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Academy User vol.10オーストラリアマッコーリー大学先進的運転挙動研究にフォーラムエイトのドライビングシミュレータを活用
マッコーリー大学
URL ● http://www.mq.edu.au/ 所在地●Balaclava Road, North Ryde NSW, 2109, Australia 研究内容●交通心理学、マルチタスク、持続可能な都市交通 マッコーリー大学の概要マッコーリー大学は、50年前にシドニーで3番目の大学として設立されました。シドニー北東部郊外、ノースライドにある126ヘクタールにも及ぶ緑豊かな公園のような敷地に囲まれた当大学は、在学生4万人のうち1/5が留学生という、国際交流に盛んな大学です。
シミュレーションハブ▲シミュレーションハブ入口 マッコーリー大学の自慢は、人間の能力研究に革新を起こすことを目標に数十億ドルを投資して新設した、2014年に完成したシミュレーションハブをはじめとする新施設とインフラです。 ▲VR(バーチャルリアリティ)研究所 運転シミュレーション研究所この研究所にはドライバーの挙動、能力、注意の研究に使われる3基のドライブシミュレータがあり、大学や企業が運転教育の目的で使用することが出来ます。 ▲FORUM8のドライビングシミュレータがドライバーの研究に使用されています。 展望記憶の欠落に関する研究
しかし、展望記憶は万全ではありません。意図した作業をし忘れると、そこに誤りが発生する可能性があります。これは一般的に、行動の「正常」な流れや順序が中断した場合に起こります。 2014年にIrwin教授と学生は、「信号で停止後のスクールゾーンでの速度違反についての道路標識の刺激の差動効果」に関する研究を行いました(http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0001457515301020?np=y)。シドニーでは8〜9時半と14時半〜16時の間、全ての学校周辺がスクールゾーンとなり、車両は時速40キロ以下での走行が義務付けられます。元々の制限速度である時速60〜80キロから20〜40キロの減速が必要となります。 スクールゾーンでの速度違反
その後の研究では、ドライバーがスクールゾーンにいるという「状況」を忘れることに短時間の信号停止も影響があるかどうかを、信号現示を変えて調べました。83名の学部生が、スクールゾーン内で信号のある交差点で停止が必要となるシミュレーションテストに参加しました。 展望記憶タスクは、運転作業の中断後に時速40キロの制限速度を守ることを忘れないようにします。停止した参加者は大きく速度を上げることが分かり、運転を中断されなかった参加者と比べてスクールゾーンのことを忘れてしまうと報告されました。赤信号での遅れの長さによる速度や失念に対する違いはありませんでした。さらに、Manchester Driver Behaviour Questionnaire (DBQ; Reason, Manstead, Stradling, Baxter, & Campbell, 1990)のスコアは、スクールゾーン内での参加者のシミュレータ速度とは関係なく、中断による運転結果へのあらゆる影響を強調しています。これらの発見は、速度超過が常に意図的であるわけではなく、道路施設の特性が誤った速度超過をもたらしている可能性があることを示しています。 Irwin教授は、2016年8月にオーストラリアのブリスベンで開催されたthe Sixth International Conference on Traffic and Transport Psychology (ICTTP2016)で、Duration of interruption does not affect prospective memory lapse in regard to speeding errors(「速度違反に関して中断時間は展望記憶へ無影響である」、Sehr Javed, Julia Irwin and Eugene Chekaluk共著)というタイトルでこの結果を発表しました。 今年は、ラウンドアバウトのような道路施設や一時停止などの標識によって、ドライバーが停止させられるかもしれない他の運転状況について調べるために、上記の研究がさらに拡大しています。 これらの研究者にとって、環境を再現した3Dバーチャルモデルの作成や、交差点のデザインや信号現示の制御だけでなく、ログ出力プラグインでドライバーの行動を記録したり、リプレイ機能で視覚的に記録したりするソフトウェア機能が、ドライバーの挙動解析の鍵となる特性となります。 Irwin教授と同僚による研究の結果は、The Conversation (https://theconversation.com/where-drivers-dont-mean-to-speed-its-no-good-just-fining-them-32747)などの非学術誌でも広くとりあげられ、抑止力のある速度違反の罰金額、市街地と一般道の両方での速度制限ゾーンの標識の追加の必要性、アダプティブクルーズコントロールや自動速度制御などの技術の役割について、オーストラリアの地域社会で議論を引きおこしました。
国際ドライバーの「バーチャルフィードバック」を支援する研究交通心理学以外を専攻する学生も、フォーラムエイトのドライブシミュレータを使っています。理工学部情報学科の博士課程に所属するHasan Alyamani氏は、国際ドライバーが普段から慣れている道路と「反対」車線を走るときの認知負荷を研究しています。右側通行と左側通行の両方のシミュレーションシナリオを用いて、国際ドライバーがいつ、どこで、どんな運転ミスを犯すのか、そしてその原因を詳しく調査しています。 調査結果は、ドライバーの認知負荷を減らし、慣れない運転環境下で安全に運転するスキルを向上させる、バーチャルフィードバックシステムの開発に役立ちます。もう一度言いますが、フォーラムエイトのソフトウェアで作成できる安全なシミュレーション環境と、運転ログや映像記録の両方が、課題の更なる解析に不可欠なものなのです。 |
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