発基準では、排水施設入力画面のスイッチ制御タブ内の流出係数、流域面積「調節(調整)池の集水区域面積a、集水区域の開発後流出係数f’」を簡便法の計算に用いており、また、上記にご説明した両者の計算方法の違いよることであり、両計算(簡便法、厳密解法)結果は正しく算出されていることをどうぞご理解頂きたいと存じます。
 

Q4−9.

下水道雨水調整池技術指針(案) 解説と計算例 昭和59年 社団法人 日本下水道協会を適用基準で作成することができないでしょうか?
A4−9. お客様のご質問は恐らく、本製品入力データに「下水道雨水調整池技術基準(案)解説と計算例」の切り替えスイッチがないとご指摘されていると考えておりますが、本製品は、「防災調節池等技術基準(案) 解説と設計実例 社団法人 日本河川協会」を主たる適用基準としており、「防災調節池技術基準(案)」 (調節池)と「大規模宅地開発に伴う調整池技術基準(案)」(調整池)についての「貯留施設、浸透施設」における、単独、複合設計および総合評価をおこなうことができます。

お客様がご希望されている「下水道雨水調整池技術基準(案)解説と計算例」についても当然ながら本製品開発時に参考にしておりますが、基本的に「防災調節池技術基準(案)」と計算手法が同様な為に計算スイッチ等は設けておりません。

また、「下水道雨水調整池技術基準(案)解説と計算例」に記述している以下の計算には現在対応しておりません。どうぞ、ご了承ください。

第1章 確率雨量と降雨強度曲線
1-1 確率雨量の計算
第3章 容量の算定
3-3 調節容量の計算(横越流方式)
第4章 ダム式調整池の放流施設及び余水吐き
4-2 放流管
第5章 ダムの安定
第6章 掘込み式調整池の計画
 

Q4−10.

調節池が地山の斜面等がそのまま残っておりいびつな形状になる場合でも対応しておりますでしょうか。自分で面積の計算をすることが必要でしょうか。
A4−10. 面積は入力値となっています。
本製品の池の容量入力は、「水位と容量を直接入力する」か「水位とその時の湛水面積を与え容量を算出する」の何れかの方法にて指定して頂きたいと存じます。
また、「水位とその時の湛水面積を与え容量を算出する」を指定時には、算定式「せつ頭錐体、平均面積を有する柱体」の何れかを選択することができます。
 

Q4−11.

降雨終了後の水位低下の算出は可能か?
A4−11. 本製品は「防災調節池等技術基準(案) 解説と設計実例 社団法人 日本河川協会」を主な基準書としており、同基準書のP-155 図32 防災調節池の洪水調節計算フローチャートに従って、池の容量計算を行っており、その際にお客様のご質問内容「降雨終了後の水位低下」も含み計算しています。

本製品に付随している「Sample防災調節池等技術基準(案).F7A」が、「防災調節池等技術基準(案) 解説と設計実例 社団法人 日本河川協会」の[計算例-6]P-153〜P-159をモデル化したものでございますのでこちらについても是非、ご確認頂きたいと存じます。
 

Q4−12.

親子調整池(調整池を二つ設定し、親からの流入を考慮)のモデル化は可能か?
A4−12. 複数(2以上)の調整池を設置してモデル化することは可能です。
上流側に親の貯留施設(調整池)、下流側に子の貯留施設(調整池)を設置するモデルとして作成して頂きたいと存じます。

但し、親→子、子→親の両方向に流入、流出する関係である場合には本製品でモデル化することができません。
 

Q4−13.

調節池の入力箇所のC1、C2の違いは何ですか
A4−13. C1は、オリフィス(水位高がオリフィス以内)、せきの流量係数の初期値を指定します。
また、C2はオリフィス(水位高がオリフィスより高い)の流量係数の初期値を指定します。
 

Q4−14.

本製品はオンサイト方式に対応していますか?
A4−14. はい、対応しております。

適用基準入力画面の貯留施設の種類スイッチ「オフサイト、オンサイト」にて指定してください。

適用基準を林地開発基準に指定した場合にはオフサイト固定であり、流域貯留施設等技術指針(案)を指定した場合にはオンサイト固定と設定します。
貯留施設の種類をオフサイトに指定した場合には、調節池、調整池の種類を指定することができますが、オンサイトを指定した場合には調節池、調整池の種類の指定を不可として調節池、調整池の呼び名を「流域貯留施設」と固定します。
※このスイッチは、計算には影響しません。
 

Q4−15.

下流へ放流するケースの番号を指定できない理由はなんですか?
A4−15. ご質問の「下流へ放流するケース」は複数ケースを指定したモデル時のみに有効となります。従いまして計算を行うケース数が1ケースの場合、ケース番号を修正・変更することができません。
 

Q4−16.

