Maxsurf Motions (Seakeeper) |
Maxsurf Motionsは動揺解析のプログラムで、Maxsurfソフトウエアスィートに含まれています。Maxsurfデータファイルを使い、ユーザーが定義した海象に対する船舶の応答を計算します。2つの方法が用意されており、一つは、従来から備わっている線形ストリップ理論法で、もう一つが最近新たに加えられたパネル法です。パネル法は、Maxsurf Motions Advancedにのみ備わります。
パネル法は、境界要素法を使った一次回折/放射流体解析となり、解析要素をMaxsurfデザインファイルのNURBS曲面から生成します。そして、6つの自由度全ての応答演算子(RAOs)が求められます。
パネル法のワークフロー
パネル法を利用する場合は以下の手順となります。
- “Analysis Type”リストより “Panel Method”を選択。
- “Mesh Hull”を選択し、メッシュパラメーターを定義し、サーフェイスの自動メッシュ化を行なう。
- “Mass distribution”を選択し、環動半径とVCGを設定する。
- “Environment…”を選択し、水密度を設定する。
- “Frequency Range”を選択し、RAOを計算する周波数の数を定義する。
解析のための設定が終わったら、スペクトラ解析設定を行ないます。これには、船舶のヘディング角、波スペクトル、動揺評価位置(遠隔場所)のそれぞれの設定が含まれます。
パネル法のワークフロー
ハルのメッシュ化を行なうために、Analysis|Mesh Hullをメニューから選びます。このメニューオプションは、解析タイプとしてPanel Methodが選択されている場合のみ可能です。以下のメッシュハルダイアログが現れます。
■図1. メッシュハルダイアログ
ユーザーは次のパラメーターにアクセス可能です。
- Mesh サーフェイスが自動でメッシュ化されるかどうかの指定
- Min. edge length メッシュの三角辺最少長さの指定
- Max. edge length メッシュの三角辺最大長さの指定
- Node merge tolerance(節点マージ許容距離) 2つの節点が互いに近い時にマージされる際の、許容最少距離の指定
- Geometric tolerance(幾何交差) トリエッジが近似するサーフェイスから離れている許容できる距離の指定
OKボタンを押すと、ダイアログが閉じ、メッシュがサーフェイス上に生成されます。生成されたハルメッシュは、seakeeperデータファイル(*.skd)に保存されます。
結果のグラフ化
解析結果は全て、次のグラフによる表示が可能です。
- MSI
- RAO
- CG Spectra
- Remote Spectra
- Global Hydrodynamics
- Section Hydrodynamics
表示したいグラフの表示は、そのグラフウインドウを選択し、WindowメニューのGraphから表示したいグラフのサブメニューを選択します。
一度グラフが選択されると、各種データセットの選択が可能になります。これを行なうには、DisplayメニューからGraph Optionsを選び、表示された次のダイアログで設定します。
■図2. Displayメニュー |
■図3. Graph options |
断面データ(断面応力および断面流体係数)のプロットが周波数毎(1断面)もしくは断面位置毎(1周波数)にプロットできます。さらに、Results Sheetに全ての結果をまとめることも可能です。
Polar Plots
極座標ウインドウは、iso-responseコンターを表示します。プロットするグローバルベッセルレスポンスをツールバーのドロップダウンメニューから選択します。少なくとも2つの異なるスピードと2つの異なるヘディングが解析されている必要があります。
プロットするスペクトラをResultsツールバーから選びます。
同心円はスピードのレンジを表わし、放射状の軸は、船舶のヘディング角を表します。
このPolar Plotsは、最新バージョン(v20)で、Polar Viewの名称に改められ、新たにPolar Graphが加わり、一つのカーブで一つのスピードを表わせるようになりました。
■図4. Polar Plotsウインドウ |
■図5. v20で追加されたPolar Plot |
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