橋百選 |
BRIDGES 100 SELECTION |
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左は1934年、左の旧橋の上流10mに新猿橋が平行に架かる。右は1984年 |
猿橋は、周囲の自然との美しい調和を誇る国の名勝に指定(1932年)された、日本三大奇橋の一つ。安藤広重の「甲陽猿橋之図」、十返舎一九、富岡鉄斎、荻生徂徠など多くの文人が絵画、紀行文、詩句を残した名所。古くは推古天皇の時代、両岸から猿が何匹もつながって川を渡るのを見て橋を渡すことを思いついたという伝説がある。架橋時期は不明であるが、少なくとも1756年と考えられる刎ね橋の記録がある。江戸時代では、両岸がそそり立つ崖の場合、橋脚を造れないので吊橋を架けるのが一般的であるが、もう一つ刎ね橋という形式が日本には存在した。
刎ね橋は、岩盤に穴を開け刎ね木を差し込んで中空に突き出させる。その上に同様の刎ね木を載せ、これを何本も重ねて跳ね出していく。即ちキャンチレバー(片持ち式)工法である。これを足場にして、その上に上部構造を組み立て、板を敷いて橋にする。昔の猿橋は、橋に屋根をかけて雨による腐食を防いでいたそうである。これを継承して、岩盤をコンクリートで固めて基礎とし、H鋼と木材で架けたのが旧橋であり、その上流10mの位置に平行して、鋼製アーチが架けられた。国道20号に架かる新猿橋は、旧橋の見物人で今も賑わっている。
橋長●32m 幅員●3.3m(旧橋)
このルートは、優れた自然環境のもとで美しい景観を持つ道路として、1987年(昭和62年)「日本の道百選」に選ばれた。本橋は、昭和43年に着工、46年完工の富士五湖の一つ河口湖を横断して国道139号に至る道路橋である。当初は有料であったが、2005年に償還を終了した。
鋼重2,152tの大型橋梁で、架設は組み立て式起重機船を湖に浮かべて行った。
橋長●500m
甲府市と南アルプス市を結ぶ道路橋。「開国」とは、釜無以西の西郡(にしごうり)地域の発展を願って命名したものである。
甲府市から中央道白根ICへの重要なバイパス道路として、ラッシュ時を中心に交通量は多い。
橋長●492m 幅員●7.25+3.5m
4. 長潭(ながとろ)橋 鉄筋コンクリート固定アーチ橋 |
長潭橋は、山梨県内における景勝地のひとつである御嶽昇仙峡のシンボル的な役割を果たしている。
1925年に架けられ幅員は狭いが、この景観保存のため架け替えないでいる。
橋長●34.6m 幅員●3.6m
八ヶ岳高原大橋は、1994年に架設。橋面から河床まで120mと高く大空のトラスの感じ、八ヶ岳や紅葉の景観が楽しめる。
橋長●490m 幅員●74m
清里の川俣川渓谷に架かる東沢橋。八ヶ岳の赤岳と赤いアーチがマッチした名所である。紅葉のシーズンも良い。
橋長●90m
1932年に架けられた県の峡北地方では初のRCアーチである。上流に新橋が出来たが、保存運動が起こり、歩道橋として残された。
1931年に架設、1993年新橋が下流に架設されたが歩道橋として保存。有形文化財に指定され、勝沼葡萄郷のシンボルとして広く親しまれている。
橋長●58.6m 幅員●6.6m
1933年山梨市笛吹川に架設。平安時代から文人画人が遊んだ笛吹川の名勝差出(さしで)の磯に架かるアーチがユニークで、市民に愛されている。
橋長●103m(3×33.5) 幅員●5.5m
10. 小形山(おがたやま)橋梁 ニールセンローゼ橋 |
1993年、山梨リニア実験線として中央道を跨ぎ、横取り工法という方式にて架設された。ニールセンローゼ橋は、鉄道橋としては初めての形式である。
橋長●140m
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(Up&Coming '11 秋の号掲載) |
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