上流側に複数の施設を設置した貯留施設の場合に、この貯留施設への流入量が正しく計算されていないのはなぜ?
A4−16. 本製品の施設配置の入力は上流側から下流側へ施設の種別毎に入力致しますが、このルールと異なっている場合には正しく計算することができません。
従いまして、施設配置の入力を見直していただきたいと存じます。
 

Q4−17.

林地開発基準にて貯留施設が設置されない理由は?
A4−17. 林地開発基準については、排水施設において調節池設置の必要性の判定(現況流下能力Qpcとピーク流量Q30の比較)を行っており、調節池の設置が不要(Qpc>Q30(Qpc/Q30>1.0)の場合)には貯留施設(調節池)の計算は行いません。
 

Q4−18.

ポンプのみで排水するモデル化の作成方法は?
A4−18. 以下の入力手順でモデルを作成することができます。

1.貯留施設入力画面のスイッチ制御タブ内の「ポンプ放流」を「放流する」にチェックして下さい。
2.同入力画面の入力タブ−調節(整)池タブ内のオリフィス情報、調節(整)池容量を入力します。
3.同入力画面の入力タブ−ケース1タブ内の「ポンプ放流」スイッチを「含む」に設定して下さい。
4.同入力画面の入力タブ−ポンプ放流タブ内の表入力(駆動位置、停止位置、排水量)を入力して下さい。

注記)
ポンプによる排水は一定量である為に、大きな排水量を指定すると正しく計算しない場合がございます。
 

Q4−19.

洪水調節計算結果の容量Vの算出方法を教えて下さい
A4−19. 本製品の必要調節容量計算は、「防災調節池等技術基準(案)解説と設計実例」計算例-6(P-155)図32 防災調節池の洪水調節計算フローチャートに準拠して計算しており、容量についてはP-154の以下をご確認頂きたいと存じます。
 

Q4−20.

流出量が0.000の場合など計算上の桁数はどのようになっているのでしょうか(小数点以下の4桁目は計算しているのでしょうか)?
A4−20. 本製品のプログラム内部の計算は実数(倍精度→範囲:50×10^-324〜1.7×10^308)で行っており、数値を出力・表示する際は、表示する小数点桁数の次の数字を四捨五入した値を表示・出力しております。
しかし、電算上、明らかに計算上0割が発生する箇所及び、収束計算上収束できないような微小数値の防止等の除き、これらの実数値に制限は設けておりません(流入量、流出量の計算においては制限は設けておりません)。

なお、洪水調節計算における計算終了条件については、貯留施設入力画面-調節池or調整池タブ内の「計算終了条件(m^3/s)」に0.1〜0.00000001を指定することが可能としています
また、本製品における計算誤差を詳細に説明すると、防災調節池等技術基準(案)P-155 図32 防災調節池の洪水調節池の洪水調節池フローチャート内の許容誤差εの値を貯留施設入力画面-調節池or調整池タブ内の「許容誤差(1mm,0.1mm,0.01m)」において指定することができます。
 

Q4−21.

洪水吐きの減勢工の計算について、全水頭、接近水路水深及び接近流量に用いられる「越流幅L」の算出根拠を教えて下さい。
A4−21. 越流幅Lは、以下の通り「設計洪水流量」、「洪水吐き、および非越流天端高」の入力、および計算結果を使用して算出します。

「防災調節地等技術基準(案)」P.41の式(3.3)より、
L = Q / (C・H(3 / 2))

ここに、
L : 越流幅(m)
Q : 設計洪水流量(m3/s) (入力画面「洪水吐き」|タブ「設計洪水流量」の計算結果)
H : 堤頂を基準面とした接近流速水頭を含む全水頭(m) (入力画面「洪水吐き」|タブ「洪水吐きおよび非越流部天端高」の「越流水深」の入力値)
C : 流量係数(入力画面「洪水吐き」|タブ「洪水吐きおよび非越流部天端高」の「流量係数 C」の入力値)
 

Q4−22.

計算結果についてピークのときの数値を知りたいのですが、1分でのピーク値を表示する方法はありますでしょうか?
A4−22. 貯留施設入力画面−スイッチ制御タブ−洪水調節計算結果のピーク時の1分毎の出力の「ピーク時の1分毎の出力を行う」スイッチをチェックしていただき、「出力する時間範囲t(分)」にてピーク時の1分毎の出力する時間範囲を指定していただくことで、ピーク時間−t(分)からピーク時間+t(分)の範囲について、1分毎の結果を表示・出力します。
 

Q4−23.

オリフィス形状の放流管(矩形)と小型矩形の使い分けは何でしょうか?
A4−23. 両者の違いは、放流量の計算が異なります。
計算式の詳細は製品のオンラインヘルプ「計算理論及び照査方法|貯留施設|洪水調節計算(厳密解法)」の■オリフィスからの放流 1)放流管(矩形、円形→放流量の計算が矩形の場合)@オリフィスが1段の場合及び、3)小型(矩形)をご確認頂きたいと存じます。
 

Q4−24.

