xpswmmでは、河川を含めた氾濫解析モデルを作成することができます。前号では、1D/2D統合解析のために行う地形データの入力と氾濫原の設定を紹介しました。今号では、河川モデルにおける1D/2D統合解析の設定を紹介します。
河川の領域は、リンクに河川断面を設定することで確保できているため、グリッド上ではその領域(河川断面幅の部分)を除外しなければ水流が重複してしまいます。そのため、まずその領域を非アクティブエリアで囲みます。レイヤーコントロールパネルの2Dモデルに非アクティブエリアのレイヤーを追加し、ポリゴンを使って非アクティブエリアを設置します。(図1)
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■図1 非アクティブエリア |
次に、河川の左岸と右岸の位置を設定するため、1D/2Dインターフェイスを設置します。レイヤーコントロールパネルの2Dモデルに1D/2Dインターフェイスのレイヤーを追加し、ツールバーのポリラインを使って左岸用と右岸用の2本を設置します(図2)。設置する際は、スナップ機能を使い、非アクティブエリアの外縁に沿うように設置することが必須です。
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■図2 1D/2Dインターフェイス |
さらに、1D/2Dインターフェイスに隣接するグリッドセルとノードが流量をやり取りできるように、ノードと1D/2Dインターフェイスを1D/2Dコネクションで接続します。レイヤーコントロールパネルの2Dモデルに1D/2Dコネクションのレイヤーを追加し、ツールバーのポリラインを使って設置します。その際、スナップ機能でノードとその近傍の1D/2Dインターフェイスの頂点を結ぶように左右1本ずつ設置します。(図3)
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■図3 1D/2Dコネクション |
最後に、1D/2Dコネクションで接続されている1D/2Dインターフェイスの頂点があるグリッドセルの中心標高値(左岸と右岸のうちどちらか高い方)とノードの地表面天端標高が合致するように標高値を調整します。これを最後に行う理由は、中心標高値がグリッドサイズや地形データにより変動するためです。
解析実行すると図4のような結果になります。
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■図3 1D/2Dコネクション |
次号では、xpswmm2017の新機能を紹介します。
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■開発元:xpsolutions |