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UC-BRIDGE(部分係数法・H29道示対応)のなぜ? 解決フォーラム
道路橋示方書の発刊でUC-BRIDGEの何が変わるのか |
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初版での対応
2017年10月にUC-BRIDGE(部分係数法・H29道示対応)をリリース致しました。このバージョンでは、国土交通省より2017年7月21日の通達で通知された「橋、高架の道路等の技術基準(道路橋示方書)」の条文を参考に、部分係数の組み合わせ、および、耐荷性能に関する照査に対応しました。部分係数の一括管理画面を図1に、また、耐荷性能照査の基本式を下記に示します。
耐荷性能照査の基本式
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図1 作用に関する部分係数設定画面 |
発刊された道路橋示方書の記載内容について
平成29年11月の道路橋示方書・同解説の発刊に伴い、UC-BRIDGE(部分係数法・H29道示対応)Ver.2では、耐久性能照査、施工時の応力度の制限値の低減に対応しました。
耐久性能照査に関しましては、道路橋示方書6.1によると、「コンクリート部材の経年的な劣化による影響として、少なくとも鋼材の防食および疲労を考慮しなければならない」と記載があります。
詳しい照査内容について表1にまとめました。内部鋼材の防食は永続作用時の、コンクリート部材の疲労については式1の作用の組み合わせ及び荷重係数を用いて応力度照査を行います。
III編 6.2.2 3) |
鉄筋の引張応力度照査 |
III編 6.2.2 4) |
コンクリートの圧縮応力度照査、コンクリートの引張応力度照査、コンクリートの斜引張応力度照査 |
III編 6.2.3 |
かぶり照査 |
III編 6.3.2 (2) 1) |
鉄筋の引張応力度照査 |
III編 6.3.2 (2) 2) |
コンクリートの圧縮応力度照査 |
III編6.3.2 (3) 1) |
PC鋼材の引張応力度照査 |
III編 6.3.2 (3) 2) |
コンクリートの圧縮応力度照査 |
III編 6.3.2 (3) 3 ) |
コンクリートの引張応力度照査、コンクリートの斜引張応力度照査 |
表 1 耐久性能照査における照査内容
施工時の応力度の制限値については、3.4.1 (8)の解説によると「材齢に応じた発現強度の特性値に対して、これらと同程度の比率となるよう施工中における応力度の制限値を設定するとよい。」という記載があります。
Ver.2での変更点
UC-BRIDGE(部分係数法・H29道示対応)Ver.2では、これを踏まえ、対応を行いました。
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図2 耐久性能表示スイッチ |
- 耐久性能照査について:道路橋示方書・同解説V編 6章の内容に対応しました。結果表示画面では、内部鋼材の防食とコンクリート部材の疲労の表示をスイッチで切り替えられるようにしています。
- 施工時の限界状態の照査に用いる発現強度について:UC-BRIDGE(部分係数法・H29道示対応)Ver.2では、発現強度を「コンクリート構造物のクリープと乾燥収縮」(百島祐信訳、鹿島出版会、1976年)を参考に式2で計算しています。
ここにktは下記で求めます。
kt |
普通 |
早強 |
3日〜5日 |
0.3230・ln(t)+0.0301 |
0.3328・ln(t)+0.1744 |
5日〜10日 |
0.2885・ln(t)+0.0856 |
0.1601・ln(t)+0.4523 |
10日〜28日 |
0.2428・ln(t)+0.1909 |
0.1739・ln(t)+0.4207 |
表2 ktの算出
例えば材齢12.5日の設計基準強度40早強コンクリートの場合、
- 施工時の制限値の低減:H29道示V編3.4.1(8)解説に基づき、供用開始前のステップにおいては、合成応力度の制限値を以下の表より算出します。
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曲げ圧縮 |
曲げ引張 |
プレストレス導入時 |
σc0/1.7 |
σct0/1.5 |
上記以外 |
σc/2.5 |
σct/1.5 |
σct0、σctは、以下の式により算出します。
ここに、
σc0:コンクリートの発現強度(N/mm2)
σc:コンクリートの設計基準強度(N/mm2)
先ほどの例ですとσct0は、下記となります。
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(Up&Coming '18 春の号掲載) |
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