湛水(水位)を考慮した貯留計算には対応しているか?
A4−24. 対応しています。
貯留施設入力画面の入力タブ-調節池or調整池タブ内の洪水調節容量計算 湛水水位にて入力してください。
 

Q4−25.

洪水調節方式をピークカット方式にして計算すると放流量が非常に小さな値となりました。オリフィスを設けているのになぜでしょうか?
A4−25. ご指摘の現象が発生する理由は、ピークカット方式の場合は貯留施設-入力タブ-調節池タブの洪水調節容量計算内の「調節後流量(m^3/s)」で指定した流量より大きな流量は放流しないからであり、この値に適値(通常は許容放流量を超えない値)を指定して頂きたいと存じます。
 

Q4−26.

許容放流量の指定方法をManningの平均流速公式で算出するに指定した場合はどの値が設定されるのか?
A4−26. 貯留施設入力画面-入力タブ-Manningの平均流速公式による流下能力で入力指定した値を用い、内部計算して一番小さな流量を許容放流量として採用しています。
 

Q4−27.

池底の入力する際に、堆積土砂を考慮して入力する必要があるのか?
A4−27. 堆積土砂量を池の容量(水位容量曲線)に含めモデル化する場合には、池底は堆積土砂量を含め指定して頂きたいと存じます。
堆積土砂量を池の容量(水位容量曲線)に含めずにモデル化する場合には、堆積土砂量の上側を池底の標高として堆積土砂量は無視して入力して頂きたいと存じます。
防災調節池等技術基準(案) 解説と設計実例P-156 図33 水位容量曲線では、堆積土砂量を池の容量(水位容量曲線)に含めたモデル化を行っています。
 

Q4−28.

水位容量曲線の入力を「水位とその時の湛水面積を与え容量を算出する」を指定していますが、洪水調節計算計算結果の水位が算定式から手計算した水位と若干の差異が生じています。
なぜこのような結果となるのでしょうか。
A4−28. 本製品の「水位とその時の湛水面積を与え容量を算出する」指定時の水位容量曲線につきましては、貯留施設入力画面−入力タブ−調節(整)池タブ−調節(整)池容量にて入力された水深と面積を元にその水深での容量を計算しており、中間の容量につきましては線形補間にて計算しております。
上記の理由としましては、「防災調節池等技術基準(案)解説と設計実例」P-158〜P-159の表19 洪水調節計算結果数値表においてグラフより読み取り(線形補間)の値を算出しているためでございます。
 

Q4−29.

オリフィス計算について、貯留施設入力画面で入力する計画水位と計算書−総括表の計画水位(HWL)で明示される計画水位の違いはどこにありますか?
A4−29. 貯留施設入力画面−入力タブ−調節(整)池タブの計画水位Huにつきましては、池底から洪水吐き敷高までの高さ(入力)であり、洪水調節計算に用いています。
一方、計算書の総括表に出力しております計画高水位HWLは、洪水調節計算より求めた最終的な計画水位(計算結果)となります。

計画水位Hu、計画水位HWL、および洪水調節計算につきましては、本製品の主たる準拠基準である「防災調節池等技術基準(案) 解説と設計実例」のP.154〜P.157の[計算例-7]の内容に準拠しておりますので、こちらもご確認いただきたいと存じます。
なお、本製品に付属のサンプルデータ「Sample防災調節池等技術基準(案).f7a」は「防災調節池等技術基準(案)解説と設計実例」P.153〜159、P.182〜186までの検証用データとしていますので、同時にこちらもご確認いただきたいと存じます。
 

Q4−30.

ポンプのみの放流を計画していますが、オリフィスのないモデルを作成することはできますでしょうか
A4−30. 可能です。
オリフィスが入力されている場合、貯留施設入力画面の入力タブ-各ケースタブのオリフィス詳細表入力画面にて、削除したいオリフィスの自動計算をマウスで選択され、Deleteキーを選択することで削除します。
 

Q4−31.

貯留施設の許容放流量にはどのような値を入力すればよいか
A4−31. 「防災調節池等技術基準(案)」P-150には、「一般に調節池下流河川の流下能力によって決定される。」と記載がございます。
許容放流量は、Manningの平均流速公式で求められますが、河川毎に許容放流量を定められている自治体等があると考えており、この許容放流量については、設計する市の河川担当者にご確認いただくことをお勧め致します。
 

Q4−32.

ポンプで放流するモデルを作成しましたが、ポンプにて排水されないようです。原因を教えて下さい。
A4−32. 本製品のポンプの駆動位置と停止位置は、池底からの高さの入力となります。
駆動位置と停止位置が正しく指定されているかをご確認いただきたいと存じます。
 

Q4−33.

