「柔構造樋門の設計」は、「柔構造樋門設計の手引き (財)国土技術研究センター」を主たる適用基準とした柔構造樋門本体の縦方向、門柱、胸壁、翼壁、しゃ水工の設計計算を支援するプログラムです。2006年10月の初版リリース後、改訂を重ねてまいりました。
今回、Ver.8として主に下記に対応しました。
- U型翼壁の底版張り出しタイプへの対応
- U型翼壁の側壁2点折れへの対応
- 逆T翼壁の土圧係数直接入力への対応
- 本体縦方向の地盤反力度の照査への対応
- L1(許容応力度法)低減係数の入力対応
- 胸壁の連動荷重算出時における土圧計算選択スイッチへの対応
- 材料適用基準に北海道建設部の追加対応
- 出力書式の改善
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▲図1 メイン画面 |
▲図2 3次元配筋図 |
以下に、これらの追加・拡張機能の概要を紹介いたします。 |
U型翼壁の底版に張り出しを設け、背面土砂を考慮した設計を行うことができます。FRAME計算は、側壁に着目した荷重ケースと底版に着目した荷重ケース毎に設計することが可能であり、張り出しについても応力度照査を行うことができます。
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▲図3 翼壁底版張り出し3D図 |
▲図4 翼壁FRAME計算結果画面 |
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U型翼壁の側壁天端2点折れへ対応しました。照査位置については現行製品と同様に2箇所まで指定することができます。
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▲図5 翼壁寸法入力画面 |
▲図6 翼壁2点折れ3D図 |
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逆T翼壁(堤防保護部も含む)の考え方入力画面に土圧係数スイッチを設け、計算に用いる土圧の直接入力に対応しました。
入力する値は、各検討段階における高さでの土圧係数・傾きを指定します。検討段階の最下端は仮想背面下端、最上端は仮想背面上端となります。背面盛土の扱いは、土圧式が
クーロン式(物部・岡部式、修正物部・岡部式)の場合と同様の扱いとなります。
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▲図7 土圧係数スイッチ |
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▲図8 土圧係数入力画面 |
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本体縦方向の設計において地盤反力度の照査へ対応しました。地盤反力度の計算結果は、出力書式で確認することが可能であり、一覧出力形式からも確認することができます。
地盤反力度の計算については基本条件入力画面の基本条件3タブ内で指定してください。許容値に0.0を指定した場合には判定を行ないません。
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▲図9 本体縦方向基本条件入力画面 |
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本体縦方向の設計においてL1(許容応力度)の低減係数入力へ対応しました。部材バネ入力画面の地震時タブにて表内に低減係数の値を入力後に入力画面の「計算値をセット」ボタンを選択することで使用値のバネ値に反映されます。
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▲図10 部材バネ入力画面 |
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胸壁の連動荷重算出時における土圧計算選択スイッチへの対応 |
連動荷重を計算する際に慣性力の向きに応じて土圧式を計算内容で決定した場合に一番厳しいと考えられる常時静止土圧を載荷できるように対応しました。胸壁の考え方入力画面の地震時タブにて「慣性力の向きに応じて土圧式を計算内部で決定する」スイッチをチェック(ON)した後に「連動荷重計算タイプ」を「常時静止土圧」に設定してください。
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▲図11 胸壁考え方入力画面 |
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基本条件の初期値画面および各構造物の材料入力画面の「材料適用基準」スイッチに「北海道建設部」を追加しました。
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▲図12 本体縦方向材料入力画面 |
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今後もユーザ様からのご要望にお応えして、改良・改善に努めてまいります。どうぞご期待ください。 |
(Up&Coming '14 秋の号掲載) |
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