一般に洪水到達時間とは、「流域の力学的最遠点に降った雨水の騒乱が流域下流に伝達する時間」と定義されており、「防災調節池等技術基準(案) 解説と設計実例」では、以下のように記載されています。
防災調節池等技術基準(案)
合理式に用いる洪水到達時間は次の等流流速法、土研式および角屋式により算出し、妥当なものを用いる。一般的な造成地に対して上記の三つ算出するとかなりの差があるため、等流流速法を主体にし、土研式、角屋式を参照して、洪水到達時間を決定するものとする。
大規模宅地開発に伴う調整池技術基準(案)
合理式に用いる洪水到達時間は、洪水時の雨水が流域から河道へ入るまでの時間(流入時間)と流量計算地点まで河道を流れ下る時間(流下時間)の和とする。
流域貯留施設等 技術指針(案) 流域貯留施設等は、集水面積が小さいので、洪水到達時間は、10分を標準とする。しかし、集水面積hが30haを超える場合、大規模なものは、等流流速法を主体にし、土研式、角屋式の計算結果を参照して、洪水到達時間を決定するものとする。
また、各都道府県市町村により、洪水到達時間を定めている場合がありますので設計する際には、各都道府県市町村のホームページ等を確認することをお勧めいたします。
■図2 流域−洪水到達時間タブ入力画面 |
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