メッシュを作成した後に、ここはもう少しメッシュを細かくしたい、ここはメッシュを荒くしたい、ということが往々にして起こります。
そこでこのような場合の、要素の細分割、および伸長によるメッシュ変更について説明をしたいと思います。今回は要素の細分割についてです。
メッシュの細分割
メッシュの細分割は[変更]-[要素変更]-[分割]で行います。Ver.9以前は、細分割は要素座標系での2分割によるものでした。
この機能は、
- 中間位置での2分割しかできない(任意位置による分割が不可)
- 要素座標系が揃っている単位で実行する必要がある
このため、 使い勝手が良いとは言えませんでした。
従来の2分割による細分割
下記のブロック1〜3からなるモデルの例で、ブロック1とブロック2、3の要素座標系が揃っていません。
このモデルの手前一列を細分割する場合を考えます。
これをs方向一括で分割してしまうとブロック2、3は意図していない分割になってしまいます(t方向一括でも同様)。
そのため、ブロック1はs方向、ブロック2と3はt方向と2回に分けて分割操作をする必要があります。
さらに中間位置ではなく、任意位置(例:手前から3分の1の位置)にしたい場合は、[変更]-[節点移動]による操作も必要になります。
そこでVer.9では、任意に指定した面で要素を分割する「切断面」の機能が追加されました。
切断面による細分割
[変更]-[要素変更]-[分割]の分割方法から「切断面」を選択します。3点もしくは2点+ベクトルで切断する面を指定します。
この新しい機能を用いることで、要素座標系に関わらず、1回の操作で切断面が通る任意の位置で要素を分割することができます。