貯留施設の結果確認画面の最大放流量や流入量、放流量が3桁で表示されていますが、この桁数を変更することはできますか
A4−33. 貯留施設結果確認画面、および計算書出力時の最大放流量、流入量、放流量の計算結果の表示・出力時の桁数につきましては、オプションメニューの表示項目の設定画面−表示・描画・出力タブ−結果画面用タブの流量表示・計算書出力小数点桁数にて2桁から7桁までを指定することができます。
こちらをご希望の桁数に指定していただきたいと存じます。
 

Q4−34.

貯留施設のハイドログラフが水位がある状態から開始していますが何が原因でしょうか
A4−34. 貯留施設入力画面−入力タブ−調節池(調整池)タブ−洪水調節容量計算の湛水水位が入力されている場合、入力された水位より洪水調節計算を開始します。
 

Q4−35.

2種類のモデルを作成しましたが、貯留施設の計算結果でハイドログラフを確認すると計算時間が異なっています。
1つ目のモデルは降雨継続時間を超えて計算を行っていますが、2つ目のモデルでは降雨継続時間前に計算が終了しています。
これはどのような理由からでしょうか?
A4−35. 本製品の貯留施設の洪水調節計算は、貯留施設入力画面|入力タブ|調節池(調整池)タブ|洪水調節容量計算の計算時間、または計算最大時間にて指定された時間まで洪水調節計算を行います。

ただし、上記の計算時間前に流出量が0となった場合にはその時点で計算を終了します。

ご質問のモデルの場合、1番目のモデルは指定された時間までの計算時間、または計算最大時間まで計算を行っており、2番目のモデルでは流出量が0となったため降雨継続時間に達する前に計算が終了していると考えられます。
 

Q4−36.

貯留施設の結果確認画面のハイドログラフにて表示されている黒、青、赤の線は何を表しているのでしょうか
A4−36. 初期設定では、黒が貯留施設への流入量、青が貯留施設からの放流量、赤が許容放流量となります。
線色につきましては、メインメニュー|オプション|表示項目の設定または結果確認画面内の表示設定ボタンから開きます表示項目の設定画面の表示・描画・出力タブ|結果画面用タブ|曲線図にて変更することができます。
貯留施設結果のハイドログラフの場合、第1曲線は流入量、第2曲線は放流量、第3曲線は許容放流量の線色となります。
 

Q4−37.

「防災調節池等技術基準」で計算を行う場合、「貯留施設」入力画面の簡便法の設定時に「貯留施設の貯留可能容量の総和」を指定できますが、これは計算にどのように影響するのでしょうか
A4−37. 「貯留施設の貯留可能容量の総和」は、簡便法計算時の貯留施設併用による容量低減量となります。
簡便法の計算結果の洪水調節容量から、入力された「貯留施設の貯留可能容量の総和」を減算することで、貯留施設を併用する場合の洪水調節容量を算出します。
貯留施設による容量低減につきましては、「防災調節池等技術基準(案)」P.119および、P.173をご参照ください。
 

Q4−38.

貯留施設入力画面にて結果確認を表示しようとすると、「調節池容量にデータが入力されていません」のエラーが表示されるのはなぜでしょうか
A4−38. ご質問のエラーは、貯留施設入力画面の調節池(調整池)容量表に、データが2行以上入力されていない場合に表示します。
本製品の貯留施設入力画面の調節池(調整池)容量表は、洪水調節計算時に水位容量曲線として用います。
従いまして、データが1行以下の場合は水位容量曲線を作成することができないため、エラーを表示しております。
 

Q4−39.

調節池に複数のオリフィスを設置していますが、オリフィス毎の流量を確認する方法はありますか?
A4−39. 複数の放流施設(オリフィス、せき、ポンプ)を設置した場合、本製品の貯留施設計算結果確認画面の「洪水調節計算」タブより、右上の表ボタンで開く「洪水調節計算結果データ一覧」画面にて、設置されている放流施設毎の放流量を表示します。
また、計算書の「貯留施設|洪水調節計算結果」の項目に、放流施設毎の流量の表を出力しますので、こちらでご確認いただくことができます。
 

Q4−40.

概算として簡便法での洪水調節容量の結果を確認後、厳密解法による計算を行いたいのですが、簡便法だけの計算を行う事はできますか
A4−40. 簡便法のみの計算を行うことができます。
「貯留施設」入力画面|「スイッチ制御」タブ内の「洪水調節容量の計算」より、「厳密解法の計算」スイッチのチェックを外すことで、簡便法での洪水調節容量計算のみを行うことができます。

なお、「厳密解法の計算」スイッチのチェックを外した場合、厳密解法の計算に必要な入力は不要となります。
 

Q4−41.

