近年、集中豪雨に伴う氾濫や堤防決壊によって甚大な被害が出ており、河川周辺の浸水氾濫解析がトレンドになっています。
今回は、自然河川のモデル化を補助するために用意されたリバーリンクとリバーレイヤーをご紹介します。
リバーリンクは、自然河川のモデルを直接入力することができる機能です。これまで、自然河川を入力するためには、リンクを設置して自然河川の断面設定を別途行っていたため、2段階の入力手順が必要でしたが、入力作業を水路管底と断面図の入力に絞ることで入力手順を短縮しました。画面右にあるツールバーから図1のようなリバーリンクボタンをクリックすると、リンクと同じ要領で、簡単にリバーリンクを作成することができます。
|
■図1 リバーリンクボタン |
リバーリンクの編集画面では、図2のようにリンクの断面形状を選択する必要がなく、河川に関する入力だけ求められます。河川断面の形状は、既に定義済みの河川断面を選択するか、CAD図面から取得した断面のX座標とY座標を表に入力することで設定できます。
|
|
|
■図2 リバーリンクと編集画面 |
|
リバーレイヤーは、リバーリンクを管理する目的で新たに追加されたレイヤー(図3)です。1本の河川ごとにリバーリンクを管理することや、表示のON/OFFを切り替えることが可能です。
|
■図3 リバーレイヤー |
リバーリンクでは、リバーリンク用の新しいプロパティ(図4)を使用することができます。入力欄が多く、写真を関連付けることができるため、河川の管理業務にもお使いになれます。
|
|
|
■図4 リンクプロパティ |
|
リバーリンクは、自然河川タイプのリンクと同じように1D/2Dインターフェースや1D/2Dコネクションを用いて河川のモデル化に使用できます(図5)。
これからも利便性向上を目指したバージョンアップを続けていきますので、ご期待くだ
さい。
|
|
|
■図5 使用例 |
|
■xpswmm2017 日本語版 2017年10月リリース
■開発元:Innovyze (formerly XP Solutions) |