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2011年1月、xpswmm2D (xp2Dモジュール)がFEMA(アメリカ合衆国連邦緊急事態管理庁)の公式認定ソフトになりました。xpswmmの1次元解析エンジンは、すでに2003年にFEMA認定を受けており、この度の2次元解析の認定で1D/2D解析が米国政府の認定解析になりました。
FEMAは、アメリカ国土安全保障省の一部で、大規模災害に対応する米国政府機関です。大規模災害が起こった場合に、政府を全横断的にまとめ、状況判断や支援活動が独自の判断できる権限を有しており、自然洪水保険計画NFIP(the
National Flood Insurance Program)を管理しています。
xpswmm2Dは、FEMAの推進するNFIPでの2次元洪水モデリングおよびハザードマッピングにおける広範囲なテストや検証に合格したことで、複雑な洪水解析での安定性や解析精度、ソフトウェアの使い易さが保証されたといえます。従来の1Dと2Dの逐次連携の高度な解析技術が実現できるというメリットに加え、その解析結果が米国政府の公式認定という形で保証されたことにより、今後より一層の普及の強化が図られると思われます。
また、英国環境庁でも同様に、xpswmm2D(xp2Dモジュール)に対するベンチマークテストを行っており、xpswmmが氾濫原モデリングに対し実用的かつ所要条件を満足していると声明しています。
xpswmmが競合他社により先んじて開発・推奨してきた1D/2D解析が、日本のみならず世界的に認められてきたことで、今後1D/2D解析への移行が本格的に加速化すると示唆されます。既存の1D解析ユーザ様におかれましても、1D/2D解析への移行の準備が推奨されます。
1D/2D解析では、2次元浅水流および1次元流れで表されるような洪水や潮流現象をシミュレートすることができ、FEMA公式認定に際しては広範囲なテストと検証が行われました。これらの検証では、特に河川や氾濫原および都市域における流況パターンが重視され、自然の本質的な2次元流れや厄介な人工的1次元流れの流況パターンの再現性が検証されました。
xpswmmでの1D/2D解析では、1次元エンジンと2次元エンジンとを直接逐次連携させることで、ソフト認定に際して対象とされた1次元流れと2次元流れとが混在する複雑な流況の再現を可能にしています。解析結果のプレゼンテーションについては、グラフィックインタフェース内で統合された1D・2D解析結果からの表・図生成やアニメーション出力が、効果的であったといえます。
各国での認定は、1D解析が標準であった時代から、ユーザフレンドリーなグラフィックインタフェース内での一体的な1D/2D解析の世界標準化を予感させます。これは、ハザードマップのあり方においても同様であり、現在の2D表現からさらなる進化を遂げて標準化へと向かっていくと考えられます。弊社では、xpswmmの解析結果を3D・VRで可視化した次世代ハザードマップにより、氾濫原管理者および利害関係者間における意志決定により一層効果的をもたらすシステムとして提供していきます(図1・2)。
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▲図1 xpswmmによる2Dハザードマッピング |
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▲図2 UC-win/Road for xpwwmmによる次世代ハザードマッピング |
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(Up&Coming '11 新春号掲載) |
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