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ちょっと教えたいお話  免震レトロフィット工法
  • 近年、歴史的・文化的な建造物の修復・補強等をはじめとして、既存建物の外観や骨組みを残しながら耐震安全性を向上できる「免震レトロフィット工法」が採用されています。今回は、この工法における免震技術の種類や仕組み、技術動向および事例について紹介します。

免震レトロフィット工法とは

既存建物の外観や基本的な骨組みを残しながら免震補強工事を行って耐震安全性を向上させる方法として、「免震レトロフィット」と呼ばれる工法があります。「レトロフィット」はRetroactive refitという言葉から取られており、既存の建物の修繕、特にその耐震性を向上させる際に用いられる技術用語です。建物内外の意匠・造作を変えずに工事が可能で、その文化的価値が損なわれることがないというメリットがあるため、近年は歴史的・文化的な建造物の修復・補強等において積極的に適用されています。

建物を利用しながら工事を行うことができるため(居ながら施工)、営業を続けながらの耐震補強が可能な点や、 耐震改修促進法の認定を取ることで建築基準法の特例等の優遇措置が受けられることが、この工法の大きなメリットになります。

CLT普及の海外・国内動向

免震レトロフィットには、免震装置を組み込む位置によって「基礎免震」と「中間階免震」の2種類があります。前者では、建物の基礎部分に免震装置を挿入して全体を免震建物にします。後者では、建物の特定の層に免震装置を挿入することで、この層より上を免震建物にします。

具体的には、地震動が構造物や物品に直接作用しないように、地盤と構造物あるいは床と物品との間に柔らかい材料を挿入したり、ローラーやボールを挿入して転がるようにしたり、滑るような装置を入れることで免震構造となります。このような装置は「免震支承」と呼ばれ、次の三つに分類されています。

  1. 積層ゴム
    柔らかいゴムと硬い鋼板とが交互に重ねられたものです。ゴムの柔らかさにより、地震時には水平方向にゆっくりと揺れて建物に振動ができるだけ伝わらないようにする一方で、鋼板の硬さにより建物の荷重をしっかりと支えます。
  2. 転がり支承
    建物の荷重をボールベアリングで支持し、地震時にはこれがレールを転がって移動することで、地震の揺れがなるべく建物に伝わらないようにする仕組みです。レールを十字型やキ型、井型に配置することにより、任意の方向へ移動を可能としています。
  3. 滑り支承
    柱の直下に設置されたすべり材が表面処理の施された鋼板の上を滑ることで、地震の揺れがなるべく建物に伝わらないようにする仕組みです。


■レトロフィット工法の仕組み(中間階免震と基礎免震)

レトロフィット技術の開発・推進

現在、大手ゼネコンや工務店をはじめとして免震レトロフィット工法は数多く適用されており、免震レトロフィット工法研究会のように、関連企業が集まって技術開発や施工計画支援を行う組織もあります。フォーラムエイトでは今後、免震レトロフィット工法研究会への参加により、Engineer's Studio®による解析やUC-win/Roadによる振動シミュレーションなどで、免震レトロフィットの技術開発および推進に貢献していく方針です。


■免震レトロフィット工法研究会に所属するNewsT研究所が開発した軽量・薄型免震装置。
写真は鎌倉・明王院の本尊 不動明王の下に設置されたもので、文化財展示の他にも医療系装置等でも活用されている


免震レトロフィット工法研究会
事務局:東京都渋谷区千駄ヶ谷4-11-9-309(鱒沢工学研究所内)
Tel: 090-8332-0992 
E-mail: y.masuzawa.merc@gmail.com



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