今回は、東京都台東区の総合建設コンサルタント、メトロ設計株式会社をご紹介いたします。
メトロ設計は、鉄道、道路、橋梁などの土木設計、測量等の業務から建築設計をはじめ、これらを総合的にカバーする景観デザインなどの業務実績を有する建設コンサルタントです。 とりわけ、地下鉄、共同溝などの地下構造物は、多くの設計実績を有しており、東京地下鉄(株)(旧帝都高速度交通営団)、日本鉄道建設公団などでの設計実績をはじめ、地下歩道の景観も含めた設計業務も国土交通省などから委託されています。今回は、日比谷線入谷駅すぐ近くの本社をお訪ねし、小林一雄取締役と都市環境デザイン室の皆様にお話をお聞きしました。
同社では、早くからコンピュータやCADの導入を進められ、フォーラムエイトのUC−1シリーズは1990年に、鉄道関係では当時より一般的であった限界状態設計法をサポートした「RC断面計算U(限界状態設計法)」などの導入を皮切りに順次設計計算プログラムを導入されています。フォーラムエイト製品を評価している点として、システム管理者にとって大変便利なツールとして「NetUPDATE」や「NetPRO」が提供されていることを挙げられています。おかげでシステム管理者は一人で全社管理をこなすことができ、中小企業にとっては大変助かるとのことです。
都市環境デザイン室は、コンサルタントとして地域住民への説明責任、ニーズの明確化を行うという立場を明確にし、景観・環境配慮設計を迅速に行える体制を整えるために2002年から活動されています。その業務ツールの一つとして、2003年1月にUC−win/Road を導入されました。住民説明会などにおいて、従来は、何十枚ものパースを用意することもありましたが、バーチャルリアリティの利用により、容易に説明が行えるようになったとのことです。とりわけ都市空間のうち、地下空間はVR活用が効果的で電線地中化計画の設計業務では、施工前、施工後に加え、電線が収容される管路やCC-BOXなどをUC−win/Road 上にCAD図面をベースに作成されて、Before/After(設計前後表示)機能で、その場で切り替えて説明されています。また、今後これらのデータ作成には、GISのデータベース基盤が利用できるようになれば、さらに活用の可能性が広がるとお考えで、GISに関連したデータベース整備業務なども手がけられています。データ基盤整備が進めば、試掘などを行うことなく、設計業務を行うことができるようになります。 |
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都市環境デザイン室室長の中村伸吾デザインディレクターは、建築インテリアデザインで20年、シビルデザインで7年のキャリアを生かし、部署に関わりなく同社設計業務におけるデザインの提案を積極的にされています。また、住民説明会などにおいても異論は承知の上で、ビジュアル資料をまず作成して、住民参加型のデザイン決定プロセスを進めるのがよいとのお考えです。まちづくりに関しては、米国オレゴン州ポートランド市のメトロ組織についてご説明いただき、理想的な住民参加型の都市デザイン手法の一つとして紹介いただきました。同社では、東京都が公募していた「街並みデザイナー」の候補者として、この4月に法人として登録されています。(4月15日現在法人9社、個人14人)
このように従来の設計業務にあたるプロダクトデザインにCGなどを使ったデザイン提案を適用するコンカレントエンジニアリングの手法は、業務推進室
小林一雄取締役室長のリーダシップのもと強力に推進されていると感じました。お客様である「地域住民」に選ばれ、そこに住んでいる人々に役に立つ企業がメトロ設計株式会社であるとお考えです。 |
▲電線共同溝設置位置の平面イメージ
(UC-win/Road画面) |
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お忙しい中、快く取材に応じていただいた小林一雄取締役、中村伸吾デザイン室長他メトロ設計株式会社の皆様に深く感謝いたします。今後のご発展をお祈り申し上げます。 |
▲施工前 |
▲施工後
(電柱撤去、電線地中化、電線共同溝設置) |
施工後地下イメージ
▲電線地中化計画のシミュレーション
(UC-win/Road画面) |
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