HARDWARE INFORMATION
最新デバイス・2010-No.6 |
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3Dスキャナ
■注目を浴びる3Dレーザスキャナ
測量・建設業界において3次元情報を活用するケースとして、高精度なGPS移動計測装置を用いて現地計測を行った点群データ(Point-Cloud)による3Dモデリングが注目されています。3次元計測により、既存の構造物、施設、街並みなどを3次元のバーチャル空間上で簡単かつ正確に再現することができます。 ここでは、3次元計測に使用する測量機器、3Dレーザースキャナを紹介します。
■3Dスキャナ製品の種類
弊社ではニコン・トリンブル社のTrimble GX Advanceを所有しています。毎秒5000点の速度で計測が可能で、地形や建物の計測、測量等で実績のある製品です。整準台に設置して既知点を利用することが可能で、従来の測量と同様の手法で計測作業が行えます。点群密度を均一にスキャンする機能を持っているのが大きな特徴です。 このほかに、1998年に3Dスキャナの国内販売を開始し、国内で最大の販売実績を持つリーグルジャパン社が豊富な種類の3Dスキャナを販売しています。そのうち、LMS-Z620は最大2000mまでの遠距離の計測を可能とし、最近発売されたVZ-400は毎秒12万2千回の高速スキャンが可能であるなどの特徴を持っています。これらはいずれも、目の網膜に影響を与えない最も安全なレベルであるClass1のレーザーを使用しています。国内メーカーとしては、初の国産3Dスキャナを発売したトプコン社が開発販売を行っており、最新のGLS-1500では毎秒3万点のスキャンが可能です。また、無線LANによる遠隔操作が可能なほか、パソコンを使用せずに内蔵のインタフェースのみの操作(スタンドアローン)での計測も可能となります。こちらもClass1のレーザーを使用しています。 なお、各メーカーでは点群データの後処理ソフトも提供しています。点群データには対象物以外の不要な点、人や車などの障害物が含まれるため、後処理ソフトを使用して不要な点を除去します。計測データには数万〜数百万の点が含まれるため、多くの場合間引き機能も搭載されています。
■UC-win/Roadへの読み込み
計測した点群データは、UC-win/Road Ver.5の追加機能である点群プラグインを使用し、UC-win/RoadのVRデータ内に取り込むことができます。読み込みはxyz,csv,txt,ascなどのフォーマットに対応し座標と色情報の読み込みが可能です。読み込んだ後に点群に沿って道路や飛行ルートの設定を行うことで、車や歩行者などの動きを持たせることができます。
No |
比較項目 |
Trimble製 GX |
Topcon製 GLS-1500 |
Riegl製 LMS-Z620 |
1 |
レーザー安全性 |
Class3R |
Class1 |
Class1 |
2 |
測定距離能力 |
200m
ρ≧ 90% |
330m
ρ≧ 90% |
2000m
ρ≧ 80% |
3 |
距離精度 |
7o@ 100m |
4o@ 1-150m |
± 10o@ 100m |
4 |
測定点数/ 時間 |
5000点/ 秒 |
3000点/ 秒 |
8000点/ 秒 |
5 |
システム堅牢性 |
IP53 |
IP52 |
IP64 |
6 |
カラー情報取得 |
内臓カラー
VTR |
内臓デジカメ
2MPixel |
NIKON D90
12.3MPixel |
7 |
ソフトウエア |
Real Works
Survey |
Land Forms |
RISCAN-PRO |
▲表1 3Dレーザスキャナ製品比較
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▲点群プラグインで
UC-win/Roadへ取り込んだモデル
(日本橋交差点、日本橋) |
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▲ニコン・トリンブル社の
3Dスキャナ Trimble GX |
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※社名、製品名は一般に各社の登録商標または商標です。 |
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(Up&Coming '10 晩秋の号掲載) |
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