貯留施設の水位容量曲線にて、同じ水深で水面積が異なるモデルを入力したいのですが、可能でしょうか。
A4−41. 以下の手順で入力することができます。
1. 「貯留施設」入力画面の「スイッチ制御」タブの「水位容量曲線の入力方法」に「水位とその時の湛水面積を与え容量を算定する」を選択します。
2. 「入力」タブ内の「調節池」(または「調整池」、「流域貯留施設」)タブ内の「調節池容量」(または「調整池容量」、「流域貯留施設容量」)にて、水深と面積を入力します。
なお、水深の入力は、下の行の水深 ≧ 上の行の水深となるように制限していますので、同水深を指定する場合は、この条件を満たす必要があります。
また、最終行の水深は同水深にならないように入力する必要があります。
 

Q4−42.

「貯留施設」入力画面でせき放流を設けるように設定しましたが、「入力|せき放流」タブで入力する「せきの底面までの高さD」の寸法はどのように計算に影響するのでしょうか。
A4−42. ご質問の寸法Dは、貯留施設の洪水調節計算に使用します。

本製品の洪水調節計算は、「防災調節池等技術基準(案)」P155のフローチャートを参考に逐次計算を行います。

この計算時に、貯留施設の水位がDを超えた場合は、この水位とDの差をHとして、せきの放流量を計算します。
貯留施設の水位がDを超えない場合は、堰から放流がないものとして計算を行います。

 

Q4−43.

「貯留施設」の結果画面や計算書の「水位〜容量曲線図」に表示・出力される「池底の標高」が、「貯留施設」の入力画面で入力した値と一致しません。この理由を教えて下さい。
A4−43. 「水位〜容量曲線図」で表示・出力する「池底の標高」は、「貯留施設」入力画面の「池底の標高」の入力値に、同画面の「調節池(調整池)容量」の表入力の1行目の水深を加算した値を出力しています。

上記の水深に0.0(m)以外の値が入力されていないかをご確認ください。

 

Q4−44.

林地開発基準の計算時に、入力画面「排水施設」の直接放流域の流域面積と流出係数を入力しましたが、これは貯留施設への流入量に影響するのでしょうか。
A4−44. ご質問の入力画面「排水施設」の「直接放流域の面積 ay (ha)」、「直接放流域の流出係数 f''」、「直接放流域の開発前流出係数 f0''」は排水施設の計算において、許容放流量の計算に使用する入力項目となります。
このため、貯留施設計算時の流入量に影響はありません。

 

Q4−45.

2段調整池の場合、下流の貯留施設の流入ハイドログラフはどのように計算されるのでしょうか。
A4−45. 本製品の2段調整池は、上流に配置した貯留施設の下流に調整池を配置してモデル化します。
このため、下流の貯留施設の流入ハイドログラフは、上流に配置した貯留施設の流出ハイドログラフになります。

また、下流の貯留施設に流域が接続している場合は、上流貯留施設の流出ハイドログラフ+流域の流出ハイドログラフを、流入ハイドログラとして計算に使用します。

 

Q4−46.

貯留施設のオリフィス寸法を自動計算する際に入力する「オリフィス敷高を基準とする設計水頭Ho」ですが、オリフィス敷高(池底の標高+断面下端高Hl)+HoがH.W.Lになると思います。しかし、この値と結果確認画面の「計画高水位H.W.L」が一致しません。この理由を教えて下さい。
A4−46. 本製品の計算結果における「計画高水位H.W.L」は、洪水調節計算結果の最高水位としています。
これは、本製品の洪水調節計算は「防災調節池等技術基準(案)」P.154から157の[計算例-7]を参考としており、この計算例では、P.157の図34 洪水調節計算結果より、画高水位H.W.Lを洪水調節計算結果のH=31.94(m)としているためです。

一方、本製品の「オリフィス敷高を基準とする設計水頭Ho」は、オリフィス寸法の自動計算における入力値となります。このHoには、想定したH.W.Lからオリフィス敷高を差し引いた値を入力することになります。
これは、「防災調節池等技術基準(案)」の[計算例-7]のP.156を参考としているためです。
この計算例では、第1次近似計算における設計水頭Hoは、想定したH.W.L(32.0m)−オリフィス敷高(24.0m)として計算を行っています。

 

Q4−47.

貯留施設の計算において設計堆積土砂量を計算する場合、算出した設計堆積土砂量は洪水調節計算に影響するのでしょうか。
A4−47. 設計堆積土砂量は洪水調節計算には影響しません。
「防災調節池等技術基準(案)」P.157では、洪水調節容量計算結果の必要調節容量+設計堆積土砂量を調節池総容量としているためです。

 

Q4−48.

貯留施設の計算結果や、計算書の総括表で出力される洪水到達時間が、等流流速法、土研式、Kinematic Wave理論の計算結果の何れの値とも一致しません。この理由を教えてください。
A4−48. 流域の洪水到達時間の計算結果は、貯留施設の計算では使用しないためです。

本製品では、入力画面「流域」のタブ「降雨波形」に計算時間単位Δtを設けており、同画面の洪水到達時間参照値(各計算手法の洪水到達時間の計算結果)を参考に、「計算時間単位Δt」を設定します。
貯留施設の計算では、この「計算時間単位Δt」を洪水到達時間として使用します。

洪水到達時間(計算時間単位Δt)につきましては、「Q2−6.洪水到達時間の指定方法について?」をご参照ください。

 

Q4−49.

