Ver. |
日付 |
内 容 |
3.00.00 |
'08.03.14 |
■プログラムの機能追加
1.道路橋示方書に準拠した最小鉄筋量の照査に対応しました。照査する項目は以下の通りです。
道路橋示方書IIIコンクリート橋編
Ast≧0.0015Ac
Ast≧0.005bd
道路橋示方書IV下部構造編
1.7M≦Mc , Mc≦Mu
Ast≧0.008Ac
Ast≧L・(500 mm2/m)
断面計算オプションV3のライセンスが必要です。
2.形鋼データベースを大幅に整理し拡張を行いました。JIS2006、デザインデータブック2001/2006の主要な種類及び一部の鋼鉄メーカー製の形鋼に対応しました。
3.道路橋示方書に規定されている鉄筋の許容引張応力度「活荷重および衝撃以外の主荷重(SD295/SD345:
100N/mm2)」を追加しました。これにより上部構造部材や下部構造はり部材に対する許容曲げ応力度の照査が可能です。
■プログラムの機能改善
1.せん断補強筋の照査を改善しました。荷重や部材の状態に応じて鉄筋の許容応力度を自動的に判別します。
2.せん断有効高さの算出方法を改善しました。従来の算出方法の「図心」と「中立軸」を廃止して、新たに「dの算出」を設けました。「dの算出」では、「圧縮縁から鋼材図心までの距離をd」とするように簡略化し、鋼材図心を求めるために対象となる鋼材の範囲を指定するようにしました。
3.二軸曲げ応力度計算の収束を改善しました。計算方法を大幅に見直し、荷重状態によっては収束しない場合があった問題を解消することができ、安定した解を得るようになりました。同時に、計算時間も約3倍以上短縮しました。部材数や荷重ケースが多い場合にはこの改善効果がみられると思います。
4.M-φ応答履歴のグラフに許容曲率の線を表示するようにしました。
5.M−φ特性の値をレポート出力に表形式で出力するようにしました。
6.PC鋼材のデータベースに以下の新しいデータを追加しました。
SWPR7B-12T13(B)
SWPR7B-12T15(B)
■プログラムの不具合修正
<計算>
1.曲げ応力度の計算で、収束しない場合がありました。
2.せん断応力度の計算で、エラーが生じる場合がありました。
<レポート出力>
3.レポート出力の「照査一覧|せん断耐力の照査」でSucとSusの説明が反対になっていました。正しくは「Suc=ウェブ圧壊耐力
Sus=斜引張破壊に対する耐力」でした。
4.せん断耐力の計算に用いるM0の計算で、PC鋼材が含まれている断面の場合は、σceを含めた式と関係するパラメータを印字するようにしました。
■ヘルプ、サンプル
1.Windows Vistaに対応するためにヘルプ形式をHtmlヘルプに変更しました。
2.機能追加、改善に伴い、ヘルプ全体を整理・見直しました。
3.サンプルファイル「MinReoCheck.rc2」を追加しました。道路橋示方書IIIコンクリート橋編、道路橋示方書IV下部構造編に準拠した最小鉄筋量の照査事例です。 |
3.00.00
↓
3.00.01 |
'08.05.09 |
■プログラムの機能改善
1.レポート設定画面「入力データ|断面(詳細)|(断面名称)|せん断計算オプション」を実行すると、印刷プレビューでは、「zp(+)」と表示されていたので「zp(+Myp)」のように符号の意味を明示するようにしました。
2.レポート設定画面「入力データ|断面(詳細)|(断面名称)|配置データ」を実行すると、印刷プレビューでは、数値断面の並進方向と回転方向の入力データが印字されていませんでした。
3.レポート出力の「断面計算|標準出力|詳細|曲げ結果書式|曲げ耐力の照査」で、準拠基準を表示するようにしました。
4.断面の準拠基準を「JH二集(タイプU)」として横拘束材料を指定した後に、他の準拠基準に変更した場合、その横拘束材料が計算上不要でも削除することが出来ませんでした。この理由は、計算上不要でも従属関係を保持したままだったからです。準拠基準を変更して不要になった場合は、その関係を削除するかどうかを確認するメッセージを出すようにしました。
