今回は創立50周年を迎えられた国際航業株式会社の道路交通部橋梁グループをご紹介いたします。
国際航業株式会社は、戦後まもない昭和22年旧大日本航空の飛行場施設や航測所施設等の遺産を継承して、国際不動産として創設されました。その後昭和29年日本航測を吸収合併して社名を国際航業株式会社に改め現在に至っています。特に民間航空写真測量業界を先導され、戦後の民間航空事業の復興に寄与されてきました。昭和30年代に入り公共事業が急激に増加したのに伴い、昭和37年に設計部が発足し、昭和39年に建設コンサルタンツ協会に加盟されています。
現在、従業員数は1452名で東京市ヶ谷の日本テレビ前に本社ビルを構えられ、全国の主要都市に支店を、そしてほぼ各県に営業所を配置されています。事業内容は建設コンサルタント、航空写真測量、地質・海洋調査、不動産開発、GISの作成及びそれを用いたコンサルティング等にわたっています。
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▲景観シミュレーションシステムによる画像 |
今回お話を伺いました東日本事業本部道路交通部橋梁グループが所属する建設コンサルタント部門の道路交通部は、道路計画、道路CALS、交通計画、トンネル・防災、橋梁の5グループで構成されており、建設省をはじめJH等の公団、各自治体などより設計業務を受注されています。最近では、張出し支間長が日本最長となるPC箱桁橋、鋼少数主桁橋、PRC橋梁の計画・設計や建設省とタイアップして橋梁も含めた“道路”の維持管理方法(工事方法のみならず長期の運用による経済性も考慮)の検討業務を実施しておられます。また建設省CALS事業にも参画されており、フォーラムエイト製品を多数ご利用いただいている橋梁グループでは、UC-1シリーズのテキストファイル出力とPS-CADで作画されたものを混在させたイメージデータを電子媒体(MO)に記憶させ、納めておられるということでした。
設計業務の効率化については、10数年前からパソコンを導入され、数社のソフトを利用されています。当社製品は道路交通部の他、土質コンサルタントグループ、上下水道グループ、技術研究所などの全国18の部署で73本の設計計算シリーズ、21本のCAD製品をご使用いただいております。橋梁グループではUC-1シリーズのFRAME、断面上部工基礎仮設、土工の各シリーズの他、土木構造一般図シリーズPS-CADのシンボル集である「橋台・橋脚 構造一般図編」、「道路橋すべり支承編」、「道路線形編(平面/縦断)」をご利用いただいており、「問い合わせに対しての対応が早い」との評価をいただいています。頻繁にご使用になるプログラムはFRAMEシリーズや「深礎フレーム」で、「道路橋すべり支承編」は維持管理業務においてとくに役立っているとのことでした。また、今後当社に対して開発を望むものとしては、パソコンで利用できる「3次元フレーム解析」と「RC鋼断面照査」とがリンクしたシステム計算結果をほとんど編集せず電子媒体で納品できるようなファイル出力システムを挙げておられました。
北原技師長が設計部立ち上げ当時を振り返って言われていたことは国際航業の強みである調査(測量地質調査)〜設計までを実施できるという特長をうまく受注に結びつけるために苦労したことと、最も気を使われていたのは「確実な成果品をつくる」ことでそれが「最も営業に結びつくはずである」という考え方で業務を遂行されていたということです。また当時はコンピュータなどなく、全て手計算なので設計に関する部分の多くをパターン化せざるを得ない状況であったが、近年はコンピュータの利用によって、既存の設計にとらわれず新しい発想を取り入れたユニークな設計を考える余裕が持てて羨ましい」と言われていたのが印象的でした。最近、従来の項目規定型の設計から性能照査型の設計へとの声が聞かれますがこれにはコンピュータという道具とこうした努力の積み重ねがあってはじめて唱えられる事柄なのだと感じました。
国際航業株式会社の益々のご発展をお祈りいたします。またお忙しいところ今回の取材にご協力いただきました北原技師長、柴田主任、小野主任他皆様に御礼申し上げます。 |
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