上流の貯留施設の放流のうち、越流(せき放流)のみを下流の貯留施設に流入させることはできますか。
A4−49. 可能です。
本製品Ver.9.1.0より、中間の貯留施設の場合、入力画面「貯留施設」|タブ「入力」より、オリフィス、せき、ポンプの放流を、下流に設置された貯留施設の流入量として考慮するかを選択することができます。
オリフィスの場合、タブ「ケース#」のオリフィス詳細入力表の「…」ボタンより開く画面「オリフィス詳細入力」の「下流の貯留施設へ放流する」をチェックすると、下流の貯留施設の流入量として考慮します。
せき放流の場合、タブ「せき放流」の「下流の貯留施設へ放流する」をチェックすると、下流の貯留施設の流入量として考慮します。
ポンプ放流の場合、タブ「ポンプ」の入力表の「下流施設へ放流」の列にて、「する」を選択すると、下流の貯留施設の流入量として考慮します。

 

Q4−50.

入力画面「貯留施設」|タブ「入力|調節池」の「洪水調節容量計算」の「最大収束計算回数」には、どのような値を指定すればよいのでしょうか。
A4−50. 通常は初期値1000で問題ないと判断しています。
洪水調節計算では、「防災調節池等技術基準(案)」P.155 図32 防災調節池の洪水調節計算フローチャートの手順で収束計算を行います。
「最大収束計算回数」は、この収束計算の最大の回数となります。
初期値1000で収束せずにエラーとなる場合は、この値を大きくすることで収束する可能性があります。

 

Q4−51.

H-V曲線を確認することはできますか。
A4−51. 可能です。
H-V曲線(水位容量曲線)は、貯留施設結果確認画面のタブ「水位容量曲線」、および計算書の「貯留施設|1)貯留施設情報|貯留施設の容量と水位」に表示・出力します。

この曲線は、入力画面「貯留施設」|タブ「入力|調節池」の「調節池容量」にて入力された水位と容量より作成します。

 

Q4−52.

複数の貯留施設を設けたモデルにて、入力画面「貯留施設」で1つの貯留施設の入力を完了してタブ「結果確認」で計算結果を確認しようとしたところ、別の貯留施設の入力を確認する旨のエラーが発生しました。
この理由を教えて下さい。
A4−52. 本製品では、複数の貯留施設を設けたモデルの場合、計算実行時に全ての貯留施設を一括で計算します。
このため、全ての貯留施設の入力後に、タブ「結果確認」にて結果をご確認ください。
入力する貯留施設は、画面上部の「施設切替」にて変更することができます。

 

Q4−53.

「貯留施設」でオリフィス断面の自動計算をしているが、この時の流量係数Cの値を変更したい。
A4−53. 入力画面「貯留施設」のタブ「入力|ケース#」(#はケース番号)のオリフィス詳細の入力表より、変更したいオリフィスの行の右端の「…」ボタンから詳細入力画面を開き、タブ「自動計算」で変更することができます。

 

Q4−54.

貯留施設の計算で簡便法の計算を行った際、「簡便法の計算に失敗しました。」というエラーが出ます。このエラーの解消方法を教えて下さい。
A4−54. このエラーの主な原因として、容量が最大となる時間tが求められなかったことが考えられます。

本製品の貯留施設の簡便法の計算は、「防災調節池等技術基準(案)」p.151〜154を参考にしています。
この方法ではtn=xとおいて、二次方程式からxを計算し、tを求めます。
しかし、式中の値によってはxが負の値となることがあり、この場合はtを求めることができません。

「防災調節池等技術基準(案)」p.153の式(41)の通り、x(=tn)の計算には降雨強度式のパラメータa, b, nと降雨強度rcを使用します。
rcは以下の通り算出します。
rc = (360・Qo)/(f・A)
Qo:許容放流量
f:流出係数
A:流域面積

このため、以下の入力を変更することで、このエラーを解消できる可能性があります。
  • 入力画面「流域」|タブ「降雨強度式」の式のパラメータa, b, n
  • 入力画面「流域」|タブ「流出係数、面積」の流出係数f、流域面積A
  • 入力画面「貯留施設」|タブ「スイッチ制御」の許容放流量Qo


 

Q4−55.

