Engineer's Studio® Ver.1.06.02 |
主な機能アップを4点紹介いたします。別売の開発キット「Engineer's Studio®Plugin
SDK Ver.1.06.02」を用いて作成したDLLファイルをOSに登録すると、メイン画面「プラグインタブ」にボタンが表示されます(図1)。詳細は、「Engineer's Studio® Plugin SDK Ver.1.06.02」を御覧ください。平板要素の圧縮側損傷基準を4段階から5段階にしました。追加した圧縮レベルは、コンクリートのピークひずみの3倍の数値です。これは、2007年制定コンクリート標準示方書[設計編]p.173に解説されている『鉛直部材がせん断破壊しないことの照査にかえて、面部材表面の面内主圧縮ひずみが圧縮強度に対するひずみの3倍とならないことで照査してよい』に対応したものです(図2)。平板要素を作成するときのコマンド「四角形メッシュ要素」を改善しました。マウス操作の途中でも生成されるメッシュの様子をビジュアルに表示、既存の節点と共有する場合のハイライト、生成されるプリミティブの個数等情報表示を行います(図3)。「強震ネットワーク(K-NET)」が提供する強震記録データ、気象庁が提供している強震観測データを読み込むことができます。
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■図1 Engineer's Studio® Plugin SDKと
連動した様子 |
■図2 平板要素の
圧縮側損傷基準の追加 |
■図3 平板要素を追加するときの
ハイライト表示 |
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Engineer's Studio®Ver.1.06.03 |
主な機能アップを3点紹介いたします。平板要素を用いた大規模モデルの計算時間を短縮するために、マルチスレッド処理を改善しました。例として、「6万1千節点+1万4千個のばね要素+2万1千個の平板要素+6ステップ解析」の計測結果を表1に示します。
計算時間はソルバーが処理する時間です。プリ/ポスト処理の時間を含みません。ソルバーには処理単位を分割して複数同時並行が可能な部分と分割できない単一処理部分の2種類があります。グラフの縦軸は両方を含んだ時間です。図より、Ver1.06.03の方が計算時間が短くなっています。コアの数を2個、3個、4個と増やすとかなり効果がありますが、それ以上コアが増えても目立った時間短縮にはつながらないことがわかります。大規模モデルの計算をさせながら他のソフトを快適に使用する場合は、8〜12個(論理コア)の高性能PCが最も費用対効果が得られると言えます。グラフの水平部分は、ソルバーの単一処理にかかている時間です。今後はこの部分も見直してさらに速度改善を図る予定です。ばね要素の非線形特性に「BMR(CD)ダンパー」を追加しました。橋梁の付属物の一種で、オイレス工業(株)様が販売している圧縮型復元機能付き減衰装置です。地震による繰り返しに対して減衰効果をもたらします(図4)。複数のデータファイル(*.es)を順番に「読み込み・計算実行・結果保存」を行うツールを添付しました。フォルダを指定することで、その中にあるesファイルを自動的に処理します。
■図4 ばね特性「BMR(CD)ダンパー」モデル
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Core |
Ver.1.06.02 |
Ver.1.06.03 |
1 |
255 |
242 |
2 |
208 |
163 |
3 |
198 |
141 |
4 |
181 |
119 |
5 |
175 |
116 |
6 |
173 |
115 |
7 |
174 |
114 |
8 |
177 |
113 |
9 |
177 |
109 |
10 |
176 |
107 |
11 |
177 |
107 |
12 |
175 |
108 |
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■表1 CPUのコア数と計算時間 |
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