表技協には最先端の表現技術に関わるさまざまな分野の会員が所属しています。法人および個人会員で構成される部会は、「プロダクト」「クリエイティブ」「ユーザ」に分けられており、各種プロジェクトを進めている他、月1回のペースで開催される合同部会において、最先端の表現技術に関する情報交換および学習を兼ねて、会員による発表を実施しています。ここでは、これらの活動をピックアップして紹介しています。
■URCF実空間メディアワーキンググループセミナー
「実空間メディアとしてのVRを考えるvol.1」
2016年10月3日、フォーラムエイト東京本社セミナールームにて、超臨場感コミュニケーション産学官フォーラム(URCF)実空間メディアワーキンググループセミナー「実空間メディアとしてのVRを考えるvol.1」が表技協共催で開催されました。参加者は51名で講師によるセミナーに加えて、今話題のFOVEのHMDのデモもあり、盛況のうちに終了しました。多方面にわたる課題や今後の展開などが新しい視点から議論され多くの情報を共有することができ大きな成果がありました。
今回の成功を踏まえ、このセミナーの2回目もURCFと共催で計画する予定です。詳細は表技協のHPおよびSNSで告知しますので、ぜひともチェックしてください。
■講演内容
「実写360°立体撮影の実際」
株式会社ステレオアイ代表取締役 関谷隆司氏 |
|
「実写360°2D映像の2眼視聴の有用性」
URCF実空間メディアワーキングリーダー/表技協会長 町田聡氏 |
360°立体撮影原理とカメラの種類、撮影原理の説明があり現状の課題と今後の課題が報告されました。 |
|
|
3Dの全体像がイラストで説明されました。またVRによる年齢制限で見落としている点としてハードとともにコンテンツも重要であるということに言及されました。 |
|
「HMDにおける視線追跡機能の可能性」
株式会社FOVE Technical Director 佐野元紀氏 |
|
「VR映像の生体安全性」 産業技術総合研究所 人間情報研究部門
感覚知覚情報デザイン研究グループ グループ長 氏家弘裕氏 |
新商品のデモとともに特徴、原理の説明と今後の期待されるアプリケーションの説明と具体例2件の紹介があり、今後のビジネスへの期待が語られました。 |
|
|
没入型立体表示によるHMDの映像酔いの仕組みと実験による映像のヨー、ピッチ、ロールの寄与度や感覚不一致の事例の発表があり臨場感とガイドラインの取り決めが必要との見解が出されました。 |
|
講演者によるラウンドテーブル (座長:町田聡氏) |
さまざまな方面でVRの飛躍を目指して活躍している専門家の方々からの活発な議論が展開され安全性と臨場感の両軸から今後の活動を進めていくことで共有認識が得られました。 |
|
|
■InterBEE出展
幕張メッセで11/16(水)〜11/18(金)に開催されたInterBEEに協力し、併せてブースを出展して活動を紹介しました。全周囲型のデザインシミュレーションシステム プロジェクションマッピングテーブル(表技協、フォーラムエイト共同開発)や、STEM教育に活用可能な工作キットによるファブボット(ハマナカデザインスタジオ提供)が大きな注目を集めたほか、InterBEEIGNITONのアンケートで無料配布された折り畳み式のスマホ向け3Dビューワー(シンクデザイン提供)が話題となっていました。 |
|
■ビジュアルメディアExpo2016 出展
パシフィコ横浜で12/7(水)〜12/9(金)開催されたビジュアルメディアEXPOに主催者として協力し、併せて出展も行いました。ビジュアルコンテンツコーナーでは、表技協会員展示として、フォーラムエイトから脳波ドライブ、CRAVAからVIVEシステム・Virus
Crash ゲームの体験デモを出展しました。表技協ブースでは、模型による円融寺プロジェクションマッピングの展示を始め、ムービーを中心にさまざまな活動を紹介。特に、VRを活用して文化財の3Dアーカイブに関連する活動に興味を持つ来場者が多く見受けられました。 |
|
■合同部会での会員発表
■第5回「科学技術映画の世界」
発表者:渡辺雄志(映像ディレクター、表技協個人会員) 日時:8月1日(月) 会場:フォーラムエイト東京本社
科学技術映像というと昨今はコンピューターを使用したビジュアライゼーションを思い浮かべますが、実はカメラで捉えた映像にも大変力があります。発表者の渡辺さんは日本での科学技術映画の老舗である、岩波映画で長らく演出を担当後フリーで多くの科学技術映像を制作してきました。スバル望遠鏡やスーパーカミオカンデなどの記録映画をはじめ、実際の映像を見ながら解説いただきました。
■第6回「映像と実世界を融合する空間映像技術」
発表者:石川洵(石川光学造形研究所、表技協個人会員) 日時:9月5日(月) 会場:フォーラムエイト東京本社
「映像とは画面を見るものである」という認識は、映画、テレビの視聴スタイルとして長年私たちの感覚に刷り込まれてきて、スマホの時代にも受け継がれています。もし、映像を、単に情報伝達の手段でなく、生活空間における「モノ」と同等の存在として空間に融合できたら。すなわち映像のモノ化、モノの映像化がクロスオーバーして進めば、映像世界はもっと豊かなものとなり、また、AR技術もより実り大きいものになるでしょう。発表者は究極の立体画像「ホログラフィ」よりスタートし、その経験を生かして現在は空間映像のシステムハードをメインとして、映像と実世界を融合する仕掛けを開発・製作しています。
■第7回「世界のグラフィックカードとサイネージ用多画面モデルの紹介」
発表者:林田奈美(サードウェーブデジノス、表技協個人会員) 日時:11月7日(月) 会場:フォーラムエイト東京本社
最新のPascal世代グラフィックカードの概要とデジタルサイネージやプロジェクションマッピングに使われるグラフィックカードを使った多面モデルについて講義いただきました。グラフィックカードの動向や現状について多くの質問が参加者からあり、事例を含め活発な意見交換がなされました。
■第8回「バーチャルリアリティ昔と今、そして未来-」
発表者:加納裕(ソフトキューブ株式会社、表技協個人会員) 日時:12月12日(月) 会場:フォーラムエイト東京本社
バーチャルリアリティの歴史と変遷についての説明に加えて、HMDの復活、プレステVRの動向がこれからを左右するなど、現状と将来の展望について講義いただきました。
【HP】http://soatassoc.org/
【Facebook】https://www.facebook.com/一般財団法人-最先端表現技術利用推進協会-657690841039437/
【Youtube】https://www.youtube.com/channel/UCAFjlvUqY9L57dZIH1735rw
【twitter】 @soatassoc_org
|