■プログラムの不具合修正
<入出力画面>
1.限界状態設計法の照査一覧でランの行の照査結果の表示が間違っていました。この不具合は、表示上の問題であり、計算そのものには影響しません。
2.「荷重ケースの編集画面|限界状態荷重ケース・タブ」において、照査しないためにチェックをオフとしても、照査一覧では結果が表示されていました。
3.旧データ(Ver 1.08.04以前)を読み込む時は、せん断関連の入力データである斜引張鉄筋に鉄筋材料を新規に割り当てます。このとき、新たに追加する鉄筋名称が旧データと同じ名称となっていました。自動的に追加する鉄筋材料は、既存の名称と重複しないようにしました。
4.RC断面計算のファイルをインポートした時のMu、My0タブに関連するコンバート処理の問題を修正しました。
<計算>
5.曲げ耐力の「Mumin<M<Mumax」の照査で、部材に生じた断面力Mzp,Mypが完全に0とならず-7乗のオーダーになっているときに、照査が正しく計算されない不具合がありました。
6.照査一覧の曲げ耐力の照査結果(Mumin<M<Mumax)で計算に不具合があり、照査が正しく行われないことがありました。
<レポート出力>
7.「断面計算|標準出力|詳細|曲げ結果書式|曲げ耐力の照査」で、照査の形式で出力されていませんでした。
8.「断面計算|標準出力|詳細|曲げ結果書式|曲げ耐力の照査」で、準拠基準が「JH二集(タイプI)」の時はCFRPの情報が表示されていますが、「JH二集(タイプII)」の時は表示されていませんでした。
9.「断面計算標準出力|応力度・耐力等(一覧)」で左側ツリーの「断面計算|標準出力|一覧」に出てくる「終局モーメント」は表現が間違っていました。正しくは「曲げ耐力」です。
10.モデル設定で「最小鉄筋量を計算する」とし、荷重ケースの編集画面の組合せ荷重ケースで「照査:なし」とした解析では、計算後にレポート出力ボタンを押すとエラーが発生していました。
11.曲げひび割れ幅の算出式に誤りがありました。
誤:K215/(f'ck/20)+0.7
正:K2=15/(f'c+20)+0.7 |
3.00.01
↓
3.00.02 |
'08.05.21 |
■プログラムの機能改善
1.断面に対して曲げ計算用準拠基準を"なし"以外のいずれかに設定すると、必ず「応力度・耐力等の照査用パラメータ」が自動的にセットされて横拘束材料と断面要素とに従属関係が成立していました。このため、横拘束材料を直ぐに削除することができませんでした。曲げ計算用準拠基準を選択したときの「応力度・耐力等の照査用パラメータ」のデフォルト設定を各基準毎にセットするようにして、不要な横拘束材料の従属関係ができないように改善しました。
■プログラムの不具合修正
<入出力画面>
1.断面の準拠基準を何度か変更していると「Access violation」エラーが発生していました。
2.限界状態設計用パラメータの設定画面のプレビューの中の係数 "k1 f'cd"が正しく表示されていませんでした。 |
3.00.02
↓
3.00.03 |
'08.10.15 |
■プログラムの機能改善
1.限界状態設計法のレポート出力「総合表書式」において、「曲げひび割れ幅の検討を省力して良いかどうか」の判定結果を追加しました。
2.限界状態設計法のレポート出力「総合表書式」において、曲げに関する使用限界状態の照査結果を整理しました。
3.無筋コンクリートの断面に対する入力データのレポート出力「断面データ(詳細)」において、全面積「0」と表示していましたが、全断面の面積が「0」のように誤解を招くので、「鋼材全断面積」と明示するようにしました。
4.レポート出力の「結果|標準出力|応力度計算」で曲げ照査の項目に表示される「圧縮縁から中立軸」、照査一覧の断面詳細結果で表示される「圧縮縁〜中立軸の距離」を、ヘルプの「断面計算での符号と座標系」の記述内容に合うように、それぞれ「中立軸から圧縮縁」、「中立軸〜圧縮縁の距離」と表示するようにしました。
