Maxsurf Motions (Seakeeper) |
前号に引き続き、MoxsurfMotionsの機能をピックアップして紹介します。
波面の計算
定常波
このオプションでは、一つの周波数と振幅を持つ定常波のパターンが作られます。周波数は、動揺解析が行なわれた周波数群の内の一つが選択されます。振幅(波高の1/2)は、自動計算(LOA/40もしくは、非砕波の最大波傾斜)か、ユーザー設定を選べます。
非定常波
最後のオプションは、選択した波スペクトラムを基にした非定常波です。非定常波パターンは、線形定常サイン波の重ね合わせになります。重ね合わせる波の数はユーザーが設定できます。波の成分は、各周波数の波エネルギーが等しくなるように選択され、各波成分にはランダムの位相が与えられます。合成する波の数を増やすことにより、波表面と船舶動揺の計算に使われる表現精度が高まります。一方、性能の低いコンピュータの場合、合成する波の数を減らす必要があるかも知れません。
波面の表示
波面の計算が行なわれると、その表示が可能になります。波面を表わすグリッドの表示は、Wave Surfaceオプションのダイアログで選択できます。 |
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■図1 定常波オプション |
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■図2 オプションのダイアログ |
■図3 波面のグリッド表示 |
レンダリング表示は、次のイメージのようになります。
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■図4 レンダリング表示 |
時系列シミュレーション
波面の計算の後、Maxsurf Motionsにより、波パターン上の船舶動揺のシミュレーションが可能となります。
■図5 船舶動揺シミュレーション
船舶動揺のアニメーションを出力するには、定常波もしくは非定常波の計算が終わっている必要があります。
デフォールトのアニメーションは、実時間で進行します。フレームレートは実時間進行をベースに選ばれます。もしコンピュータやグラフィックカードの性能が十分に速くない場合、アニメーションの動きが適正とならないことがあります。この場合、キーボードの“−”キーを押すことにより、アニメーションがスローダウンし、フレームレートが上がり、アニメーションを動きを適正に保つことができます。“+”キーを押すと、アニメーションのスピードが増し、フレームレートは下がります。
パネル圧力の表示が選択されている場合、右上に凡例が表示され、圧力の度合いと色の対応が示されます。
■図6 パネル圧力の表示
以上、Maxsurf Motionsにおける波理論の解説および操作方法の紹介でした。
2015年5月21日〜5月23日今治市のテクスポート今治とフジクラン今治にて国際海事展バリシップ2015が開催されました。
参照:バリシップ 2015 (国内イベントレポート Up&Coming '15 盛夏号)
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