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●3D配筋シミュレーション橋台、擁壁 |
3D配筋シミュレーション |
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●はじめに
- 現在、鉄筋コンクリート構造物の設計から施工段階における配筋図面は、CAD製図基準(案)に従ったSXF形式(*.P21:国際規格に準拠した正式な電子納品用のファイル形式)を主流とした2次元図面で取扱われていますが、2次元図面だけでは主鉄筋・配力筋・組立筋などの配筋関係をより詳細に確認することが困難な場合があります。
そこで、弊社では、構造物中の鉄筋を実際の鉄筋径にて3次元表示することで詳しい配筋状態を確認することの出来る「3次元配筋ビューワ」(3次元配筋生成およびその表示機能)を搭載した設計プログラムの開発を進めており、第1弾として、昨年9月に「橋脚の設計Ver.7」をリリースしています。
今回、更に「橋台の設計 Ver.8」(本年3月リリース)、「擁壁の設計 Ver.10」(本年4月リリース)にも「3次元配筋ビューワ」を搭載しましたので、以下に紹介させていただきます。
●3次元配筋ビューワ
- 3次元配筋図ビューワは、OpenGLの能力を最大限に活用し、構造物内の鉄筋(主鉄筋、配力鉄筋、組立鉄筋など)を実際の鉄筋径や折曲げなどを3次元で描画します。また、マウス操作にて視点変更・拡大・縮小表示が任意にでき、鉄筋毎の色設定機能も備えていますので、設計段階で容易に配筋状態を確認することができます。
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▲拡大表示(竪壁内部)
(組立筋が主鉄筋の外側に配筋された配力筋を巻いている状態) |
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▲色設定画面 |
●3次元配筋生成
- CAD統合版製品シリーズの「図面作成」機能では、任意に設定された「鉄筋かぶり」や「組立筋と配力筋の位置関係」・「主鉄筋と配力筋の位置関係」などの「図面生成条件」から正確な鉄筋の配置位置や長さを算出して、配筋図・鉄筋加工図・鉄筋質量表などを作図しています。3次元配筋生成においても、この「図面生成条件」で鉄筋生成を行いますので、2次元図面と矛盾のない3次元配筋情報を生成します。
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▲図面生成条件(組立筋形状、配力筋の配筋位置) |
●橋台の設計
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▲全体表示(橋台本体) |
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▲全体表示(橋台本体と翼壁) |
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▲スターラップ筋(組立筋)の表示 |
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▲重ね継ぎ手交互配置の表示 |
●擁壁の設計
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▲全体表示(U型擁壁) |
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▲拡大表示(逆T式擁壁) |
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▲開口部の表示 |
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▲底版鉄筋の表示 |
●今後の展開
- 「3次元配筋ビューワ」は、CAD統合版製品シリーズに順次搭載を予定しています。また、かぶりチェック、干渉チェック(チェックの結果、所定のあきを満たさない、あるいは、鉄筋どうしが衝突している等の箇所を強調表示する機能)など、3次元配筋シミュレーションへの対応を検討しています。また、3D配筋ビューワの次の製品対応は、「BOXカルバートの設計」を予定しています。今後、「解析支援サービス/3D図面オプション」のツールとしても活用を予定しています。
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■3D配筋シミュレーション搭載: 「橋台の設計 Ver. 8」 リリース日:2010年
3月 、 「擁壁の設計 Ver. 10」 リリース日:2010年 4月 |
(Up&Coming '10 新緑の号掲載) |
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