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●製品概要
クライミングクレーンは、表1に示す通り、(1)タワークライミング方式と(2)フロアクライミング方式に大別されます。タワークライミング方式は、ベース位置はそのままでタワーを継ぎ足す方式で、フロアクライミング方式は、ベース位置を上層階に盛り替える方式です。また、クライミングクレーンのジブ形式は、(1)起伏ジブ式と(2)水平ジブ式に大別されます。起伏ジブ式は、ジブの起伏によって吊荷の水平移動を行い、水平ジブ式は、水平でトロリーによって吊荷の水平移動を行います。本製品の設計対象は「起伏ジブ式タワークライミングクレーン」となります。
クライミング方法 |
タワー(マスト)クライミング方式、フロアクライミング方式 |
ジブ式 |
起伏ジブ式、水平ジブ式 |
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表1 クライミングクレーン分類 |
クライミングクレーンの構造並びに名称は図1の通りです。本製品で検討可能な部位は、タワー、タワー支え、ベースステー、ベースで、タワー支え、ベースステーについては検討の有無を指定することができます。
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▲図1 クライミングクレーン各部の名称(参考文献(3)より) |
●プログラムの計算機能
本製品の計算の流れを図2に示します。タワー本体、ベース、ベースステー、タワー支えの断面力は、基本的にFrame面内解析で算出します。得られた断面力より、各部材毎に強度検討を行うという流れになります。
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▲図2 計算処理の流れ |
- タワーについて
- ベース基部を固定支点として、1本の骨組構造モデルとします。ジブクレーンの荷重は、タワー天端節点に鉛直力とモーメントで作用させ、タワー本体の荷重はタワー部材に直接作用させます。ジブクレーンの荷重については、図3のように、ジブ(ブーム)扱いの荷重と旋回体扱いの荷重に分けて入力します。
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▲図3 ジブクレーンの登録画面 |
- タワー支えについて
- 本製品でサポートする平面形状は全5種類です。Planning百科に示されているTYPE1、TYPE2-1、TYPE3、TYPE4-2、TYPE5となります。タワーを剛部材とし、タワーから躯体側支点までの間に、各TYPE毎にタワー支えを骨組構造モデル化します。タワー解析に用いた荷重状態に対して、水平力は全方向性を考慮し、20度刻みで荷重状態を用意します。図4に本製品のメインウィンドウ、図5にタワー支えの入力イメージを示します。
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▲図4 メインウィンドウ |
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▲図5 タワー支え入力イメージ |
●結果の確認、計算書作成
結果の確認は、各部材毎の強度検討結果とFrame計算結果の確認に大別されます。前者は一覧表による確認方式で部材応力度が許容値内に収まっているかをわかりやく表示します。後者は、図6に示すように断面力などのFrame計算結果の確認機能となります。また、他のUC-1製品同様に、計算書作成により、計算の経緯などの詳細を確認することができます。
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▲図6 Frame解析結果 |
■ 参考文献
・クレーン構造規格 (平成13年厚生労働省告示第41号)
・クレーン等安全規則 (平成13年厚生労働省告示第171号)
・クライミングクレーンPlanning百科 (平成18年12月発行改訂版(社)日本建設機械化協会)
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■ クライミングクレーンの設計計算 リリース予定日:2010年1月下旬 |
(Up&Coming '10 新年号掲載) |
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