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自動運転レベル |
IT TERMS INFORMATION
2017-No.1 |
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近年、世界中で注目を集めている「自動運転」の技術は、主に運転者の違反が原因である交通事故の大幅な低減や、渋滞の緩和、国際競争力の強化等における効果を期待されています。「自動運転車(autonomous car)」とは、「人間が運転の操作を行わなくても自律的にで走行することが可能な自動車」を指しますが、その実用化に向けてはさまざまな課題があります。自動運転を実現する技術そのものだけでなく、関連する政策の策定と実施などについて検討が必要になります。こういった課題を国家的さらには世界的な枠組みで解決し、対応を進めていくことを目的として、これまで「自動化」のレベル定義が議論されてきました。
現在、SAE(国際自動車技術会/Society of Automotive Engineers International) の定義による6段階の自動運転レベルが主流として採用されており、自動化の度合いを段階的に高めていくシナリオとなっています。このレベル分けに応じて、各メーカーによる自動運転車や関連システムの機能向上が徐々に進められ、同時に、実用化を前提とした道路交通法などの法令整備や、ガイドラインの策定・実施、インフラ整備、利用者の認知などを十分に図るためのロードマップが、関係者間で検討されています。
■ 「官民ITS構想・ロードマップ2016」による見通し |
「日本再興戦略2016」においては、「2025年を目途に完全自動走行システムの市場化を目指し、議実開発等を推進する取組等を加速する」との政府方針が出され、次のような取り組みが進められています。
- 無人自動走行移動サービスや高速道路での自動走行について、2017年までに必要な実証を可能とする
- 2020年までに、無人自動走行移動サービスや高速道路での自動走行が可能とする
また、「フォーラムエイトデザインフェスティバル2016」の自動運転コンファランス(2016年11月16日)では、経産省、国交省、警察庁から登壇いただき、「官民ITS構想・ロードマップ2016」に基づいて、各省庁の管轄分野から見た自動運転の対応状況や国内外での見通しについて、解説いただきました。これらの内容から、自動運転レベルのプロセスと技術・政策の関係についてチャートをまとめましたので、参考にしていただければと思います。
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■自動運転のレベル分けと関連技術・政策のロードマップ
(参考:「官民ITS構想・ロードマップ2016」、2016年12月フォーラムエイト調べ) |
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