5.鋼部材のみで作成された断面の許容曲げ応力度照査が、「荷重ケースの編集画面」で「σsa用の荷重種類」を指定しないと表示されていなかったので、「σsa用の荷重種類」を「なし」としても照査を表示するようにしました。
■プログラムの不具合修正
<入出力画面>
1.「断面の編集」画面にある準拠基準を変更するためのボタンのヒント(ボタン説明のために表にでてくる機能)が「断面情報の表示/非表示」となっていました。正しくは、「準拠基準の参照/変更」でした。
2.鉄筋材料を新規に追加したときに、メイン画面「材料」タブに表示されるイメージ図やその中の降伏点「345N/mm2」等の表示が正しくない場合がありました。
3.メイン画面「断面力」タブ内から「仮想部材エディター」画面を呼び出して「荷重ケース」タブ内にある「φ/φy0」にチェックを入れ、OKボタンを押して次の検討部材を呼び出そうとすると、「無効なクラス型タイプキャスト」というエラーが発生していました。
4.鋼板とコンクリートを含んだ断面の断面諸量と断面計算オプションでベースとなる断面要素を「鋼板」とした時に一度画面を閉じて、再び画面を開くと、ヤング率がコンクリートの値に変更されていました。ただし、この不具合は計算には影響が少ないと考えています。理由は、部材剛性を作成するときは、
「ヤング係数×断面二次モーメント」
「せん断弾性係数×ねじり定数」
とするので、剛性の値としては変化がないためです。
5.断面作成ウィザードを使用して、コンクリートの材料指定を30Mpaから24Mpaに変更して断面を作成すると、材料タブで既に存在していたコンクリート材料「30Mpa」が削除されていました。
<計算>
6.曲げ耐力の「Mumin<M<Mumax」の照査で、部材に生じた断面力Mzp,Mypが完全に0となっていないときに(極めて微小な値のとき)、照査が正しく計算されない不具合がありました。本件はVer.3.00.01で一度修正していましたが、修正が完全でなく、同様の現象が再発していました。
<レポート出力>
7.限界状態設計法の総合表書式のタイプを「書式2」としてレポート出力したときに、使用限界状態の照査におけるコンクリートの曲げ圧縮応力度のチェック結果の数値が、出力項目を「計算書」とした時と「総合表」とした時とで異なっていました。総合表書式では「曲げひび割れ幅の検討を省略してよいかどうかの判定」と「制限値による照査」とが混在していたため、これを別々に表示するようにしました。
8.鉄筋と鋼板の許容応力度が、メイン画面の「照査一覧」では正しく表示されていますが、レポート出力では誤った許容値が出力されていました。
9.レポート出力「入力データ|入力荷重ケース|組合せ荷重ケース」で「全体割増」、「部分割増」と表示されるべき箇所が「安全係数」と表示されていました。
10.限界状態設計法の計算書出力で、永久荷重時と設計荷重時の曲げひび割れ幅の値が逆に表示されていました。 |
3.00.03
↓
3.00.04 |
'09.06.03 |
■プログラムの機能改善
1.道示Wの許容せん断応力度の照査結果に関するレポート(断面計算標準出力-詳細)に、以下の内容を追加しました。
- τm照査用のτa1(Ce Cpt CN Cdc考慮)
- τm照査用許容割増(τa1、τa2用)
- Aw算出用のτa1(Ce Cpt CN Cdc考慮)
- Aw算出用のSc
- Aw算出用のSp
- Aw算出用のσsa(Cds考慮)
2.レポート出力(断面計算標準出力-詳細)において、「せん断応力度」の名称を以下のように準拠基準によって区別するように改善しました。
・道示Wの場合:「許容せん断応力度」
・土工指針の場合:「平均せん断応力度」
3.道示Wと土工指針の許容せん断応力度の照査について、せん断照査項目中にある不要な係数を表示しないように変更しました。
