橋百選 |
BRIDGES 100 SELECTION |
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1851年に徳川家康公を祀る東照宮の祭礼である和歌祭の際に、10代藩主の治宝公や東照宮関係者が片男波松原にあった御旅所に向かうため通行する「お成り道」に架けられた石組のアーチ橋で、中国の六橋を模したものと伝えられている。水に映った不老橋は水墨画のように見える。橋台のアーチ部分は肥後熊本の石工集団の施工であり、高欄部分は雲を文様化したレリーフが見られ、装飾的にも優れたものとなっている。この橋を渡ると不老長寿が叶うと言われており、観光客も多い。140年以上和歌の浦のシンボルとして愛され続けている。和歌山市重要文化財。
橋長●11.5m幅員●2.8m
紀の川砂岩製高欄付の三断橋。県内最古の石の桁橋で、妹背山を整備した慶安期に建造したものである。3つに分かれ三つ橋とも呼ばれている。橋の上の高欄には装飾があり、築堤上もそれに合わせて高欄が連なっている。欄干、板石、橋桁、橋脚などは中国有数の景勝地「西湖」を模したものといわれている。何度となく補修されているが、橋の原型は4世紀にわたって崩されることなく、継承され続けている。3径間桁橋(1649年竣工)。
3. |
あしべ橋(新不老橋) |
4径間コンクリートアーチ橋 |
万葉の歌人、山辺赤人の「わかのうらに しほみちくれば かたをなみ あしべをさして
たづなきわたる」の和歌からあしべ橋の名。不老橋の損傷が著しく、不老橋の保存を目的として架けられた。(1991年竣工)建設にあたり、歴史的な景観が損なわれると社会問題になったが、結果的には景観に配慮したものとなっている。不老橋のすぐ海側に架かり、橋脚は太鼓橋風で、表面は石張りで、石造り風に造られている。親柱は当地の青御影石が使われている。片男波公園や海水浴場に行くには、便利な橋となっている。
橋長●80.0m幅員●11.0m
1914年架橋、紀の川に架かる太軽便鉄道の紀の川橋梁の跡を和歌山市が譲り受け人道橋(河西橋)として使用されている。何度も台風などの被害を受けたがコンクリートの橋桁を新設したり、古い傾いた石造り橋脚も補強している。橋梁は曲がっているが、住民には便利な橋である。欄干が低く風が吹きぬけるため、強風時は注意が必要である。
橋長●800.0m幅員●4.0m
はしぐいいわは、東牟婁郡串本町にある奇岩群で、同町の橋杭の海岸から紀伊大島方面へ大小約40の岩が南西一列におよそ850m連続してそそりたっている。直線上に岩が立ち並ぶ姿が杭のように見えることから、橋杭岩とよばれている。干潮時には岩の列中ほどに附属する弁天島まで歩いて渡ることができる。弘法太子と天邪鬼の伝説が残っている。地質学的には、1400万年前に火成岩の隆起帯となっていた。この橋杭岩部分の地層の割れ目に沿ってマグマが噴出し、やがて冷えて固まり出来た火成岩の岩脈が隆起後、周りに比べ固かったため侵食が進まず、残って出来たのが橋杭岩だという。
有田川、二川ダムに架かる吊橋。真っ赤に塗られている。格子状の鉄骨が使用されているため、足元を眺めると真下にダム湖の湖面が見える。現在は歩行者専用になっている。
橋長●160.0m
会津川の上流の大小無数の巨岩、奇岩が点在する渓谷奇絶峡に架かる朱色の橋である。滝見橋は対岸の不動滝に通じている。不動滝の上方の一枚岩に三尊磨崖仏のレリーフがある。
8. |
サンブリッジ
ムーンブリッジ |
斜張橋
バランスドアーチ |
和歌浦湾の一部を、6年の歳月をかけて埋め立てた人工島マリーナシティに架かる。島にはテーマパーク「ポルトヨーロッパ」などがあり、島内のヨット倶楽部は「マリーナシティ海の駅」として国土交通省より海の駅の登録を受けている。和歌山市側からマリーナシティへ渡る斜張橋のサンブリッジ(平成4年完成)と海南市側からマリーナシティに渡るバランスドアーチのムーンブリッジがある。
橋長●410.0m幅員●270.9m
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(Up&Coming '11 新年号掲載) |
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