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最新プロジェクタ事情 |
HARDWARE INFORMATION
2011-No.4
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最近では、携帯用プロジェクタから家庭用フルHDプロジェクタまで各種プロジェクタが比較的安価に入手できるようになりました。現在の主流は、液晶プロジェクタ、DLPプロジェクタ、LCOSプロジェクタの3種類です。
液晶プロジェクタはRGBの光を液晶に透過させて合成します。透過型のため開口率が低いという欠点がありますが、最近の製品は明るさもコントラストも遜色がありません。DLP
プロジェクタは無数の微小なミラーを電気的に動かして光を反射させるもので、データプロジェクタとして普及しましたが、最近は高画質化小型化も進み、省電力のタイプも普及してきました。LCOSプロジェクタは反射型液晶を使うもので、高級プロジェクタに利用されています。
3Dプロジェクタを使えば家庭や職場でも大画面の3D映像を楽しむことができます。人間の目は視差によって物体の立体感を感じますが、この原理を利用して右目、左目にそれぞれ視差のある画像を見せると、実際には平面である画像を立体的な3D映像として脳が認識します。
フレームシーケンシャル方式
交互に右目用画像と左目用画像を表示し、専用メガネを通してそれぞれの目で見る方法です。
時分割方式(アクティブ方式)
スクリーンの左右画像の切り替えに同期して、専用メガネの左右の液晶シャッターを開いたり閉じたりする方式で、現在発売されている3Dテレビは、ほぼこの方式です。しかし、液晶の駆動回路のためにメガネの構造が複雑で重くなる欠点があります。時分割方式の3Dプロジェクタとしては、日本ビクター
DLA-F110、SONY VPL-VW90ES、三菱 LVP-HC9000Dなどがあります。DLA-F110は輝度が高い上にコントラスト比が非常に高く、優れた性能を持っています。
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▲図1 高輝度で高いネイティブコントラストの日本ビクターDLA-F110 |
偏光方式(パッシブ方式)
スクリーンの左右の画像をお互いに違う向きに偏光させ、偏光メガネは左右それぞれの偏光に対応した画像だけを通す方式です。メガネは安価で簡単な構造ですみますが、プロジェクタの偏光を正確に反射するためにシルバースクリーンが必要です。
その他(波長分割方式)
あまり普及していませんが、映画館ではDolby3D方式というものもあります。左右で色調の異なる波長分割(分光)フィルターを使って交互に投影したものを、専用の波長選択メガネで見るものです。原理的には赤青メガネ(アナグリフ形式)に近いものです。
偏光方式の3Dプロジェクタとして、スタック設置(右目用と左目用を2台重ねて設置)し、それぞれに違う偏光をかけて専用の偏光メガネで立体視を得る方法がありますが、この方式は左右の眼それぞれに対応した画像のアラインメント(位置合わせ)を正確に行う必要があり、また設置が大掛かりになってしまうというデメリットがあります。
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▲図 2 3ch3Dシステムを利用したドライビングシュミレータ
(はまぎん子供宇宙科学館、2009年) |
これを補う画期的なプロジェクタとして、2系統の光学回路を1つに内蔵したLG電子のCF3Dが登場しました。アラインメントの調整が不要で、また設置が通常のプロジェクタと変わらず簡単に行えます。
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▲図3 LG電子 CF3D 2台のプロジェクタが合体 |
3Dプロジェクタの普及によって、UC-win/Road の3Dステレオ機能を簡単に活かせるようになりました。UC-win/Road
は、3Dステレオの出力形式としてフレームシーケンシャル方式と、左右同時画面出力に標準で対応しており、前者は専用のディスプレイカードが必要ですが、後者を利用すれば2画面出力のディスプレイカードで簡単に3D映像を出力できます。ただ、現在発売されている3Dプロジェクタは、1本のケーブルで接続できる方式にしか対応していないため、間に変換器を接続する必要があります。この変換器には、アストロデザインのステレオコンポーザ
VC-7063 が利用可能です。
フォーラムエイトでは、このように3D立体視にも取り組んでおり、三次元映像のフォーラムの学会の賛助会員
幹事としても活動しております。6月4日に開催された創設25周年記念講演会で講演・展示しておりますのでぜひご覧ください。
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※社名、製品名は一般に各社の登録商標または商標です。 |
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(Up&Coming '11 盛夏の号掲載) |
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