▲高速道路調査研究部門の研究棟 |
▲ジュン・ゴン・サン
特別フェロー研究員 |
今回は、韓国高陽(ゴヤン)市に本部を置く韓国建設技術研究院(KICT=KoreaInstitute
of Construction Technology)をご紹介します。
建設技術研究院は、道路、橋梁は勿論のこと、幅広く建設技術全般に関わる研究をおこなう国の公的な機関です。1983年に開所され、現在では約700名の研究者が活動されています。この1月に道路研究部門にてUC-win/Roadを導入され、今後の研究に活用されるとの事で、今回取材をさせていただきました。
建設技術研究院は、1948年に設立されたCWL(Civil Works Lab.)から改組発展し、1983年にNCL(Construction
Lab of Korea)を統合して設立されました。21世紀の建設技術における研究活動を世界的なレベルでリードすることをビジョンとして掲げ、建設技術の知識、情報が集約された研究センターとして活動されています。
▲先進高速道路システム研究部
オー・ジュ・サム研究員(右) |
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▲HMS、高速道路統合管理システム |
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▲RoSAS(道路安全解析システム) |
研究部門は、構造、道路、地盤、水資源、環境、建築、防災、建設マネジメント、建設情報技術など多岐に渡っています。
本年2月、道路研究部門の研究施設にお伺いし、高速道路調査研究部門の特別研究員であるジュン・ゴン・サン(Jung Gon Sung)氏と同部門の先進高速道路システム研究部に所属されているオー・ジュ・サム(Oh, Ju Sam)氏にご案内いただき、同部門の研究活動や研究成果などを見学させていただきました。
同研究部門では、高速道路の管理システムであるHMS(Highway Management System)を韓国建設交通省とともに構築、運用されています。統合的な高速道路の管理システムとして「道路管理情報システム」、「舗装管理システム」、「橋梁管理システム」、「交通モニターシステム」、「土工管理システム」などで構成されています。
UC-win/Roadは、現在、進めておられるRoSAS(Road Safety Analysis System)プロジェクトでの活用を予定されています。このRoSASとは、年間1万人もの死亡者を生んでいる交通事故を減らすために道路線形や路面の安定性、人間工学的な道路安全性の向上を目指すための分析システムを開発するプロジェクトで、以下の開発テーマを挙げられています。
■RoSAS(Road Safety Analysis System)システムの開発テーマ
「道路線形及び路面安全性分析モデル開発」 |
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線形条件や路面状態に合わせて走行速度と可視距離を算出し、安全性を分析するモデルとアルゴリズムの開発 |
「人間工学的道路安全性分析システムの開発」 |
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道路安全性の評価と道路利用者に配慮した設計を人間工学と映像資料を基にして分析するシステムの開発 |
「道路安全性調査分析車両の開発」 |
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道路の各種線形情報と路面環境情報を収集できるような様々な計測器(GPS, IMU, CCDカメラ, Laser Seneor など)と連係したソフトウェアを開発し、これを実装して現場で活用できる車両の開発 |
UC-win/Road Ver.3は、韓国語版を4月にリリースします。取材当日もご教示いただいた韓国の交通ルールに準拠した交通シミュレーション機能もサポートします。また、2005年の開発テーマに「ドライブシミュレーション機能」を取り上げており、今後、この機能が同研究院の開発テーマにも役立つものと考えています。
お忙しい中、取材に応じていただいたジュン・ゴン・サン氏、オー・ジュ・サム氏、ほか皆様に深く感謝いたします。今後の益々のご発展をお祈り申し上げます。 |
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▲ドライブシミュレータ(プロジェクター8面投影装置) |
道路安全調査解析車 |
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