貯留施設の計算結果、および計算書に「必要洪水調節容量(厳密解法)」と「洪水調節容量」の2種類の値が表示・出力されていますが、どちらも同じ値となりました。
この両者の違いについて教えて下さい。
A4−55. 「必要洪水調節容量」と「洪水調節容量」は、「防災調節池等技術基準(案) 解説と設計事例」では、明確な使い分けは記載されていませんが、p116の「8.2 必要調節容量」に以下の記載があります。
「必要洪水調節容量(必要調節容量)」
・宅地開発後の確率1/50洪水ピーク流量を下流許容放流量に低減して放流するのに必要な容量
「洪水調節容量」
・洪水調節容量の計算は、連続式による繰り返し計算となる。

そのため、本製品では上記のように「必要洪水調節容量(必要調節容量)」はピーク流量を下流許容放流量の値に低減して放流するのに必要な容量、「洪水調節容量」は厳密解法の洪水調節計算として表記しています。

また、「防災調節地等技術基準(案)」p.157の[計算例−7]では、洪水調節容量(厳密解法の結果)を必要調節容量としていることから、本製品では「必要調節容量(厳密解法)」に「洪水調節容量」の値を表示・出力しているため、2つの値は同値となります。

 5.洪水吐き編

Q5−1.

計算書の総括表の「非越流部標高」はどのように算出しているか?
A5−1. ご質問の非越流部標高の値は、入力している池底の標高に池の水深(最深)を加算した値を算出しています。
例えばサンプルデータ「Sample合理式(ポンプ).f7a」の場合、以下のように算出しています。
池底の標高 = 24.000(m)
池の水深 =10.000(m)
非越流部標高 = 池底の標高+池の水深 =24.000+10.000 = 34.000(m)
 

Q5−2.

洪水吐きの計算で用いる洪水到達時間の根拠は?
A5−2. 本製品が準拠している「防災調節池等技術基準(案)解説と設計実例」のP-182においては、貯留施設計算時に用いた洪水到達時間を用いるように記述されております。
そのため本製品においては、洪水吐きの入力画面の「上流施設からの連動」ボタンを選択することで実際に計算で用いた洪水到達時間を設定しております。

但し、洪水到達時間の計算にはKinematic Wave理論のように降雨強度式(100年確率)を用い算出するものがあり、ここで用いる洪水到達時間が異なる場合も考え、現行製品のように洪水到達時間を直接入力指定できるようにしております。
 

Q5−3.

横越流の公式はどの公式に対応しているか?
A5−3. 本製品で対応する正面越流、横越流の公式は本間の公式を用いており、水理公式集に記載している以下の公式には対応しておりません。どうぞ、ご了承頂きたいと存じます。

a)De Marehi(デマルキ)の式
b)中川の式
c)Forehheimer(フォルヒハイマー)の式
 

Q5−4.

洪水吐きの比流量は計算する必要があるのか?
A5−4. 比流量を計算するか否かは設計者ご自身でご判断下さい。
なお、本製品の洪水吐の計算は青本(防災調節池等技術基準(案))P-182〜186に準拠していますのこちらをご確認してください。
 

Q5−5.

入力画面「洪水吐き」の「設計洪水流量」と「降雨強度」の1.2倍する、しないの使い分けを教えて下さい。
A5−5. ご質問の「設計洪水流量」と「降雨強度」の1.2倍する、しないの設定は、以下の基準やモデル等を参考として設けています。



「防災調節池等技術基準(案)」では、「13 洪水吐(第23条)」(P.123)の項に設計洪水流量についての考え方が説明されています。
P.126の説明では、方法@として1/200年確率流量を用いることされていますが、これが計算技法上不適当な場合は「1/100年確率流量を求め,これを1.2倍することができる」と記述されています。
なおP.28では、コンクリートダムについては「河川砂防技術基準(案)」等を参考とすることが記載されており、「建設省 河川砂防技術基準(案)同解説 設計編[I]」P.150に方法(1)として1/200年確率の流量とすることが記載されています。
 

Q5−6.

洪水吐の流量(越流量)計算に通常式があるがどのような形状をしているのか?
A5−6. 台形でございます。
本製品で採用している越流量の通常式は、広島県等に準拠した計算式であり、「開発事業に関する技術的指導基準 平成21年4月(2009.4)広島県」に記載されています。
 

Q5−7.

「洪水吐きおよび非越流部天端高」の「造成高」にはどのような値を入力すればよいか?
A5−7. 「防災調節池等技術基準(案)」に従い、池底の標高+池の水深+2.0mを推奨しております。
「池底の標高+池の水深+2.0m」の2.0(m)は、「防災調節池等技術基準(案)」に規定されている数値でなく、P-183 図-55の洪水吐き越流幅L・越流水深H曲線に記載されている造成高TP.36.0mと、P-156 水位・面積・容量一覧表の水位高T.P34.0mを減算して値を2.0mとして用います。
なお、「上流施設からの連動」ボタンにて上流施設から連動を行った場合、上記にて算出した造成高を取得しております。
 

Q5−8.

計算書の「洪水吐き」で出力される年超過確率が、流域での入力と異なります。この理由を教えて下さい。
A5−8. 計算書の「洪水吐き」の年超過確率の出力は、入力画面「洪水吐き」|タブ「降雨強度式」での入力を出力します。
このため、流域で入力した年超過確率と異なる場合があります。
 

Q5−9.

