「シェアオフィス甲州を活用した甲州市地方創生の取組み」
(甲州市対策秘書課 副主幹 坂本豊 氏)
人口減少対策の雇用、人材、人の流れの具体的な取り組みとして、甲州市では移住者や定住者を呼び込むために「お試し住宅」を用意するなどの環境整備を行い、今年5月にはサテライトオフィスとコワーキングスペースを市役所の出張所に開設しました。
コワーキングスペースは現在43社260名が使用していますが、サテライトオフィスの申込は未だにないとのことで、住宅の準備と併せてオフィスの利用の拡大を推進されています。
地域が目指すものと都会に住む人が興味を感じるものには差があります。それでも地域を活性化させたいと願い行動する地域の力には頭が下がる思いでした。
甲州市「奥野田ぶどう園」見学
野田ぶどう園では、農業にIoTを活用しています。奥野田ぶどう園と富士通が提携し、センサーからぶどう園の温度・湿度・照度を10分おきにアプリに通知する機能を開発し、すでに実用化しています。
過去10年間のデータから病原菌がぶどうに付着する条件を分析し、以前は栽培時期の半年間で20回程度農薬散布を行っていましたが、今では年4回にまで減少し、ぶどうの品質も向上しています。
「勘で行う農業」から、センサーを設置しデータを細かく分析することで「データに基づいた農業」に転換し、担い手不足が課題の農業にITの技術を取り入れると飛躍的に生産性が上昇することを実感しました。
自然・農業と健康経営の関わりついて
(株式会社セネコム 代表取締役 斎藤和興 氏)
自社製作のセンサーを使用して、完全室内でLED栽培を実験的に行っています。品質としては旬の野菜に劣りますが、ミスト栽培方法で育成時間の短縮を可能にしています。旬でない時期の贈答品や香料のみを必要とする加工品として需要があるそうです。生産には専用の工場を作り、1次産業〜6次産業までを一つの建物で行うことでコスト削減を図っており、学校の廃校などを活用し地域創生をするなど、社会貢献ができる活用方法も実践されています。
ぐーももファームで農業体験
山梨ICTコンタクトセンターが所有するぐーももファーム(北杜市白州町)で、ハーブ畑の草取りと冬収穫の白菜の苗植えを行いました。朝まで雨空だったのが、午後からは蒸し暑い晴れ空の下の作業となりました。没頭しすぎて、一度も時計を見ることがありませんでした。他の参加者の方と一緒に農作業を行い、コミュニケーションを取りながら、身体を動かすことで、心も身体も健康になった感じがしました。普段室内で働く私たちが外で2時間も集中して何かに没頭する機会は少ないですが、程よく体を動かすことで、農業の楽しさと心と身体の健康を感じることがで、とても良い体験でした。 |