4.メインメニューに「モデル|モデル設定」を追加しました。
■プログラムの不具合修正
<入出力画面>
1.「断面|断面諸量と断面計算オプション|Mu,My0タブ」で、「初降伏ひずみの値と発生位置」にある材料項目を選択したまま「リストの追加」ボタンをクリックすると「読み込み違反」が発生していた問題を修正しました。
2.PC鋼材が断面のコンクリート要素の外側に配置されていると、「断面詳細結果画面」で斜引張破壊に対する耐力の照査結果を確認した際に、PC鋼材の引張力のせん断力作用方向の分力Spに関しての情報が表示されていませんでした。
3.名前が長い断面をコピーした時に「イメージの置き換えができません」というエラーが発生していた問題を修正しました。
4.断面に「曲げ計算用準拠基準」が設定されているときは、その断面を用いたM−φ特性の「降伏点の処理」スイッチを変更することができませんでした。しかし、断面の「曲げ計算用準拠基準」を変更するとそのスイッチも変更することがあるので、そのスイッチを変更可能なようにしました。
5.断面の「曲げ計算用準拠基準」を変更するときに表示される確認画面で、コンクリート要素と横拘束材料との従属関係を解除した後、横拘束材料を削除すると、断面のコンクリート要素を編集しようとするタイミングでエラーが発生する不具合を修正しました。
6.「荷重ケースの編集|基本荷重ケースタブ」にある「σsaの荷重種類」が正常に保存されない不具合を修正しました。
7.「断面|断面諸量と断面計算オプション|せん断タブ」を選択すると「Integer
overflow」というエラーが表示されていました。この不具合は、Windows APIの不具合に起因するもので、別のAPIを使用することにより問題を回避するように修正しました。Windows
Vista Business-Edition固有の問題です。
8.計算実行後に、断面タブで数値断面の一覧表示にしたときに画面がスクロールしない不具合を修正しました。
<レポート出力>
1.FRP貼付けのある断面の入力データをレポートで確認すると、FRPに関するデータが正しく表示されていませんでした。
2.レポート出力「結果|標準出力|詳細|曲げ結果書式|応力度計算」のせん断照査項目において、誤字がありました。
@誤 tanγ
正 tanβ + tanγ
A誤 せん断補強鉄筋量
正 斜引張鉄筋量
3.せん断耐力照査結果のレポートで、「断面詳細結果画面」の「プレビューボタン」で出力したレポートと、「レポートに追加ボタン」で出力したレポートの内容が異なるという不具合を修正しました。
■ヘルプ、サンプル
1.「操作方法|荷重|断面力(1)〜リスト一覧〜」において、「断面力の符号のうち、軸力は引張を正として表示されています。」の説明が間違っていました。正しくは「断面力の符号のうち、軸力は圧縮を正として表示されています(ダッシュをつけてN'と表現しています)。」でした。
2.「操作方法|断面作成|材料(3)〜材料データベース〜」のコンクリートに関する記述で、「コンクリートの設計基準強度が35N/mm2のときの許容せん断応力度(道示IV)は・・・」の説明が間違っていました。正しくは
「コンクリートの設計基準強度が35N/mm2以上のときの許容せん断応力度(道示IV)は・・・」です。
3.「操作方法|断面作成|断面計算の入力(4)〜せん断(オプション)〜」の「斜引張鉄筋」項目中に「断面を取り囲むようなスターラップの例」についての図を追加しました。
4.「操作方法|断面作成|限界状態設計の入力(4)〜せん断〜」の「スターラップ・タブ」項目中に、「断面を取り囲むようなスターラップの例」についての図を追加しました。
5.「操作方法|結果|断面計算結果(4)〜照査一覧(曲げ耐力)〜」において、「道路橋示方書V耐震設計編p.174、(1)-1)-ii)、最小鉄筋量」の説明が間違っていました。正しくは「道路橋示方書W下部構造編p.174、(1)-1)-ii)、最小鉄筋量」でした。 |