洪水吐きの上流施設からの連動を行う場合、余裕高の低水部水位に値がセットされるがこの値はどこの値をセットしているのでしょうか?
A5−9. 上流施設からの連動時に余裕高の低水部水位にセットされる値は、貯留施設入力画面−入力タブ−調節(整)池タブ−調節(整)池容量の表入力から、容量が0以外で一番小さな水深に池底の標高を加算した値となります。
 

Q5−10.

「洪水吐きおよび非越流部天端高」の「越流高」にはどのような値を入力すればよいか?
A5−10. 「防災調節池等技術基準(案)」に従い、洪水吐きの敷高を推奨しております。
なお、「上流施設からの連動」ボタンにて上流施設から連動を行った場合、計画洪水水位HWL(計画水位Hu + 池底の標高)を取得します。
 

Q5−11.

洪水吐きの入力にて、降雨強度を直接入力することができますが、直接入力する場合、どの時間の降雨強度を入力すればよいのでしょうか
A5−11. 本製品の洪水吐きの設計洪水流量の計算につきましては、「防災調節池等技術基準(案)」に準拠した計算を行います。
前述の基準書のP.182の[計算例-14]では、P.141〜143の流域の計算例[計算例-3]により決定した洪水到達時間より降雨強度を算出しています。
従いまして、一般的には、流域の洪水到達時間より算出した降雨強度を直接入力すると考えられます。
 

Q5−12.

洪水吐きの「洪水吐きおよび非越流部天端高」の計算にて、越流幅・越流水深曲線を作成するのではなく、入力した越流幅から直接越流水深を計算することはできますか。
A5−12. 可能です。
Ver.9.1.0より、入力画面「洪水吐き」|タブ「洪水吐きおよび非越流部天端高」の「放流能力|越流水深の計算」に「計算式から算出する」の設定を追加しました。
これを選択していただくことで、越流水深の算出式より、入力した越流幅から越流水深を計算することができます。
 

Q5−13.

側水路型の断面をモデル化することができますか。
A5−13. 本製品の洪水吐きの流量(越流量)の計算における通常式、長方形式、台形式は、愛知県の「洪水調節池の設置に係る留意事項」に記載の以下の式を参考としています。

Q = 2/15・C・h・(√(2・g・h))・(2bu+3B) (通常式)

上の式においてC=0.6とすれば、
ア)余水吐の断面が長方形の場合は
Q = 1.77B・h(3/2) (長方形式)

イ)余水吐の断面が台形の場合は
(ア) 側壁勾配が1:1のとき
Q = (1.77B+1.42h)・h(3/2) (台形式1)

(イ) 側壁勾配が1:0.5のとき
Q = (1.77B+0.71h)・h(3/2) (台形式2)

長方形式は上記の通り、流量係数C=0.6の場合に使用します。このため、C=0.6でない場合は、bu=Bとして通常式を使用した計算を行います。
また、台形式の場合は、流量係数C=0.6、かつ勾配が1:1または1:0.5での式となります。
このため、C=0.6でない場合、または勾配が1:1または1:0.5でない場合は、bu=B+2・n・hとして通常式での計算を行います。
 

Q5−14.

「洪水吐き」の越流巾の計算は「降雨強度式(年確率)の選択」で「1/200年降雨強度」を選択すると計算できないようです。
1/200年降雨強度で計算する方法はありますか。
A5−14. Ver.9.1より、越流巾の計算は降雨強度の選択に関わらず計算できるように対応しました。
また、「降雨強度式(年確率)の選択」を、「降雨強度」と「設計洪水流量」のそれぞれにおいて1.2倍するかを選択できるように変更しました。
越流巾の計算では、この条件で算出した設計洪水流量を使用します。

A5−5を参考に、「降雨強度」と「設計洪水流量」をお考えの条件となるように設定してください。
 

Q5−15.

入力画面「洪水吐き」のタブ「入力|設計洪水流量」の「比流量」で「比流量を計算する」とした場合、地域係数を入力する必要がありますが、ここにはどのような値を入力するのでしょう。
A5−15. 比流量算出時の地域係数は、「防災調節池等技術基準(案) 解説と設計実例」P.126、および「土地改良事業設計指針 ため池整備 平成27年5月」p.35に以下の値が記載されています。

北海道 C=17
東北 C=34
関東 C=48
北陸 C=43
中部 C=44
近畿 C=41
紀伊南部 C=80
山陰 C=44
瀬戸内 C=37
四国南部 C=84
九州・沖縄 C=56

 6.出力編

Q6−1.

カラープリンタへの出力は?
A6−1. 本製品はカラープリンタへの出力は対応しております。
メインメニュー−オプション−表示項目の設定画面の出力タブ内に「カラー出力」スイッチがございますのでこちらをチェック(ON)して下さい。






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