
|
|
「基礎の設計計算Ver.7、杭基礎の設計Ver.7」では、杭列数の拡張(杭基礎)、地層数の拡張(全基礎)、ケーソン初期構築時・沈下時の安定照査、図面作成における杭種の追加などを行いました。以下にその概要をご紹介いたします。
●杭列数の拡張 (30列→100列)
「基礎の設計計算Ver.6,杭基礎の設計Ver.6」は、杭列数の上限を30列としていましたが、1(mm)でも杭座標が異なる場合は同列ではないため、例えば、円形の底版に対して放射状に配置する場合など、上限値の30列を超えるケースが生じておりました。この場合、杭座標が数センチ程度の誤差の列は同じ座標を入力して杭列数を減らす方法しかありませんでした。「基礎の設計計算Ver.7,杭基礎の設計Ver.7」では、杭列数の上限を100列とすることにより、前述の円形底版等(プログラムは矩形底版として入力します。)にも対処できるものと考えます。また、杭列数の拡張に伴い、下記の杭タイプ数,計算杭本数等の拡張も行いました。
|
制限項目 |
Ver.6 |
Ver.7 |
地層傾斜なし、
且つ、杭径・杭長変化なし |
杭列数 |
30 |
100 |
杭本数 |
900 |
10000 |
地層傾斜あり、
または、杭径・杭長変化あり |
杭列数 |
(*1)20 |
(*2)100 |
杭本数 |
100 |
1000 |
直杭列数+斜杭列数 |
30 |
100 |
既設杭列数+増し杭列数 |
30 |
100 |
杭タイプ数 (*3) |
20 |
100 |
|
(*1):最大杭本数は100本となるため、Y方向の列数Nyを20列とした場合、X方向の列数Nxは最大5列となります。(※Ny×Nx≦100)
(*2):最大杭本数は1000本となるため、Y方向の列数Nyを100列とした場合、X方向の列数Nxは最大10列となります。(※Ny×Nx≦1000)
(*3):杭の条件(杭径、厚さ、杭長、斜角、先端バネ、地層、断面2次モーメント)が等しい杭を同一タイプとします。
●地層数の拡張 (20層→50層)
「基礎の設計計算Ver.6,杭基礎の設計Ver.6」は、地層数の上限を20層としていました。地層が20層を超えるとき、根入れ長が十分に長い場合は、深い位置での地層データが計算結果に与える影響は小さくなるため、深い位置で連続する同一土質(砂質土/粘性土)の層を1層としてモデル化していただく方法しかありませんでした。Ver.7にて、最大地層数を50層に拡張することにより、前述の方法は不要となります。
なお、杭基礎のみではなく全基礎(鋼管矢板基礎,ケーソン基礎,地中連続壁基礎、および、液状化の判定)に対して、地層数の拡張を行いました。
また、右図のように、メイン画面の3D表示に対して、地層線を表示するようにしました。 |
|
 |
地層線を描画した3D表示
|
●ケーソン初期構築時・沈下時の安定照査
「大型地下構造物ケーソン設計マニュアル(平成13年8月)日本圧気技術協会」に準じたケーソン基礎の初期構築時・沈下時の安定照査に対応しました。
(1)初期構築時の安定
初期構築時、構築されるケーソン躯体が底面掘削を始める前に沈下しないことを確認します。また、地中の各層に対しても層ごとに応力度分散を考慮に入れた荷重強度を求め、土被りを考慮した支持力を用いて検討します。
(2)初期沈下時の安定
基礎底面地盤を全て掘削してしまうと刃口部分だけでは支持できず、想定外に沈下するケースが生じる可能性があります。そのため、基礎底面の開口率を指定し、指定された開口率における地盤反力と極限支持力を比較することで基礎が過沈下を起こさないかどうかを検討します。
●図面作成杭種追加
「杭基礎の設計 Ver.6」では、杭基礎の鋼管杭,鋼管ソイルセメント杭,PHC杭,PC杭,場所打ち杭,RC杭,SC杭,SC杭+PHC杭の図面に対応しておりますが、Ver.7では、H形鋼杭の図面対応を行いました。作図内容は、杭構成図(側面図)、現場継ぎ手詳細図、杭配置図、材料表です。
また、「基礎の設計計算 Ver.7」のライセンスでも、弊社製品「UC-DrawツールズPile(杭)」のデータファイルをエクスポートできるようにしました。
●「図面確認機能」の機能拡張
SXF出力 Ver.3.0に対応しました。本機能につきましては、「図面確認機能」を搭載している他の製品においても順次対応予定です。
●今後の予定
「基礎の設計計算Ver.7,杭基礎の設計Ver.7」では、Ver.7.00.00リリース後、Ver.7.01.00にて、設計要領第二集に記載されている「斜面上の杭基礎の設計時に水平方向地盤反力係数の低減」に対応する予定です。
また、オプション機能として、「建築基礎構造設計指針」に準じた下記項目等の対応を検討しています。
・支持力の照査
・杭体の耐力照査
・杭体の断面力,変位算出
杭基礎の設計セミナー 参加費 \15,750
2008年7月15日(火)
本会場:フォーラムエイト東京本社 GTタワーセミナールーム TV会議システムにて 東京・大阪・名古屋・仙台・福岡にて同時開催 |
■基礎の設計計算 Ver.7,杭基礎の設計 Ver.7 リリース予定日:2008年5月
|
(Up&Coming '08 新緑の号掲載) |
 |
|







>> 製品総合カタログ

>> プレミアム会員サービス
>> ファイナンシャルサポート
|