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パブリッククラウド (public cloud) |
IT TERMS INFORMATION
2018-No.1 |
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クラウド・コンピューティングは、コストの削減、使いたいときにすぐ使える利便性、運用・管理業務からの開放といった多くのメリットによって、近年急速に普及が進んでいます。この「クラウド」は、その仕組み・性質によって、「パブリッククラウド」と「プライベートクラウド」の2種類に分けることができます。
データセンターやプロバイダーなどの事業者が提供するサーバやストレージなどのハードウェア、またOSなどのソフトウェアなどを、広く一般のユーザがネットワークを経由した形で利用する環境を「パブリッククラウド」と呼びます。さらに、前述のような事業者が企業や個人などの不特定多数を対象として、利用者の要望に応じたハードウェアやソフトウェアなどのリソースの使用権を、そこで運用されているサーバを利用してネットワーク経由で提供するサービスを、「クラウドサービス」といいます。一方、企業などが社員や関係者といった内部利用者を対象としてシステム構築を行い提供する形態のクラウド環境を、「プライベートクラウド」と呼びます。
一般的にパブリッククラウドによるサービスは、企業や教育機関といった組織や個人など、利用者の種類を問わず使用目的や使用人数、期間などに応じて必要な分だけ利用することができます。既存の設備・システムを利用するため、初期コストも低く抑えられる場合がほとんどであり、さらに、OSやソフトウェアのバージョンやセキュリティ関連といった定期的なメンテナンスが必要となる機能に関しても、サービス提供側が対応を行うことから、利用者側の負荷が低減することも大きなメリットのひとつです。
他方で、システムやネットワークに障害が発生した場合、利用者側は自力でコントロールすることができないため、サービス提供者側の対応による復旧を待つしかないという点が主要なデメリットといえます。また、事業者によって提供しているサービスのプラットフォームや対応内容が異なっていることも挙げられるでしょう。
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パブリッククラウド
●メリット
・必要な期間・ボリュームに応じた利用ができる
・初期費用、維持管理費用が低コスト
・セキュリティ管理やメンテナンスはプロバイダーが実施
●デメリット
・障害発生時に制御できない/データ消失やセキュリティ面の不安 |
プライベートクラウド
●メリット
・企業の方針や要望に沿った環境・システム構成が実現できる
●デメリット
・独自の仕様になるため初期費用、メンテナンス費用が割高
・サービス提供者によってプラットフォームや対応内容が異なる |
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また、データはサービス提供側で保存され、アクセス時のセキュリティが低くSSLでの接続が必要な点や、万一提供会社が倒産した場合にデータをリカバリーできない恐れがあること、さらに、AIによるデータ解析の対象となり個人情報や企業秘密がリスクに晒される可能性も考えられます。プライベートクラウドの場合は、データが社内のファイヤーウォールやVPN内に保存されているため、うまく運用すればはデータ消失の可能性は比較的低いといえるでしょう。
フォーラムエイトは2017年7月、新会社「株式会社FORUM8沖縄」を那覇市に設立し、うるま市のデータセンター施設「沖縄情報通信センター」の設備を利用したクラウドサービス、ハウジングサービスの提供を進めています。このようなサービス提供に加えて、同センターの通信基盤を活用して、UC-1
for SaaS、VR-Cloud®などの各種クラウドサービスの拡大を図っていく方針です。UC-1 for SaaSはクラウド機能を順次拡充しており、事務処理機能、ファイル転送サービス機能に加えて、ユーザが無償で利用できるクラウドデータバックアップサービスも提供しています。
さらに、このハウジングサービスと、フォーラムエイトが開発・販売する高性能グラフィックサーバ「UMDC ウルトラマイクロデータセンター®」や、UC-win/Roadのカスタマイズサービスを組み合わせたクラウドシステムの構築も提案していきます。
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