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BOXカルバートの設計のなぜ? 解決フォーラム |
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門形カルバートの計算モデルに「一体」と「底版分離」の2種類あるがその違いは? |
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■計算モデル : 一体
「道路土工カルバート工指針(平成11年3月)社団法人日本道路協会」(P.82〜)の内容を参考に、頂版、側壁、底版をすべて一体型としてFRAMEモデル化して計算を行います。同書P.83の「フーチングおよびストラットは弾性床上のはりとする」との記述を参照し、直接基礎での対応基礎形式は分布バネ基礎、また同書では直接基礎についてしか記載されていませんが、杭基礎の場合は底版フレーム上の杭位置に支点バネを設けることで対応しています。
■計算モデル : 底版分離
「道路土工構造物の設計計算例(2000年12月発行)山海堂」(P.343〜)の内容を参考にさせていただき、底版を除いたフレームモデルから頂版および側壁の断面力を算出し、側壁下端の断面力、上載荷重から作用力を集計して安定計算および底版の断面照査を行います。本方法では、底版を剛体と仮定して計算するため、通常の杭基礎の計算と同様の安定計算および底版の断面照査を行い、底版下面中心の作用力の集計も確認することが可能です。なお、ストラットの設置には対応していません。
なお、両計算モデルとも地震による影響が考慮可能で、自重の慣性力、地震時土圧(水平・鉛直)の他、任意地震荷重も載荷可能となっております。
照査項目 |
一体 |
底版分離 |
基礎形式 |
直接基礎/杭基礎
直接基礎時は、底版を分布バネ部材
杭基礎時は、杭位置に支点バネ |
直接基礎/杭基礎
通常の杭基礎の計算と同様、底版を剛体と仮定 |
ストラット設置 |
可 |
不可 |
安定計算
(直接基礎時) |
滑動照査(ストラット無し時のみ) |
許容地盤反力度照査
滑動照査 |
安定計算
(杭基礎時) |
許容支持力,引抜力の照査 |
許容支持力,引抜力の照査 |
地震の考慮 |
可(震度法) |
可(震度法) |
縦方向の照査 |
不可 |
不可 |
計算モデル=一体
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計算モデル=底版分離
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側壁下端の支点条件=固定or回転指定可 |
▲フレーム解析モデル(剛域なし時。数値は格点番号、 丸内数値は部材番号を表しています。)
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VRのなぜ? 解決フォーラム |
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UC-win/Road |
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UC-win/Roadの道路上を走行する車両は対向車線を逆走することができません。そのため、片側1車線の道路に道路障害物を配置すると、車両が通行できずに滞留してしまいます。道路障害物では災害などで道路が寸断されている場合は表現できますが、工事中の片側交互通行を表現することはできません。しかし、交差点内は走行ルートを設定することにより自由な位置を走行させることができます。工事中の片側交互通行を表現する場合、交差点機能を応用することで対向車線を逆送する表現が可能となります。
作成方法
- 交互通行を行う区間の中央に、道路幅より短い道路線形を直交させます(図1)。この状態で交差点を生成した場合、交差の無い直線形状の交差点が生成されます。
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▲図-1. 交互通行の交差点 |
- 交差点を生成したら交互通行の区間全体が含まれるように交差点サイズを調整します。
- 工事中の区間を避けるように走行ルートを調整します(図2)。
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▲図-2. 走行パスの修正 |
- 工事用信号機モデルを配置し、信号制御設定を行います(図3)。
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▲図-3. 信号制御された工事信号モデル |
工事中の交互通行だけでなく、図4のような駐車車両を避けて走る表現も同様の方法で可能となります。信号制御を行わない場合は接触しないよう互いに譲り合って走行するため、駐車車両が交通に与える影響を表現することも可能となります。UC-win/Roadは交通工学研究会のクリアリングハウス検証を行っています。 (URL:
http://www.jste.or.jp/sim/manuals/index.html)
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▲図-4. 駐車車両駐車時の通行表現 |
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ファイバー要素を用いる際に,断面内のセル(メッシュ)はどのくらい分割すればよいか? |
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感覚的に分割が細かいと精度がよく、反対に分割が粗いと精度が悪くなると思われます。また、分割が細かいと解析時間を要し、結果ファイルも肥大化する恐れがあります。断面内のセル(メッシュ)分割については標準の分割数というものはございません。
道路橋示方書・同解説V耐震設計編P.157の解説文には「各要素の断面を(中略)求める。断面内の分割数としては、50分割程度でよい。」と記載されています。これによれば、50分割がひとつの目安になるかと思います。
図1.は、ある橋脚(図2.)に対してプッシュオーバー解析を行った結果得た、荷重変位曲線(P-δ曲線)です。
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▲図1. 荷重変位曲線 |
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▲図2. 解析モデル |
ファイバー要素のセルの分割数を50、20、10分割しています。道路橋示方書に基づき塑性回転バネでモデル化したもの(M-θ)と比較しています。
道路橋示方書ではエネルギー一定則によりバイリニア型でモデル化していますが、ファイバー要素では材料の応力ひずみ関係を直接考慮しているため、両者の曲線は完全には一致しません。ファイバー要素の結果はより厳密であるといえます。この橋脚の終局変位は約180mmですが、その時の荷重すなわち終局耐力は概ね一致しています。分割数が20と50では軟化を再現出来ていますが、分割数が10ではそうはなっていません。本橋脚においては20分割で50分割と同等の結果を示していることから、傾向は収束しており分割数は20でも十分であることがわかります。
しかし、断面の損傷状況を示した図3.のように、セルが密である方がより厳密に損傷範囲を定義出来ています。20分割では破壊を示す赤色がかぶりコンクリートまでなのに対し、50分割では破壊はコアコンクリートまで及んでいます。
すべての解析において今回のような分割数の検討を行う必要はありませんが、分割数の違いが結果に影響を与えることに注意して、適切な解析モデルを作成してください。
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▲図3. 断面分割(左から50分割、 20分割、 10分割) |
参考文献:道路橋示方書・同解説V耐震設計編 平成14年3月 社団法人日本道路協会 |
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