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インフラモニタリング
- インフラモニタリングとは、構造物などの状態の変化を、継続的かつ客観的に把握する技術です。今回は、株式会社シード・プランニングによる調査レポート「社会インフラ老朽化に向けたモニタリング市場の動向と展望」より、道路橋梁やトンネルへのモニタリングシステム設置率の予測を紹介します。
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インフラモニタリングとは
構造物などの状態を常時もしくは複数回にわたって計測し、状態の変化を客観的に把握する技術です。日本では高度経済成長時に建設された道路橋梁、道路トンネルなどの社会インフラが多く、建設後30年を超える橋梁が4割、トンネルが2割を占め、経年変化のリスクが今後ますます増大することは明らかです。
安倍政権が平成25年6月に打ち出した新たな成長戦略(日本再興戦略)の中で、国家戦略としてITを活用した社会インフラモニタリングが明記されています。同社では、道路橋梁、道路トンネルについて、全国の橋梁数・トンネル数、規模、建設からの経過年数等を勘案し、設置するハードウエア(モニタリングシステム)とサービスに分けてその市場規模を推定しています。ハードウェアは、センサ、通信機器、測定器などのモニタリングシステムの出荷額で、サービスは、解析サービス、サーバー、コンサルティング、メンテナスなどシステムの解析や運用にかかる費用を想定しています。
市場規模予測
図1は、同社による道路橋梁、道路トンネルへのモニタリングシステム市場規模予測です。道路橋梁、道路トンネルのモニタリングシステム市場は、2022年に884億円に拡大し、道路橋梁への設置が市場をけん引すると見ています。
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■図1 道路橋梁と道路トンネルのモニタリングシステム市場規模予測(単位:億円) |
道路橋梁へのモニタリングシステム設置率予測
図2は、同社による建設から50年以上経過する道路橋梁へのモニタリングシステム設置率予測です。2022年時点で、建設後50年以上経過した老朽化道路橋梁は48,500箇所で、 モニタリングシステム設置率は、44.7%と推定しています。
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■図2 建設から50年以上経過する道路橋梁へのモニタリングシステム設置率予測 |
道路トンネルへのモニタリングシステム設置率予測
図3は、同社による建設から50年以上経過する道路トンネルへのモニタリングシステム設置予測です。2022年時点で建設後50年以上経過した老朽化道路トンネルは2,873箇所で、モニタリングシステム設置率は、66.4%と推定しています。
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■図3 建設から50年以上経過する道路トンネルへのモニタリングシステム設置率予測 |
フォーラムエイトの取り組み
フォーラムエイトでは現在、コンクリートの維持管理支援ツール、橋梁点検支援システム、予防保全のための橋梁長寿命化修繕計画策定支援システムを販売しております。国の検討委員会ではセンサー、ロボット、非破壊検査等の技術と大規模データ解析技術の利用する方針が提示されており、フォーラムエイトでもセンサを搭載したUAV(無人航空機)ロボットとVRを組みあわせた、橋梁の新しい点検システムなど、今後はロボット技術も含めてICT技術を総合的に活用した取り組みを行っていきたいと考えています。
株式会社シード・プランニングについて
株式会社シード・プランニングは、市場調査、コンサルティング、支援業務などを手掛ける会社で、綿密な市場調査をもとに分析、将来動向予測を行い、調査レポートとして出版しているほか、各業界のフォーラム研究会などの企画・運営を行っています。エレクトロニクス・IT、メディカル・バイオ、ヘルケアを主体に幅広くサービスを提供しています。この記事は、同社の「社会インフラ老朽化に向けたモニタリング市場の動向と展望」を参考としております。
出典・参考:「道路橋梁・道路トンネルのモニタリングシステム市場予測」
http://www.seedplanning.co.jp/press/2013/2013110801.html (シード・プランニング株式会社)
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